Oct 24, 2006

北朝鮮の核開発

北朝鮮は核実験をしたが失敗した。
というのが定説となったようだ。

広島型とも言われるガンバレル型の原爆なら、構造は簡単だが、効率は悪いし原材料の入手が難しい。
そのため、今日では長崎型である爆縮型と呼ばれる型で原爆は製造されている。構造は難しいが、効率が高く原材料の入手が(比較的)簡単である。
今回、北朝鮮も爆縮型で実験したが、構造が難しいことから失敗したということになる。

しかし、これで、北朝鮮の技術は低いからと侮っていてはいけない。
何より彼らは開発の意思を捨てていない。
そして、いくら技術力が必要といっても60年以上前の技術で開発できたものだということを忘れてはいけない。
核実験そのものの成功は時間の問題といっていいだろう。

もちろん、実験できたとしても実用化までにはまだ時間がかかる。特に日本にとって最大の脅威であるミサイル弾頭として小型化するのには困難が多いだろう。
しかし、例えば船に積むことは可能であるし、国内で“迎撃”に使用すれば、運搬手段は必要ない。
特に後者は、実際の軍事侵攻があれば、どうせ後がない北朝鮮ならやりかねない。自軍兵士が被爆するなどというのは、米韓とも世論が耐えられまい。
となると、米軍が侵攻できる猶予期間は短い。
一方で、中国は北朝鮮が自由陣営になることはもちろん望んでいない。そして、核を暴発させ足り流出させるようなことがあれば、その批判は北朝鮮の後ろ盾であった中国に跳ね返ってくることは明白で、苦しい立場に追い込まれる。北が核をもってから混乱・崩壊されてはマズイのである。下手をうてば、核持ちの統一朝鮮・自由側というのができかねない。

結局、中韓とも北朝鮮が核を持つ前に事態打開をしなくてはならないことはかわらない。
だから、あそのランディングポントをどこにするか、というのが目下のところの米中の猛烈なせめぎあいの中だというところではないだろうか。
そして、それが決まる時期はそう遠くない。
その時、日本はどうあるべきかを、よく考えておかねばらないだろう。

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Apr 24, 2006

竹島測量騒動

結局、今回の騒動で得をしたのは、日本であったといえる。
韓国は国際会議への韓国名提出を断念させられ、一方で、日本は海洋調査はまだ実際に行なっていない。
つまり、日本は今回の外交戦の政治目的である、韓国の国際会議への韓国名提出の断念に成功しながら、自らのカードを温存しているのだ。

確かに、韓国が約束を守らずに国際会議に韓国地名を提出してくる可能性はある。
が、国際水路機構海底地名小委員会には日本人が入っており、また、全会一致でないと決定されないため、韓国の提案が通る可能性はほとんどないのだ。

つまり、韓国が約束を破ったとして、それが通る可能性はない。
しかし、韓国が国際信義にもとるものとして、日本はおろか国際社会における信用は失墜する。
そして、日本は堂々と調査船を派遣することができるだろう。

韓国にしてみれば、手詰まりというしかあるまい。
あとは、外交と内政、どちらに比重をおいた回答をするかくらいだ。
今回は、日本の外交の勝利といえるのではないだろうか。

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Oct 19, 2005

靖国参拝報道

各社社説に突っ込みを入れてみたい。

産経新聞:首相靖国参拝 例大祭にしたのは適切だ
当然ながら参拝賛成派。
私と主張はほとんど同じである。
「小泉首相が国民と約束した年一度の靖国参拝を継続したことを素直に評価したい」
「中国と韓国はこれまでも首相の靖国参拝に反対し、今回の参拝にも、ことさらのように強く抗議した。いずれも不当な内政干渉である」
「首相の靖国参拝は外交的配慮により左右されるべき問題ではない」
「誰が次期首相に選ばれても、靖国参拝を継承してもらいたい」
……突っ込むところありません。

読売新聞:もっと丁寧に内外に説明を
読売新聞は、最近(ナベツネ復帰以来?)、中曽根元首相と同じくA級戦犯分祀論をとっているようだ。社説もそれをうけて、靖国参拝そのものには反対しないのだが、というような立場で、迷走気味だ。
主張は「中国政府や韓国政府は反発している。首相の靖国参拝をめぐって、国内にも様々な意見がある。それに対して首相はあまりにも説明不足である」ということらしい。
他は事実の列記に近い。
すっきりしない社説だ。

朝日新聞:靖国参拝 負の遺産が残った
当然ながら参拝反対派。
「アジア外交をどう立て直すのか」としながらも、具体的には中国・韓国の国名しかあがっていないところがわかりやすい。
「より多くの人が納得できるあり方を模索するのが政治指導者の役割」というのであれば、反対していない国々の方が圧倒的に多いということになるのだが……。
ましてや、「日本外交の大きな視点から参拝を見送るべきだった」とは片腹いたい。日本外交の大きな視点があるからこそ、参拝をするべきだったのだ。
一方で「中国側にも、今春のような暴力ざたにならないよう冷静な対応を求めたい」としており、ちょっと従来と異なるような反応もしているところが興味深い。

毎日新聞:靖国参拝 中韓の反発が国益なのか
これまた当然、参拝反対派。
「私たちは、首相の靖国参拝が外交上の国益を損ない、信教の自由を保障した憲法20条との関係でも疑義があるとして反対してきた。首相が参拝のスタイルを工夫し、入念に時期を選んだとしても、参拝を容認することはできない」というお決まりをまずは主張する。裁判所で違憲“判決”は出たことがないのだが、毎日新聞の判断は、裁判所よりも優先するのだろうか。
「今回、記帳をやめて私的参拝にしたというなら、首相はこれまでの参拝のどこに問題があったのかを国民に説明すべきだ」というが、問題はないと考えているが難癖つける連中のために配慮したというだけだろう。
「首相の靖国参拝のたびに隣国から大きな反発を浴び、外交当局が右往左往する。首相は停滞したアジア外交を立て直す責任をどう果たすのか」と結ぶのだが、外交とは波風をたてないことが至上命題なのではない。基本的には自国の国益を追求する場であり、当然に対立がおこりうるものだ。
もっとも毎日新聞のいう通り、靖国参拝が中韓の反日行動を煽るのは確かである。
しかし、この場合、「参拝しなかった時」に生起することと比較しなくては、どちらが国益にかなっているかは判断できない筈だ。
それを見事に開設しているのが、産経新聞の記事小泉首相靖国参拝 「心の問題」決意貫く 中韓の干渉強く牽制である。
「中国が、歴史問題で日本に踏み絵を迫り、「日本より優位に立つための口実に過ぎない」(周辺)と首相が見切っていたフシがある」「首相は周囲に「靖国で譲れば日中関係が円滑にいくなんて考えるのは間違いだ。靖国の後は教科書、尖閣諸島、石油ガス田…と次々に押し込んでくる」と漏らしており、中国に強い警戒感を抱いている」というのが本当であれば、小泉首相は思ったよりもずっと骨太の外交政策をとっていることになる。 ましてや「首相サイドは昨年十一月のラオスとチリ、今年四月のインドネシアと過去三回開かれた日中首脳会談の前に「首相は時期は別として、靖国神社を参拝する。それでもいいなら会談を受ける」と非公式に打診していた」というなら、大したものだし、「首相は最近、「中国は、日本人の心の問題にまで踏み込んだことを後悔するだろう」と周囲に語っている。」というのには、頼もしさえ感じるではないか。

……とまあ、社説をみてきたわけだが、「想定の範囲内」で、あまり面白くない。
そこで、他の記事もひろってみよう。

靖国参拝:中韓両国の反応に一定の配慮 米国務省報道官(毎日新聞)という見出だと、まるで米が中韓の肩をもったかのようだ。靖国問題「対話による懸案解決を」…米報道官(読売新聞)で補完しても前後関係がよくわからない。
だが「(歴史問題に関して)懸念を有する国々が、対話と友好的な精神を通じ、懸案の解決に向けて日本政府と協力することを期待する。この地域の国々の良好な関係は、われわれすべての利益だ」」というのは、むしろ中韓を牽制する言葉にもとれる。
どちらの見方が正しいのかはさっぱりわからないのだが、ブッシュ大統領訪日が同日に発表されるなど、大東亜戦争で日本と激しく戦った(当然、多くの戦死者が出ている)アメリカは、靖国参拝問題をまるでトピックスとして考えていないということがわかるし、中国軍の主要施設を訪問へ 米国防長官が北京入り(産経新聞)によればラムズヘルド米国防長官は「6月に訪問先のシンガポールで「中国を脅かす国はない。なぜ軍事支出の増加が必要なのか」と批判。7月に公表した米国防総省の年次報告書も中国の軍拡、軍近代化を「周辺諸国の脅威」と強調し、警戒感をあらわにしてきた」とあり、米は中国を警戒しているのがよくかる。そうした状況からすると……

さて、ついでにもう一つ話題を。
首相の靖国参拝、閣僚ら肯定的評価(朝日新聞)
閣僚は賛否両論…首相の靖国参拝に(読売新聞)
靖国参拝:閣僚から外交への影響を懸念する発言も相次ぐ(毎日新聞)
全て、18日の閣議後の記者会見の報道である。
だが、見出しだけみると、まるで噛みあわない。
新聞報道というものが、いかにバイアスがかかっているのかという好例であろう。

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Aug 11, 2005

中共打倒のチャンス??

中国公安当局、反日活動を全面禁止…香港紙(読売新聞8月10日 = YOMIURI ONLINE)によれば、中国公安当局が反日活動の申請を受け付けないよう指示を出したという。反日デモが各地で再び起きれば、暴徒化した群衆を統制できなくなるのが理由だとされている。
もし、これが本当だとしたら、日本はとてつもなく大きな外交カードをもっているということになる。
すなわち、「首相の8月15日靖国参拝」というカードだ。

以前にも何度か触れているが中国の反日デモは、民の意思ではあるが、官のコントロールがきいているという状態だと私は考えている。
しかし、この報道では、そのコントロールの枠をこえて、統制がきかなくなる可能性があると中共が考えているというこだろう。
となれば、小泉首相が8月15日靖国参拝を実行した場合、それが政府の禁止にもかかわらず反日暴動を生む可能性も十分に考えら得る。
暴徒と鎮圧しようとする警察という対立は、容易に反政府行動に転化しうる。
つまり、最悪(人によっては最高というかもしれない)のシナリオでは、小泉首相の靖国参拝で中共政府が倒れるということになるのだ。

……まあ、そこまでいくのはなかなか困難だろう。しかし、靖国参拝によて、中共が大きく動揺しかねないというのは事実であろう(そうでないと反日活動を禁止する理由がない)。
もはや、靖国参拝は「中国が日本に対して切るカード」ではなく「日本が中国に対して切るカード」となっているといえよう。
そう考えれば、なぜ、あれだけ中共が必死に靖国参拝を阻止しようとしているのかもよく理解できるというものだ。

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Jul 11, 2005

北朝鮮の罵倒という栄誉

北朝鮮が六ヶ国協議に復帰する。
先にサミットで、小泉首相が北朝鮮が六ヶ国協議に早晩、復帰するという見方を示していただが、情報を入手していたのだろう。 ところで、復帰にあたって北朝鮮は「日本だけは協議再開に寄与したことがない」と日本を非難した(→毎日新聞7月10日 = MSN-Mainichi INTERACTIVE)。

この発言の意図には、対北強硬派である日本への牽制がある。
対日ならば、六ヶ国協議国中の反日国家である中韓と連携することが可能だ。
そうして日本を封じ込めておいて、もう一方の対北強硬派の米と実質的な二国間協議にもっていきたいというのが北朝鮮の思惑だろう。

しかし、「日本だけは寄与したことがない」と評価してもらえたのは、喜ばしい。
別の言い方をすれば「北朝鮮の意に沿うようなことはしなかった」ということで、日本が妥協をしなかったということになる。
いやはや、大変な栄誉だ。

Posted at 11:17 in 国際 | WriteBacks () | Edit

Jul 08, 2005

宣戦布告?

あまり大きく報道されていないニュース。

韓国、“軽空母”独島艦を建造 海自の「おおすみ」より大型

 【ソウル=黒田勝弘】韓国海軍は近くアジアで最大級の強襲揚陸艦(LPX)を進水させる。排水量一万三千トンで日本の海上自衛隊が保有する八千九百トンの「おおすみ」よりかなり大型だ。飛行甲板を備えていることから韓国マスコミは“軽空母”と伝えている。また各紙によると艦名は日本と領有権紛争が起きている「独島(日本名・竹島)」の名をとって「独島艦」と名付けられるという。
 この強襲揚陸艦は全長二百メートル、幅三十二メートルで乗組員は四百五十人。全長は「おおすみ」の百七十八メートルより二十二メートル長い。完全武装の海兵隊一個大隊(七百人)やヘリコプター十五機、戦車七十両などを輸送できる。最大時速二十三ノットで、上陸支援作戦のほか津波など災害救援にも使用されるという。
 二〇〇二年十月から国内の韓進重工業で建造が進められ、この十二日に進水式をした後、二年後に実戦配備される。将来、同型を三隻保有する計画という。
 韓国は近年、弱体だった海軍力の増強に力を入れており、国産の駆逐艦などを相次いで建造している。韓国マスコミはこれまで日本の「おおすみ」に対しては “空母疑惑”を書き立て「軍事大国化」などと批判している。海軍の艦艇に対する「独島」という命名は刺激的で、盧武鉉政権の対日強硬姿勢の表れとする見方もある。
(産経新聞) - 7月6日2時44分更新

まず最初に軍事的考察を加えておくと、軽空母といってみたところで、現実的にはヘリしか運用できない。
韓国軍の強襲揚陸能力の向上には役立つが、日韓の軍事バランスに与える影響は限定的だろう。
逆に本来の目的であったであろう対北朝鮮においては、かなり軍事的影響を与える。
上陸可能海岸が少ないとはいえ、貧弱な航空兵力しかもたない彼らにとっては、航行中の迎撃、水際防衛が困難だからだ。

が、それにしてもすごい。
現在、領有権争いになっているところの地名を「強襲揚陸艦」、つまり敵前上陸用軍艦につけてしまうというそのセンス。
今の日本で「えとろふ」と命名したり、アイルランドが北アイルランドの地名を命名するようなものだ。
こんなことをするのは、相手を挑発するか、戦争を前提しているかでしかありえない。
他の国に対してであれば、もっと国際問題化しているだろう。

更に、自衛隊の強襲揚陸艦「おおすみ」を軽空母として軍事大国化と批判しておきながら、自分たちはそれよりも大型のものをつくり「軽空母」と称して悦に入っているというダブルスタンダートぶりも見事なものだ。

ちなみに海自は08年頃に13500トンで全通甲板(飛行甲板)をもつヘリ空母(こちらは強襲揚陸艦ではなく純然たるヘリ空母)を就役させる予定で、2番艦までが計画されている(同型もしくは改良型でさらに2隻を整備するのではないかという話もある)。
彼らが“軽空母”を整備した以上、堂々と建造できるだろう。ついでに「竹島」という艦名をつけてみてはどうだろうか。

Posted at 09:16 in 国際 | WriteBacks () | Edit

ロンドン爆破テロ

ロンドンで同時爆破テロが発生した。
地下鉄車内・構内3か所とバス1台が爆破され、死傷者は700人とも伝えられている。

サミット開幕にあわせたアルカイダ系によるテロという見方が強いが、まだ信憑性のある犯行声明も出ていないし、捜査もすすんでいない。
したがって、テログループの目的は不明である。
しかし、それでもいえることがある。
サミットの各国首脳が言っているように「テロに屈してはいけない」ということだ。

無差別テロは、その目的においてではなく、手段によって批判されるものだ。
どんなに“正しい”主張であったとしても、無差別テロを手段として用いた瞬間に、それは無意味となる。

国内のマスコミ報道においても、ゆめゆめそれを忘れないようにしてほしい。
無差別テロという手段によって主張が通る、あるいは、手段が正当化されるというような言説を広めることは、同じようなテロを多発させ、あるいは日本に招き入れのと同じことなのだから。

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Jun 28, 2005

経済制裁と“覚悟”

以前のエントリでも触れたが、北朝鮮に対する経済制裁について再述したい。 家族会の座り込みなどもあって、再び経済支援に関する論議が活発になっているからだ。

私は、あらゆる手段を用いて、拉致被害者を奪回すべきという家族会と救う会に同意する。
また、経済制裁を容易には行使できないという政府にも同意する。

矛盾するように思えるだろうが、それは、それぞれの立場が違うからだ。
そして、後者には解説が必要となろう。
それは、多くの国民に“覚悟”がない以上、為政者としてはやむをえない判断だからということである。

経済制裁は、おそらく、北朝鮮にとって大きなダメージなる。
ただでさえ、経済が崩壊している北朝鮮には、致命傷だ。
そうなった時、北朝鮮は座して死を待つのだろうか? 捨身の反撃に出る、戦争あるいはテロの可能性がないといえようか?
仮に何らかの理由でそうならずに北朝鮮という国家が崩壊すれば、大量の難民が発生する。
日本の国民はこれらに対する覚悟ができているだろうか。
いや、とてもそうは思えない。 特に、これを安易に小泉攻撃に使っている連中には、ただの材料でしかなく、実際に制裁を行えば行ったで、批判を行うだけだろう。 国民に“覚悟”ができていない状態では、政府は経済制裁にGoといえない。

しかし、“べき”論でいえば、経済制裁をすべきなのだ。
日本という国家が国家であるためには、不法に拉致された国民を奪回することが必要であり、拉致被害者を取り戻すためには強力な「圧力」が必要だからだ。
だから、国民も(そしてマスコミも)覚悟を固めるべきである。
戦争も辞さず経済制裁を行う、と。

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