Aug 10, 2004
美浜原発事故は原発事故ではない
美浜原発で、二次冷却水のパイプが破損。高温の蒸気が噴出し、4人が死亡、2人重体、5人が負傷という大事故がおきた。
この事故について、はっきりさせておきたいのは、「原発という場所」でおきた事故ではなるが、一般的な意味での「原発事故」とは言い難いということだ。
というのも、一般には「原発事故」=「原子炉事故」というような扱いをされているからである。
今回の事故である二次冷却水とは放射能を帯びていない。(原子炉で加熱されて放射能を帯びている)一次冷却水によって、過熱されて蒸気でタービンを回すために存在するものである。
こうしたタービンを回すための“熱湯サイクル”は一般の火力発電所でも存在する。つまり、今回の事故は原発でなくても理論上、起こりうる事故なのだ。
つまり、原子炉事故でもなく原発特有の事故でもない、今回の事故は「原発事故」というよりも「原発という場所での事故」として理解すべきなのである。
もちろん、「原子力発電サイクルでの事故」という意味で「原発事故」という表現が間違っているわけではない。
が、一部マスコミでは冷却水の一次・二次の区別をつけないような報道や、「JCO東海事業所の臨界事故で2人が死亡して以来」などという表現をしている。
また、野党は、「国内の原発史上で最多の死傷者を出す深刻な事態であり、関電と政府の安全対策が厳しく問われる」(共産党)、「原子力安全・保安院はすべての同型炉の運転をいったん停止してでも安全性の点検に取り組むべきだ」(社民党)などとしている。
これらは、ことさら原子炉事故と混同させるようなミスリードだ。
もし、本当に安全を考えるのであれば、同じように高温の蒸気で発電している(従って今回の事故と同じような高温水のパイプがある)火力発電所も検査の対象に含めなくてはならない筈なのだから。
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