Jun 24, 2005

「日本唯一の地上戦」という嘘

今年も沖縄慰霊の日がやってきた。
昭和20年6月23日、帝國陸軍第32軍司令官(=沖縄防衛司令官)の牛島満中将が自決し、組織的抵抗が終ったとされている日だ。
沖縄戦で犠牲となった多くの敵味方将兵、日本民間人に深い哀悼の意を捧げるものである。

ところで、沖縄戦を語る際に、「日本唯一の地上戦」という言葉が枕詞のようにつくことが多い。
しかし、これは嘘だ。

沖縄戦に先立つ昭和20年2月19日から始まった硫黄島戦が、日本の国土が地上戦の舞台となった最初である。
民間人こそあらかじめ避難させてはいたが、小笠原諸島であり、日本国土であることはいうまでもないだろう。

また、当時、日本領であった千島列島には、昭和20年8月18日に占守島にソ連軍が米供与の上陸用舟艇で奇襲上陸し、20日に停戦するまでの間、戦闘が行われている。
同様に、当時、日本領である南樺太も8月11日からソ連軍が侵攻開始。8月20日には、真岡市(ホルムスク)にソ連軍が上陸。逃げる一般市民に銃火を浴びせ、反撃する日本軍と戦闘となり、25日まで続いている。

沖縄戦についていえるのは「現日本領で住民を多く巻き込んで地上戦が行われた唯一の戦い」というだけだ。
「日本唯一の地上戦」ということさら悲惨さを強調するための“嘘”は、もうやめにしてもらいたい。

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