May 31, 2005
動き出した人権擁護法案
国籍条項盛り込み調整へ 人権擁護法案で自民(産経新聞5月31日 = Sankei Web)という報道が出た。
反対派の「真の人権擁護を考える懇談会」の会長、平沼赳夫氏が与謝野馨政調会長に修正案を示したという。
その修正案というものの一部が同記事中にある。
「人権委員会の出頭要請や立ち入り検査の規定を削除」
→これはよい。
「人権侵害の定義は、憲法の保障する権利および自由を違法に侵害する行為」
→限定列挙にすべきだとは思うが、現行法の範囲という点で法的安定性、予見は相当程度確保されたと考えられ、評価できる。
「メディア規制条項は削除」
→むしろ、まずはメディアに適用してほしい。ただ、推進派の与党人権問題等懇話会(古賀誠座長)は、これを“凍結”扱いを主張している。
さて、ここまではまだよい。
問題は見出しで「国籍条項盛り込み」と言われている部分だ。
公明党も「必要があれば(政府案を)修正する」との考えを示したとくくられており、いかにも国籍条項盛り込みを支持しているように見える。
が、記事を注意深く読むと単純な話ではない。国籍条項とされている部分を引用してみよう。
人権擁護委員は「市町村議会選の選挙権を有する住民」とし、日本国籍に限定
そう、もうわかったであろう。条文として日本国籍に限定しているのではなく、また、憲法で日本国籍をもたなくては有せないとされている国政選挙権ではなく、「地方参政権」なのである。
つまり、永住外国人地方参政権付与が実現すれば、彼らが人権擁護委員になれるという道を残しているということだ。
あまりに反対意見が多いことから、1STEPおこうという作戦であろう。
「国籍条項を盛り込みました!」として、人権擁護法案を成立させる。
そして、永住外国人地方参政権付与を実現させる。
すると、人権擁護委員に永住外国人がなれる、という仕組みだ。
だから、公明党も賛成したということだろう。
私は安易な陰謀論はとりたくない。
しかし、「国籍条項」と称しているものに、単純に「日本国籍」と明記せず、こうした迂遠な表現をとったとなると、どうしたもそこに「策略」を感じずにはおれない。
詳細はつまびらかではないが、今回の修正案は、できるだけ原案の骨子を残したまま、世論を誤魔化そうとしているようにしか見えなくなってくる。
よって、現在のところ、私は、この修正案をもってしても、人権擁護法案には賛成することはできない。
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