Feb 28, 2005

ニッポン放送=フジによる反撃

ライブドアによるニッポン放送買収について、ニッポン放送が対抗策を打ち出した。
フジTVに対し、4720万株の新株予約権を発行するというもので、すべてが新株になれば、現在40%超に達しているライブドアの同放送株の保有株比率を10%台半ばまで下げるとともに、ニッポン放送を完全子会社化できる。

本来、企業防衛を目的にした新株発行は認められていないのだが、ニッポン放送側は「企業価値の維持」を名目にしているため、一応、違法ではないということになっている。

ニッポン放送=フジの手法はかなり強引で、法的にグレーゾーンではある。が、今のところ違法とは判断されていない。
元々、ライブドアの株の買い付けも時間外取引ということで、脱法行為に近いと批判されている。
私は現在のところ違法ではないという理由で、ライブドアの手法を批判していない。
同様にニッポン放送=フジの手法も現在のところ違法ではないという理由で、批判しない。
どちらか一方だけの“手法”を批判するのは、ダブルスタンダードではないだろうか。

もっとも、私は、産経グループのオピニオンを高く評価しているので、ニッポン放送=フジTV側を応援はしているが。

それにしても、ニッポン放送の亀淵社長、かつては、オールナイトニッポン土曜日二代目パーソナリティ(後、月~土1部パーソナリティ)として一時代をつくった人だ。 自ら雇われ社長といっているが、まさにその通り。 かつて、カメ&アンコーで「水虫の唄」をリリースしていたお気楽(?)ぶりからすると、かわいそうにも思えてくる。

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Feb 27, 2005

インドネシアでの日本軍

読売新聞2月26日(YOMIURI ON-LINE=goo news)にいい記事があったので、ピックアップ。

救援派遣の海自隊員、アチェ空港近くで旧海軍の碑発見

 インドネシア・スマトラ島沖地震と津波被災地の支援で自衛隊が派遣されているバンダアチェの空港付近で、海上自衛隊員らが26日、第2次大戦中に旧日本海軍によって建てられた石碑2基の清掃作業をした。

 派遣隊員が19日に空港を訪れ、空港関係者に案内されて碑の存在を知った。碑の1つには「忠魂碑 海軍澁谷部隊」「昭和19年10月建立」と刻まれ、別の碑は現地労働者のための慰霊碑だった。

 防衛庁によると、碑に名が刻まれた部隊は、インドネシアが旧日本軍の軍政下だった1943―44年、同島に飛行場建設のため派遣された施設部隊で、戦闘に参加した記録はないという。

 石碑の1つは倒れ、ペンキで汚されるなどしていたため、インドネシア軍が修復に協力し、海自隊員は、碑周辺の清掃や草取り、整地などをした。

現地の空港関係者が案内してくれたこと。
インドネシア軍が修復に協力してくれたこと。
どれも、日本軍がアジアから恨まれているのであれば、ありえない筈だ。

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Feb 25, 2005

従軍慰安婦問題の二の舞を避けよ

捕虜虐殺は「歴史の歪曲」 情報独り歩きに研究者憂慮(産経新聞2月24日=Sankei Web)に注目したい。
これによれば、1996年にニュージーランドの作家、故ジェームズ・マカイ氏が出版した「BEWTRAYAL IN HIGH PLACES」という本では、佐渡・相川金山で昭和20年8月2日、捕虜387人を集めた鉱山を日本軍が爆破、生き埋めにして虐殺したなどとされている。それが捏造であることを、。新潟国際情報大学グレゴリー・ハドリー助教授とオーストラリア在住研究者が暴いたという。

これは、早急に国として対応していくべきだろう。
こういった“妄言”を放置するとどうなるかは、従軍慰安婦問題などで身にしみている筈だ。当時国において、きちんとした広報活動を行うことが絶対に必要である。

第二次世界大戦において“情報戦”での敗北を主要な敗因としてあげられることが多い日本だが、その反省を生かさなくてはなるまい。

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Feb 24, 2005

地名

千葉県成東、山武、松尾町と蓮沼村の法定合併協議会は23日、「太平洋市」に決めた新市名を見直し、住民アンケートで選ぶことを決めた→「太平洋市」見直し決定、新市名は住民アンケで再選考(読売新聞2月23日=YOMIURI ON-LINE=goo news)

小笠原諸島ならいざしらず、千葉にこんな市名をつけようという事を決定するというのが信じられないところだ。
しかし、こうした例は、ここだけではない。
先ごろ撤回となった愛知県南セントレア市(美浜町、南知多町)は全国的に有名になったが、群馬県みどり市(予定。大間々町、笠懸町、東村)、茨城県つくばみらい市(予定。伊奈町、谷和原村)といったものもある。
他にも単に地理的な位置をうたっただけの山梨県中央市(予定。玉穂町、田富町、豊富村)、東京都西東京市(田無市、保谷市)、愛媛県中央市(川之江市、伊予三島市、土居町、新宮村)や、有名地名をひらがなにしただけの、青森県つがる市(木造町、森田村、柏村、稲垣村、車力村)、埼玉県さいたま市(大宮市、浦和市、与野市)などもあるのだ。
パターンとしては、合併協議会の面々が自己満足だけに浸って民意と掛け離れた暴走をする例(南セントレア市)や、吸収されたイメージをもたれたくないなどで無難な地名を選択した(西東京市)などによるものだ。

こうした、歴史も経緯も住民感情も全く無視した地名変更には前例がある。
昭和37年公布の「住居表示に関する法律」だ。
いわゆる市街地の町名地番整理を強制したものであり、これにより多くの伝統的地名が消失し、また、結果として住民の社会生活も変更を強いられた。今でもこれは批判の対象になっている。
この反省が全く生かされていないといえよう。

地名はやはり、歴史的経緯を重視して、人造的な名前は避けるべきだ。
その結果、地名が消えることになる地域からは反対の声が大きくなることもあろうが、そのときにこそ、合併協議会は指導力を発揮すればよい。 故郷の名前は、個人のアイデンティティにもかかわり、また、文化にもなる。安易な思いつきや妥協で決めるべきではない。

なお、この項はバカ市町村合併問題まとめブログを参考にさせていただきました。

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Feb 23, 2005

反省だけなら、というけれど

イラク政策「挫折する」 予言外れて選挙成功 米リベラル派が苦境(産経新聞2月23日=goo news)ということで、米リベラル派のジャーナリストが「共和党保守派憎しの党派性のために知的正直さを捨ててしまった」「私たちの予測に反してイラクの国民議会選挙は高投票率をあげ、成功してしまった」「イラク問題に関しては結局はブッシュ政権の主張してきたことが正しいのだと認めざるを得なくなってしまった」と、リベラル派の苦境を吐露した。

やってしまった事はともかく、こうして正直に告白するところは、さすがアメリカというべきだろうか。
米リベラル派と同じような論陣をはり、イラク総選挙は失敗するという言説を流していた日本のマスコミは、この事自体をほとんど報道せず、かといって自分達の外れた予測を反省するでもなく、ほっかむりしている。

もっとも、イラク問題に限ったことではなく、多くの問題について、彼らが“反省”することはない。
唯一、昭和前期から終戦までの“軍部の圧力に屈した”ことを反省して見せてはいるが、実はそこに至るまでの過程において、マスコミが“自主的に”果たした役割については、まるで言及されていないのが通例だ。
こうした態度を改めない限り、日本に真のジャーナリズムはうまれないだろう。

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Feb 22, 2005

学校の安全確保

学校への乱入・殺傷事件が相次ぎ、学校での安全確保が問題になっている。
基本的にいえることは、もう“素人”の教師だけでは限界だということだ。
民間警備員の導入、交番の誘致など“プロ”の導入を行うとともに、校門の通常時施錠、塀の構築と侵入警戒システムの設置などが必要となるだろう。
それでも、「0」にはできない侵入事件を、最小限の被害で切り抜けられるように、また、対応しなくてもならない。例えば、“装備”の設置であり、教室の構造改革──非常口の設置などが考えられる。
無論、予算の問題はあるが、PTA独自に民間警備員を雇用…東京・田園調布小(読売新聞2月22日=YOMIURI ON-LINE=goo news)など、PTAが費用を負担して警備会社に委託するという動きも出ており、優先的に課題とした上で費用を学費などに転化しても多数の理解が得られるような状況になっているだろう。

こうした安全策を論じると、「学校の開放性が失われる」「制服など威圧的な人物を校内におくのは問題である」などといって指摘が“識者”からされるのが通例だ。
確かにそうしたデメリットはあろう。
だが、今、最も優先すべきは学校の安全確保だ。
これをまず早急に対応した上で、デメリットを順次減らしていくような論議をすべきである。
デメリットばかりをことさらとりあげ、何も対策を行わないというのは、全くの下策。結局は安全確保を怠っているのと同じだ。

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Feb 21, 2005

北朝鮮核保有宣言

何を今更、という感もあるが、北朝鮮が核保有宣言をした。
主眼は外交的なゆさぶりとみるべきだろう。
「核兵器を廃棄するから」というあらたな「譲歩案」を用意することで、現行の体性を維持しようということだ。
だが、これが核関連としては最後のカードであり、これを切ってしまったということはかなり追い詰められているということであろう。

さて、この“核兵器”の実力はいかばかりであろうか。
北朝鮮は核実験をしていないから云々という声があるが、必要とされる実験データはパキスタンから提供されていると見るべきだ。
また、北朝鮮が開発しているのはウラン濃縮型と見られる。これは、広島型原爆(リトルボーイ)の延長にあるものだ。実は、このタイプの打ち出し型と呼ばれるものは、材料となる核物質の入手さえできれば、技術的には、そう難しいものではない。実際、リトルボーイは実験なしに広島に投下され、爆発している。
従って、最低でも、北朝鮮はリトルボーイ程度の核兵器を開発できていると推測することができるだろう。

ウラン濃縮型核兵器は、比較的製造が容易であるかわりに、小型化が難しい。
パキスタンでも、ウラン濃縮型核兵器の小型化は難しく、かわりに小型化ができるプルトニウム型(長崎型)の開発がすすめられている。
北朝鮮の核兵器も、小型化はできておらず、中距離弾道弾(IRBM=ノドンなど)に搭載できるには至っていないだろう。

北朝鮮が開発した核兵器は、中距離弾道弾に搭載できない以上、攻撃兵器としての使用は事実上不可能だ。
航空機に搭載したとしても、日米韓の防空網を突破することはできない。
もちろん、船に抱えさせて(ただし、その重量から考えて工作船クラスでは難しい)自爆というような行為はできるだろうが、それはもはやテロであり、それによって全面戦争の引き金を引くにしては、効果が低すぎる。
むしろ、防御兵器としては有効だろう。運搬手段がなくとも、定置して、攻め寄せてくるのを待っていればいいからだ。
これは、北朝鮮に対する地上軍侵攻が難しくなったことを意味する。
イラクやアフガニスタンのようにはいかないということだ。

北が核を保有したからといって、北朝鮮のご機嫌をうかがうことはない。
彼の国の指導者は、自らの政権の延命にご執心なのであり、仮に数都市を壊滅できたとしても、その報復に全滅させられるのは割りに会わないことだからだ。
ただし、政権の崩壊が確実になった場合に“自爆”する可能性は十分にある。
“圧力”をかけるにしても、それを頭にいれながらすすめる必要はあろう。
また、北朝鮮の核の小型化ができていないといっても、パキスタンに核技術を支援したのは、中国であり、理屈からいべえば、中国のもっている技術は全て利用できる可能性があるということには留意しつつ、今後の対北朝鮮戦略をすすめていく必要があろう。

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Feb 18, 2005

堀江貴文氏のビジネス

堀江氏によるニッポン放送の株式取得(敵対的M&A)とそれによるフジサンケイグループへの間接支配発言について、政財界からも批判が広がってきた。
ネットでは、外資によるフジサンケイグループへの攻撃という陰謀論まで出ている。 だが、それはいささか飛躍のしすぎだろう。
資金面で、外資からの資金調達したことは確かだが、ライブドアというベンチャー企業にマスコミへの敵対的M&Aに資金を出そうという国内資本があるとも思えない。また、件の外資は、レンタルされたライブドア株を売却しており、ライブドア株価を押し下げて転換社債型新株予約権付社債で取得できる株式数を増やそうとしているなど、マネーゲーム的な動きを見せている。
また、ビジネス的側面からみた場合、堀江氏の行動は十分に論理的だからだ。

ライブドアのようなインターネットポータルを中核にすえた企業にとって、重要なのは閲覧ユーザ数の増加である(それにより、ポータル事業では最大の収入源となる広告収入を増大させることができるから)。
ユーザを囲い込むためには、他ポータルサイトにはない特色を打ち出すことであり、そうした中でも“キラーコンテンツ”と目されているのが動画であることは言うまでもない。
そして、それを大量に抱えているのがTV局だ。
TV局は、番組をネットで流すことは、権利関係の問題だけでなく、既存のTV局のビジネスモデルを危機に晒しかねないことから消極的である。しかし、“支配”してしまえば、ライブドアは、その豊富なコンテンツを流用できるようになり、その問題は解決する(まあ、ライブドア支配がなくても、既存のTV局のビジネスモデルが危機を迎えつつあるのは確かだが)。

また、産経のオピニオン部分を廃し、経済新聞とするというのもビジネスとしては合理的だ。
オピニオンそのものは金にならない。
そして、経済新聞という分野では日本経済新聞が唯一無二の立場にあるが、“唯一”だからこそ、十分につけいる隙があるということだろう。特に産経はフジサンケイビジネスアイという経済新聞をもっており、母体もある。

法の隙間をついたとは言われているが、違法行為をしたわけでもなく、堀江氏の行動は単にビジネスとしては、合理性をもっている。
株式を公開している以上、かつてのようなオーナー支配をする(ちなみにフジ産経は、それを嫌って鹿内一族を追い出したわけだが)のでもない限り、常にM&Aに晒される危険はあるわけで、それが行われたことで批判するのは筋違いだろう。

しかし、ビジネスマンとしての行動は正しくても、日本人としては、堀江氏の産経オピニオン路線放棄は間違っている。
産経新聞社説ほど自画自賛かつ必死になることもないとは思うが、産経新聞(旧サンケイ新聞)が日本のオピニオンにおいて果たしてきた役割は大きい。
かつては、どこからも無視された(いや、敵視されたといってもいい)北朝鮮拉致問題を(読売新聞が保守に転じるまで)ほとんど唯一、報道し続けた新聞であることに象徴されるように、保守陣営の重要な位置を占めている。
多くのブログなどで、産経の記事・社説を評価する声があるのも、その重要性と評価の高さをあらわしているといえよう。
また、いわゆる四大全国紙の中で、唯一、部数を伸ばしているというのも(元の部数が少ないとはいえ)、近年、評価が高まっているあらわれであろう。
もちろん、産経がベストであるとはいわないし、フジTVの堀江氏出演番組の放送中止などは大人気がない態度といえる。
だが、モアベターな論陣を張っている産経のオピニオン部分をつぶしてしまうということは、日本の言論界にとって大きな損失であり、日本人にとって不幸なことになる。
なぜならば、保守陣営の言論の橋頭堡というのは、まだまだ脆弱なものであり、朝日・毎日とその系列のほか“知識人”や“市民団体”の猛攻を、産経と読売という二紙とその系列、次いで文春で辛うじて支えているといっていい状態だからだ。

東京大学文学部中退という堀江氏は、そこでうけた教育になんとなくのっているだけなのだろう。
NHKへの圧力問題を「あった」ことだと思っているし、新しい歴史教科書をつくっても「世の中は変わらない」と語ったとされているのは、左翼思想というより、巷に普通に存在している、社会問題を深く考えないノンポリ的意見といえる。
だが、時に無知は罪となる。
一企業としてのビジネス論理としては正しくても、それを越えて国家国民のために必要なものがあるということ、産経のオピニオンは日本の言論において、重要な位置を占めているということを早く理解してほしい。

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Feb 17, 2005

Nifty-Serveの終焉

パソコン通信大手のうち唯一残っていたNiftey-Serveが、ついに2006年3月末日をもってその幕を下ろすことを決定した。

パソコン通信とは、現在のインターネットとは全く異なるもので、基本的にコマンドラインベースのテキストオンリー(Telnetと近い感覚だ)によるサービスで、また、事業者間の接続は原則としてないという代物だ。
87年4月からサービスを開始したNiftyは、先行するPC-VAN、ASCII-NETに追いつき、やがてはASCIIを抜いて、PC-VANと二強時代を形成した。
そして、かつては会員百万人を誇ったのだが、現在は二万人程度だという。

私はいわゆる黎明期からパソコン通信を行っていた人間で、音響カプラによる通信からはじめた世代だ。1200bpsのモデムが高速モデムとうたわれ、漢字がでない端末がまだ多く存在することからカナ(ANK)派と漢字派の対立があったり、定額通信サービスがないことからNTT(みかか)破産と呼ばれる電話代パンクなど、懐かしいTOPICSがいくらでも出てくる。
一方、現在に繋がる事件も多々あった。
いわゆる「荒らし」、なりすまし、多重ハンドル、詐欺事件、プライバシー問題、Lharc(現在のLhaの原形)の登場、顔文字の発展~アスキーアート、ネット結婚……etc。

ノスタルジーにひたるのはともかく、パソコン通信が市場として再び立ち上がることはあるまい。
だが、登録された、比較的身元がはっきりしている人だけが参加できるネットワークで、他ネットワークとの接続がなく、かつ、そのネットワーク内で、複数のコミュニティが存在しているサービス──と書くと、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)と酷似しているとはいえないだろうか。
SNSはパソコン通信の後継者なのかもしれない。

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Feb 16, 2005

防衛庁設置法改正案閣議決定

15日の閣議で自衛隊法改正案と防衛庁設置法改正案が決定された。
ミサイル防衛システムに関する話題は新聞でも既出なので、ここでは防衛庁設置法改正案に注目したい。

今回の防衛庁設置法改正案の“目玉”は統合幕僚長を新設し、三自衛隊の統合運用を図ることである。
現在、自衛隊制服組TOPとしては統合幕僚会議議長という職がある。
これは、一般には国軍参謀総長(米でいえば統合参謀本部長)というように認識されているだろう。
だが、実際には、その役割は限定的なものだ(→統合幕僚会議議長の職務)。
制服組TOPではあるのだが、シビリアンの幕僚(よくいえば参謀、権限的にはアドバイザーか)というのが主職務である。部隊指揮に関しては、三自衛隊幕僚長が基本的に指揮権をもっていて、統合幕僚会議議長は統合部隊(陸海空自衛隊部隊のいずれか2以上から成るもの。例えば、陸上自衛隊部隊を輸送中の海自艦隊、など)に限って指揮権をもつにすぎないのだ。

今回の改正は統合幕僚会議議長を統合幕僚長と発展させることにより、三自衛隊幕僚長よりも上位の指揮権をもつものとしたところが最も大きなポイントだ。
かつて、第二次大戦での日本の敗因の一つともされたセクショナリズムの解消というだけでなく、一元化により大規模正規戦闘以外の突発的な小規模軍事衝突に対してもスムーズに対応できる対応できるようになる。
時流に即したものであることはいうまでもなく、国民の生命財産を守る上で非常に重要な法改正だ。もっとクローズアップされるべきであり、その成立には全力を尽くすべきである。

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Feb 15, 2005

サラブレッドだからこそ?

先日(14日)、TBS系の報道番組、NEWS23に自民党・安倍晋三氏が出演した(この模様はIrregular Expressionさん(gori氏)がテキスト化されているので、未見の方はご参照下さい)。
注目は、朝日vsNHK問題。
キャスターの筑紫氏は「NHK幹部が、当時安倍さん官房副長官で、首相官邸にやって来て予算や番組のまだ放送されない、まぁその番組について説明をするという、この政治家とその報道機関との関係がこりゃやっぱり変なんじゃないかと言う声がありますが」と政治家と報道機関の一般論に話をもっていこうとする。
しかし、安倍氏は「全く事実が違うという事になればですね全然これは様相が変わってくる」とあくまで問題は記事の信憑性であるということを首尾一貫。
「という事はご存知だったんですか?(番組内容を)事前に?」という言質をとろうとする、あるいはミスリードしようとする質問にも「もちろん番組は見たこと有りませんけども。そういうのが話題になっていると言うのは私だけでなくて多くの国会議員皆知っていました。10日も前に編集作業が始まっているという事は(2005年)1月12日の朝日新聞には一切書いていない」と明確に反論。
果ては、安倍氏が朝日が捏造と、それをなかなか認めなかった例として「珊瑚事件」を持ち出せば「あの時、社長が辞めた訳ですから、そうすると安倍さんは今そう仰ってるのは、あと何日間で社長は辞めるべきだとそういう風に聞こえかねない」と筑紫氏は曲解してまで、一般論によるミスリードを試みる。が、安倍氏は「朝日の記事の信憑性」に焦点を絞り、筑紫氏につけいる隙を与えないまま終了した。
安倍氏のこのディベート能力の高さは、日本の政治家としては特筆に価しよう。

この能力の気質は、彼の(いい意味での)お坊ちゃん育ちにも影響していよう。
石原慎太郎などにも見られるが、周囲と妥協して波風をたてないようにするよりも、正論は正論なのだから、と押し通そうとするところだ。
また、やはり、祖父・岸信介、大叔父・佐藤栄作、父・安倍晋太郎の存在は大きかったに違いない。

安倍晋太郎は、中曽根後継一番手といわれながら、竹下に遅れをとり、やがて病に倒れた。外相としての評価は、ほとんど中曽根にとられた形になった。
佐藤栄作は、その退陣に際して、「新聞は偏向している。出ていってくれ。テレビはどこだ」とテレビカメラに会見し続けたのは有名だ。新聞が佐藤に対する批判報道ばかりだっただけでなく、返還交渉過程の密約を書き立てたり、沖縄返還を批判ムードだけで取り上げたことからきているのだろう。
そして、岸信介は「今も後楽園球場は人でいっぱいだ。国会前に来ているのはわずかだ。多くの声無き声は実は我々を支持している。」と60年安保の時に発言した。
もっといえば、森派の元である福田派の領袖・福田赳夫は、総裁選において有利をマスコミに伝えられながら、結果は大平正芳に勝利を奪われ「天の声にも変な声がある」と言って首相の座を去った。
このように、マスコミと永田町とマジョリティな世論と声の大きい世論とが一致しないということを安倍晋三は近くで知っているということになる。

一方で、岸は後に「安保騒動の時、自分は『声なき声』が自分を支持していると言ったが、それは多少思い上がった発言だった。『声なき声』を『声あらしめる』ことが大切で、そのことは歳をとってくるとだんだん分かってくる」と述懐したという。 これを、岸派を源流とする森派の小泉とともに、安倍は忠実に守っているのだ。

ちなみに、父方の祖父・安倍寛は、大政翼賛選挙において無所属で出馬して当選した気骨ある政治家であり、その血筋も受け継いでいるといえるのかもしれない。

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Feb 14, 2005

領土問題のメリット・デメリット

天狗徘徊のtenkさんから、TBをいただいたので、それについて。
政策、もっといえば国家戦略はメリット、デメリットを勘案して決められるべきであるというのはごもっとも。
私はプライドだけで生きてはいけないが、プライドが無くては生きてはいけないと考えているので、実利だけがメリットの対象にならないと考えているが、これはまた別の論になるので、ここでは捨て置こう。

まず、尖閣諸島の経緯についていえば、明治二九年四月一日に沖縄県八重山郡に編入されて以来、どこも異議をとなえず、日本が実効支配していた土地であることはいうまでもない。戦前はカツオ節工場などが設けられ、延べ数百人の労働者が送り込まれている。 第二次世界大戦での敗北により、尖閣諸島は沖縄本島などとともに、米施政権下におかれますが、72年の沖縄返還により日本に復帰。以後も日本の実行支配が及んでいる土地です。
これに対して、中台が尖閣諸島に領有権を主張しはじめたのは、69年に国連の海底資源調査により有望な資源が眠っていることが判明してからです(台湾は70年、中共は92年)。
日本の国際法的な先占論による領有権主張に対し、中国は自然国境論や日清戦争の戦勝による領有であるなどと主張しているが、戦後も長く沈黙していたことや、領有宣言のタイミングからしても、海底資源目当てで急に領有を宣言しはじめたのだということは見え見えだといえる。

このように、主張の“理”は日本にある。
いわば、いいがかりをつけられて、あわよくば掠め取られようとしているという状態だ。
ここで、考えなくてはいけないメリット・デメリットとは、単に尖閣諸島という単体ではない。「十分に理があり、実行支配をしている土地を、後付で領有権を主張してきた国に引き渡す」という行為に対するメリット・デメリットとして考えなくてはならない。
そうして考えれば、大きなデメリットが存在することがわかる。
これを行えば最後、北方領土、竹島、あるいは沖ノ鳥島といった全ての領土問題において日本の主張を聞く国はなくなるということだ。
そして、領土問題だけでなく「とにかく言いがかりをつけて、国家間の争いとして激化させれば、日本は引く」という認識を諸外国に植えつけることになり、あらゆる面で日本は“攻撃”に晒されていくに違いない。

端的にいえば、弱肉強食の国際外交において「なめられる」ということだ。
第二次世界大戦直前、英仏らの宥和政策により独(ヒトラー)にズテーテンランドを割譲させられたチェコスロバキアが、その後、ポーランド、ハンガリーにも領土割譲を要求された上にそれに屈し、最終的には独に(戦争によらずに!)併合されてしまったという事例もある。
一端、「なめられる」ようになってしまえば、それを挽回するのは、至極困難であり、日本国と日本国民は艱難辛苦に晒されることになるだろう。

領土問題は多分に国家・国民としてのプライドの問題を含んでいる。
しかし、国家を国家たらしめる要素──領域、国民、主権に関する問題は、他国に対してて極力譲歩すべきでないのだ。この三要素が揺らげば、それは国家を国家たりえなくするということにも繋がるのだから。

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Feb 10, 2005

対中強硬路線、継続

魚釣島の実効支配強め不法上陸阻止…灯台所有権移転(読売新聞2月10日=YOMIURI ON-LINE=goo news)ということで、またも対中強硬路線が飛び出した。

魚釣島の経緯については、石原慎太郎東京都知事のコラムに詳しい(ただし、石原氏主観なので注意)。また、この灯台を認可について当時の外務省から横槍が入ったことも記載されている。

現在の灯台は日本青年社が建築し、維持管理しているものだ。 ちなみに、朝日新聞の記事(asahi.com=goo news)では、灯台を建築したのは「政治団体」、上陸したのは「右翼団体」と名称が使い分けられており、印象操作をしようとしているように感じられる。

ともあれ「灯台の所有権を放棄した」というのは表向きの説明で、実際は「放棄してもらった」のだろう。
そして、これを海図にのせるということは、魚釣島の実効支配を世界的に通告するということにもなる。
対中ODA廃止の話も進行を続けており、このところの「対中強硬路線」の一環だろう。 従来の外交とは一変したといっていいこの方針を堅持し、今後も貫いていってもらいたい。

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Feb 09, 2005

朝日vsNHKを有耶無耶にさせるな

【主張】朝日NHK問題 うやむやに終わらせるな(産経新聞2月9日社説 = Sankei Web)というわけで、なにか、このまま有耶無耶に終わらせようとする朝日新聞のペースでいくかと思った問題だが、産経はそれを許さないという姿勢に出た。

「立証と説明責任は、NHKでなく朝日にある」
「記事に自信があるのなら、なぜ、掲載後に再びニュースソースと会って内容をすり合わせる必要があるのか」
「朝日はまず、虚偽の部分がどこかを示すべきだ。朝日記事が与えた影響の大きさを考えれば、回答しない選択は報道機関として不誠実である」
「記事の真偽を判断するために必要な質問には、朝日は誠意ある回答を示すべきである」

単純かつ明快な主張だ。
私もこれに全面的に賛同する。
そして、この主張は、かねてからIrregular Expressionのgori氏が主張されているものとほぼ同様だ。
同サイトでは、この問題を継続してとりあえげており、まとめサイトとしても秀逸である。

=======↓初心者向け本件のマトメ↓===========
朝日新聞がデッチ上げた「第二次NHK番組改変問題」まとめ
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000445.html

===============================
[参考]
朝日新聞虚偽報道問題関連エントリー一覧
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/cat_aeueeoeoiaeae.html
愛・蔵太氏による「朝日新聞対NHK・記事疑惑関連のテキスト一覧」
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/200201
===============================

日本でもblogは認知されつつあるとはいえ、インターネットではマイノリティ(一般マスコミでの声が小さいという意味での)が実体以上に強調される傾向がある。 bloggerが思うほどblogの影響力は大きくない(このあたりは、電突への応対などを見るとよくわかる→まとめサイト)。 gori氏はこの問題で、blog間の連携を訴えられており、本当に微力ながら、私もそれに乗せていただく。

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Feb 08, 2005

釣りファンが誤解される

琵琶湖の外来魚、大津地裁が再放流禁止を「適法」判断(読売新聞2月7日=goo news)という判決が下った。
ブラックバスなどを釣った後の再放流を禁止したものだが、こんな裁判を起こしていては釣りファンの良識が疑われる。
原告は「バスフィッシングはリリースが前提。条例はバス釣り自体を禁止し釣りを楽しむ権利を奪うもので、幸福追求権を保障した憲法に違反する」「定置網を使った駆除では在来魚も混入し水増し請求されるなどして補助金支出は違法」と主張し、判決後には「釣った魚をむやみに殺したくないという釣り人の願いが届かず、大変、残念」という声明を発表している。
もう無茶苦茶だ。

確かに既存生態系の破壊は外来種によるものだけではあるまい。
しかし、外来種によるものが含まれていることは確実だ。
行政に「他の要因も取り締まれ」と要求するならともかく、「自分だけじゃないから見逃せ」などというのは、スピード違反で捕まったドライバーの見苦しい言い訳のようだ。 「バス釣り自体を禁止し釣りを楽しむ権利を奪う」というが、それは生態系の破壊よりも優先すべきことなのか? 「釣った魚をむやみに殺したくないという釣り人の願いが届かず」というが、その魚によって殺され、その水域での種としての存在が危うくなっている在来種はどうでもいいのか?
駆除方法も、世の中にはなかなか完璧なものはない。できるだけベターなものを選択しているにすぎず、その弊害よりも効果が大きいと判断しているにすぎない。

今回、訴訟をおこした原告は「釣り人」の代表であるかのように扱われているが、自己の楽しみを保護するためだけに理屈をこねくりまわして訴訟するような輩を“代表”とされたのでは、釣りファン自体が迷惑であろう。
この原告達には、もう一度、日本国憲法を熟読してほしい。

日本国憲法
第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

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Feb 07, 2005

凶悪事件と法務と人権と

痛ましい事件がおきた。

乳児刺され死亡、愛知のスーパー店内で 容疑の男は逮捕(朝日新聞2月5日=goo news)

犯人は保護観察中に行方をくらましたということで、仮出所・保護観察制度のあり方にも疑問の声があがっている。
とはいえ、この男、窃盗容疑での服役(懲役1年2カ月。ただし、住居侵入罪で執行猶予中の罪による)にであり、満期まで釈放されなかったとしても、そう長い間のことではない。
その時、同じような犯罪を犯さなかったか、と考えると、やはり、やっていたのではないか。今回のような犯罪を防ぐことは難しかったといえよう。

しかし、だからといって放置していい訳ではない。
現在では実質上、強制力のない保護観察中の逃亡に対する改革は必要である。また、普通に過ごしていれば仮出所できるのが当然であるかのような運用も変更すべきだろう。
また、刑法においても、累積刑罰の導入(個々の罪の懲役期間を全て合計する)なども必要だろう。

そして、この件での裁判では、また、弁護士が「心神喪失状態」「責任能力がない」などと言い出すのだろう。だが、弁護士とは罪を軽くすることが仕事ではない。

弁護士法
第一条 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
第一条の2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。

権利ばかり主張し、社会秩序をゆるがしているような弁護士が目立つ昨今だ。
彼らには今一度、この理念を思い出してもらいたい。
第一、本当に心身喪失であるならば、乳幼児を真っ先にねらったりしないだろう。ちゃんと最も弱者である存在を判断しているのだ。

この犯罪者には極刑がふさわしい。
だが、それでも父親のいうように「犯人を絶対に許すことはできません。極刑でも許せません」というのも当然だろう。私でもそう思う。
ましてや、目の前で我が子を殺された母親に至っては、いかばかりか。
今、人権を保障されなくてはならないのは、犯罪者ではない。犯罪被害者だ。

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Feb 03, 2005

菅直人の底の浅さ

1月27日の予算委員会で、民主党の菅直人前代表が小泉首相に質問を行った。
その際、菅氏は「公約どおり靖国参拝するのか、しないのか」と、五回にわたり首相を追及。首相はそのつど「適切に判断する」と答えたことに、一部に小泉首相に対する批判があがっている。
しかし、むしろ菅氏の底の浅さを批判すべきだ。

菅氏のこの質問は、つまるところ、小泉首相から「靖国を参拝する」という言質を引き出そうとしている。
そして、それを引き出せば、中国・韓国からは小泉首相への批判が(いつものように)飛び出すから、それでもって小泉首相の立場を不利にしていく。
そういう戦術だ。
靖国神社を政争の具にすることも度し難いが、さらにそれで中韓から小泉攻撃をしてもらおうなどというのは浅ましいことこの上ない。

本来、日本国の政治家であれば、靖国神社参拝に対する中韓の内政干渉を排するようにつとめるべきだ(その上で参拝するかどうかは国内問題であるが)。
しかるに、それを招きいれようとしている菅氏の政治家としての底の浅さこそが問題であり、それにうかつにひっかからない小泉首相に負けているといえよう。

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Feb 02, 2005

不可解な判決

ジャスト「一太郎」の販売中止を命じる 松下アイコン訴訟で判決(Itmedia2月1日)というニュースに驚いた。
松下電産の「情報処理装置及び情報処理方法」(特許番号第2803236号)に、ジャストの「一太郎」「花子」が抵触しているというもので、製造・販売の中止と製品の廃棄を命じる判決がでたというのである。
ただし、仮執行は認められていないし、ジャスト側は控訴するとのことなので、当面、両ソフトの販売には影響しない。

それにしても、不可解な判決である。
特許は1989年10月に出願され、1998年7月17日に登録された。
内容は「「アイコンの機能説明をさせる第1のアイコン」をクリックしてから第2のアイコンをクリックすると、第2のアイコンの機能説明をしてくれる処理」だという。
判決では「表示画面上に,各種のデータや処理機能を絵又は絵文字として表示したもの」でさえあれば「アイコン」であり、同特許の技術的範囲に属すると認定。「同特許には進歩性がない」としたジャスト側の主張を退けている。
しかし、この認定では、ほとんど全てのPC用アプリケーションがこの特許に抵触するということにはならないか?
それこそ、WindowsというOS自体、これに抵触するだろう。松下は早くマイクロソフトを訴えるべきだ。

だが、89年10月といえば、既にMac-OSは6.0.2にまでなっている。松下の出願を特許と認めること自体に疑問が残る。ジャストのいうように「同特許には進歩性がない」ということになろう。
判決を読んでいくと、ジャストは今回争点となったヘルプ機能について「Windowsのヘルプファイル機能を利用しているもので、Widnowsの標準機能にすぎない」として、ジャストを訴えること自体が的外れであるとしている。
それに対して、松下は「ヘルプ表示プログラム等がWindows標準機能であったとしても、それを呼び出すようにつくったのはジャストであり、一太郎・花子をインストールしなくては、そのヘルプは現れないのだから、“ジャストが”特許侵害をしている」と主張した。
これに対して、裁判所は「被告は,Windowsというマイクロソフト社のオペレーティングシステムそのものに,本件発明と同様の機能があるから,被告製品は「その発明による課題の解決に不可欠なもの」ではないと主張する。その主張の趣旨は必ずしも判然としない」としている
……いや、重要な争点だろう、これは。
例えば、エクセルに特許侵害があったとする。
そうすると、エクセル本体だけでなく、エクセル連携やエクセル用フォームとかで、エクセルの(特許侵害にあたった)機能を利用している全てのものが、特許侵害を認められるということになる。
法的判断は別として、「主張の趣旨がわからない」っていうのは、問題だろう。
更に、この後段には「あくまで被告製品をインストールしたパソコンによってしか実行できないものであるから,被告製品は本件発明による課題の解決に不可欠なものであり,被告製品をインストールする行為は,本件特許権を侵害する物の生産であるといわざるを得ない。」としている。
これも妙な話で、特許侵害要件である「機能(=ヘルプファイルの呼び出し)」の判断と、ジャストがその機能で利用するために用意している「データ(=ヘルプファイルの中身)」が混同されてしまっているようだ。

どうも裁判長に理解が欠けているような気がする。
そう思って、少し裁判長について調べた。
高部眞規子裁判長は最高裁調査官も勤め、知財の法務のエキスパートらしい。論文なども多いようだ。
また、青色LED訴訟の時に少し話題になった、味の素事件判決の地裁裁判長で、発明者に相当の対価1億9935万円を認める(ただし、使用者の貢献度95%,共同発明者間における原告の寄与度5割)判決をした人物でもある。
どうも、コンピュータにあまり詳しくないのに、知財の専門家であるあまり「特許」を手厚く保護しようとしすぎたのではないかと想像する。

どのような判決が出るにせよ、高裁では、もう少しコンピュータを理解できる人物が裁判長となることを願う次第だ。

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Feb 01, 2005

注目の一冊

「南京大虐殺」流布写真143枚、証拠として通用せず 東中野・亜大教授検証(産経新聞2月1日)によれば、南京大虐殺の研究家として知られる東中野教授が、同事件の証拠写真として入手しうる百四十三枚のうち、証拠として通用するものは一枚もなかったとする検証結果を発表した。
この結果をまとめた本が草思社から『南京事件『証拠写真』を検証する』というタイトルで、二月三日に刊行されるとのこと。
今までもHP上での検証(プロパガンダ写真研究所など)や、一部の写真について断片的にとりあげられている本はあったが、まとまったものははじめてではないだろうか(『プロパガンダ戦「南京事件」』(光人社,松尾一郎著,ISBN4-7698-1163-2)は近いか?)。その意義は大きい。
実際の検証内容を見てみないと何ともいえないが、今後、虐殺肯定派は、この本を論破するか、新たな証拠を示すことが必須となるだろう。

東中野教授は「源流の二冊は、反日プロパガンダとして作成されたもの。そこに掲載された写真を検証なしで流布したマスコミの責任は極めて重い」というが、全くその通りである。

Posted at 14:18 in 社会 | WriteBacks () | Edit



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