Aug 24, 2004
なぜヲタク市場は盛り上がったか・試論
近年のヲタク文化の盛り上がりと、市場としての拡大が一般的にも注目されているところだ。
これが、バブル崩壊という局面において制作費が安いことや、安いホビーであるといったこと、あるいは“第一次アニメ・コミック世代”が企業TOPにまで達し、社会がアニメ・コミックを容認する風潮になったことなど、いくつかの要素はあげられよう。
しかし、そういったポイントとは別に私が注目しているのは「対象層への競合市場のなさ」である。
バブル期から、日本のマーケティング戦略は「若い人にうける」、もっといえば「若い女性にうける」ことをメインストリームとしてきていた。
若い世代は、可処分所得を多くもっており、また、若い女性を引き寄せれば、それを目当てに男性は集まってくる、というわけだ。
これはこれで間違っていない。この手法で多くのヒットが生まれている。
だが、猫も杓子もそればかりとなってしまうと、どうだろう。マーケティングの対象とならない層が必ず出てくる筈だ。
その代表格が、青年層(少年層から脱し、ファミリー層になるまでの間)を中心にした“ファッションなどには格別の興味をもたないグループ”なのではないか。
流行のファッションを追いかけたり、女性に対してマメにアプローチをかけるようでないグループだ。
そして、世代としては「若者」であるから、可処分所得が多いことにはかわりない。
“ヲタク市場”はまさに、こうした層を狙っている。
彼らにとっては、数少ない「自分達を対象にしたマーケット」であり、競合するような強力なマーケットが他にほとんど存在しない。
このことが、彼らをヲタク市場に向けさせ、また、ヲタク市場を隆盛に導いた一因ではないだろうか。
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