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Dec 28, 2004

北朝鮮制裁への覚悟

世論でもマスコミでも各主要政党(社会党や共産党ですら!)でも不誠実な北朝鮮に対する制裁論がもりあがっている。これに対し、小泉総理・外務省らが慎重な立場を崩していないことから、批判がおきている。
こういった現象は、かつて、ロシアとの戦争で盛り上がる世論と、それを抑える政府という日露戦争前夜の構図とも似ているだろう。
明治の頃は、政府が世論に突き上げを喰らいつつも、冷静に事を進め、日露戦争の勝利という結果を導いた。
それでは、この平成ではどうなるのだろうか。

まず、経済制裁の効果について。
これは、非常に高いと推察する。
日本の北朝鮮系団体・個人からの送金は北朝鮮の外貨獲得の主要な手段の一つだ。
また、嗜好品はともかくとしても、薬品や先端技術品などは多くが日本から持ち込まれている。
日本が経済制裁に踏み切れば、北朝鮮は国交を正式にもっている国もあり、また、中国という最大の支援国が直近に控えているから、これらの国を経由して一部は継続することができるだろう。しかし、従来のような量を流入させることはできず、ただでさえ苦しい北朝鮮の経済・社会には大きなダメージになるだろう。

これを踏まえて考えると、大きな効果があるがゆえ、北朝鮮を追い詰めすぎると考えられる。
日本が大東亜戦争に突入した大きな理由には「ABCD包囲網」と呼ばれた欧米連合国による経済封鎖がある。北朝鮮が同じ選択をしないという保障があろうか?
よしんば、全面戦争をかける力はなくとも、テロやミサイル攻撃は可能だ。
まさかそこまでは……、と思う向きもあろうが、なにせ、拉致を本当に実行したり、大韓航空機を爆破するようなテロ国家であり、独裁国家である。
座して滅ぶくらいであれば、万が一にかけてくるという可能性は捨てきれまい。

では逆に北朝鮮指導部がもっと理性的であった場合を考えてみよう。
この場合には、経済制裁のダメージが国家の崩壊を招く可能性がある(ルーマニアタイプの“革命”など)。
そうなれば、韓国は北朝鮮を“吸収合併”せざるをえなくなるだろう。
かつて共産圏の優等国といわれた東独を抱え込んだ西独すら、その国力の格差のために苦しんだ(あるいは現在進行形で苦しんでいる)。
それが、最貧国の一つともいわれる北朝鮮を抱え込めば、韓国経済・社会は大きく混乱しよう。当然、アジア経済にもそれは波及する。
そして、多くの“経済難民”が日本(と中国)に押し寄せることとなるのも目に見えていえる。

ここまで考えれば、政府・外務省が全面的な経済制裁に慎重なるのも無理からぬことといえるだろう。
だが、これだけのリスクを覚悟しても、私は経済制裁をすべきだと考える。
それは、同胞のため、国家と国民の尊厳をかけることだからだ。

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