Dec 28, 2004
北朝鮮制裁への覚悟
世論でもマスコミでも各主要政党(社会党や共産党ですら!)でも不誠実な北朝鮮に対する制裁論がもりあがっている。これに対し、小泉総理・外務省らが慎重な立場を崩していないことから、批判がおきている。
こういった現象は、かつて、ロシアとの戦争で盛り上がる世論と、それを抑える政府という日露戦争前夜の構図とも似ているだろう。
明治の頃は、政府が世論に突き上げを喰らいつつも、冷静に事を進め、日露戦争の勝利という結果を導いた。
それでは、この平成ではどうなるのだろうか。
まず、経済制裁の効果について。
これは、非常に高いと推察する。
日本の北朝鮮系団体・個人からの送金は北朝鮮の外貨獲得の主要な手段の一つだ。
また、嗜好品はともかくとしても、薬品や先端技術品などは多くが日本から持ち込まれている。
日本が経済制裁に踏み切れば、北朝鮮は国交を正式にもっている国もあり、また、中国という最大の支援国が直近に控えているから、これらの国を経由して一部は継続することができるだろう。しかし、従来のような量を流入させることはできず、ただでさえ苦しい北朝鮮の経済・社会には大きなダメージになるだろう。
これを踏まえて考えると、大きな効果があるがゆえ、北朝鮮を追い詰めすぎると考えられる。
日本が大東亜戦争に突入した大きな理由には「ABCD包囲網」と呼ばれた欧米連合国による経済封鎖がある。北朝鮮が同じ選択をしないという保障があろうか?
よしんば、全面戦争をかける力はなくとも、テロやミサイル攻撃は可能だ。
まさかそこまでは……、と思う向きもあろうが、なにせ、拉致を本当に実行したり、大韓航空機を爆破するようなテロ国家であり、独裁国家である。
座して滅ぶくらいであれば、万が一にかけてくるという可能性は捨てきれまい。
では逆に北朝鮮指導部がもっと理性的であった場合を考えてみよう。
この場合には、経済制裁のダメージが国家の崩壊を招く可能性がある(ルーマニアタイプの“革命”など)。
そうなれば、韓国は北朝鮮を“吸収合併”せざるをえなくなるだろう。
かつて共産圏の優等国といわれた東独を抱え込んだ西独すら、その国力の格差のために苦しんだ(あるいは現在進行形で苦しんでいる)。
それが、最貧国の一つともいわれる北朝鮮を抱え込めば、韓国経済・社会は大きく混乱しよう。当然、アジア経済にもそれは波及する。
そして、多くの“経済難民”が日本(と中国)に押し寄せることとなるのも目に見えていえる。
ここまで考えれば、政府・外務省が全面的な経済制裁に慎重なるのも無理からぬことといえるだろう。
だが、これだけのリスクを覚悟しても、私は経済制裁をすべきだと考える。
それは、同胞のため、国家と国民の尊厳をかけることだからだ。
Dec 24, 2004
価値観の優先順位
少年ら女子高生殺害 千葉県警、4人逮捕 バッグ強奪、発覚恐れ(産経新聞12月24日=Goo News)という事件が発生した。
動機として「強盗がばれるといやなので殺害した」と供述しているというが、これが本当だとすれば、現在の教育の問題点を浮き彫りにしている。
なぜならば、彼らは、殺人を犯すより、いわゆる“ひったくり”程度(というと語弊はあるが)の犯罪の発覚のほうが自分達にとって、より忌避すべき事として捉えているということだからだ。
一般常識的に考えれば、それは逆である。ひったくりの発覚をおそれることは、殺人の動機にまでならない。
彼らの価値観では、自分達のひったくりを隠すことのほうが、殺人よりも優先順位が高い。どうしてこんなことになってしまったのかと考えれば、記事中のコメントにもあるように、『モラル教育が著しく低下したこと』にあるように思われる。更に私は家庭だけでなく学校教育におけるそれを指摘したい。
すなわち、『個』を大事にする教育、とされてきたものが、その実、『自分だけ』を優先する教育になっているということだ。
公に対する意識、社会への感謝の念、先達者達への畏敬。そういった単純な事、あるいは伝統的な価値観が、『軍国主義につながる』というようなわけのわからない理屈により学校教育で疎かに(極端な場合は否定)されてきた結果だということだ。
世代的にも、今回の犯人を教育してきた世代は(教師でも親でも)70年安保世代にあたる。安保闘争という名の騒乱の総括──民主主義国家でありながら、不法な暴力闘争で多数の破壊を行い、死傷者を出したにもかかわらず、社会変革はできず、また理想にすえた社会主義・共産主義はソ連・東欧の崩壊という形で否定された。結果として、安保闘争は『失敗』であり、“大人たち”の選択が日本にとってベターであったという事実を認めるという行為をしていない。
もっと先鋭化して表現すれば、「自分達が正義で、間違っているのは社会。目的が正義であれば、手段としての暴力・不法行為はやむなし」ということに「反省」がないということになる。最近では「目的は正しかったが手段が間違っていた」などという論も若干きかれるようになったが、但し書きをつけること自体、本当には反省していない証拠だろう。
閑話休題。前記については、そのうちまとまったエントリをつくろう。
ともあれ、道徳、公と私、権利と義務といった教育の強化は必須であり、急務だ。
Dec 22, 2004
借金まみれの国家
来年度予算財務省原案が閣議了承された。
緊縮型財政ではあるが、歳入に占める国債の比率は41.8%と高く、国と地方の長期債務残高は774兆円と先進国の中で最悪だ。
収入の四割を借金でまわしているなどというのは、家計や企業財務に例えてみても、破綻的状況であることは、すぐに理解できるところである。
各マスコミも、早速、これを“攻撃”しているわけだが、ちょっと待ってほしい。
この状況を改善するための「増税」を“攻撃”していたのも、マスコミではなかったか?
財政が不健全といっては叩き、増税といっては叩く。
これでは、批判のための批判に堕ちてしまう。
といっても、増税には納得できないという声が大きい。 その最大の理由は「国家の努力が足りない」と感じられているからだろう。 つまり、支出削減のための努力ということである。 それをつきつめていった結果、どうしても、国家財政が破綻の危機にあるなら、増税の受け取り方もまた違ってくるだろう。
そして、この「支出削減努力」こそ、小泉がすすめている構造改革の重要な要素だ。
地方交付税の削減や郵政民営化、道路公団民営化などもそうした路線である。
マスコミが増税にも、不健全財政にも“反対”だというならば、こうした小泉改革をもっと後押しするべきではないだろうか。
確かに改革にも不満な面は多いが、地方エゴや省益を廃し充分でないものを充分にするように報道していくべきではないだろうか。
今は各論反対(=不満点がある)から、その改革事態がダメだ、という報道姿勢のように思われる。
増税反対、不健全財政反対、小泉改革(特に各論)反対ときては、一歩も進むことはできず、それは日本と日本国民にとって不幸なことだ。
国家百年の大計を見据えた報道と議論が必要なのではないだろうか。
Dec 21, 2004
小泉の対中強硬化
李登輝氏ビザ申請 中国、報復措置も(産経新聞12月21日=Goo News)ときたものだ。
毎回、一騒動となる、李登輝前中華民国総統への日本入国ビザ発給について、政府は今回は認めるという方針を決定した。それに、中国が「報復」を検討するという。
一体、何に対する「報復」なのか。
役職にあろうとなかろうと、影響力があろうとなかろうと、ある個人について、、ビザを発給するかしないかなどというのは、日本の内政問題にすぎない。それに報復をちらつかせて方針変更を迫るのは、内政干渉以外の何者でもない。
では、中国への北朝鮮高官の入国について、日本が「報復」を行って撤回を迫っても中国は文句はいわないということだろうか?
もちろん、そんなことはあるまい。
こんな一方的な自国利益の押し付け、それも内政干渉に日本は屈する必要はない。
毅然と対応してほしい。
それにしても、李登輝氏は元日本国籍(台湾が日本領土だった時代)をもつ。
日本本土がこんなに「遠く」なるとは、当時は思いもしなかっただろう。
さて、中国に対して強硬に出るのは、今回だけではない。
潜水艦問題、靖国参拝継続問題、対中ODA問題。
このところ、ことごとく対中強硬路線にうってでている。
これは何を意味しているのか。
一つ考えられるのは外交カードとして用いるということ。
これを「圧力」として使いつつ、別のこと──例えば、対北朝鮮制裁を中国に認めさせるというようなことをしているという考え方。
そして、もう一つ考えられるのは、米国が、対中強硬路線に転じ、その意を受けているのではないか、という考え方だ。
私は、今までの日本外交の手腕をみる限り、前者のような事は難しいのではないかと思う。むしろ、後者が“本命”ではないか。
東南アジア諸国も中国の軍備増強を脅威に感じ、また、経済発展をとげつつある今、米国が対中対決路線に転じたというのは、ありえる話だ。
今後の、アメリカの対中外交を注意深く観察する必要があろう。
Dec 20, 2004
民主党・岡田代表の時代錯誤
かつて、社会党が、首脳部の中国訪問を頻繁に行い“親中国”をアピールした時期があった。
それは、親ソ路線が苦戦しはじめ、国内マスコミも親中路線(あるいは中国を利用した日本叩き)に走っていった時代であったから、社会党の支持に一定の成果があったのではないかと思う。
民主代表が東南アから帰国、小泉外交批判は不発に(読売新聞12月18日=Goo Newsという記事によれば、民主党・岡田代表は「中国通」であり、今回の東南アジア歴訪でも「中国は日本にとってチャンスだ。経済関係の拡大は中国にもアジア全体にも大きな利益がある」「中国脅威論の立場には立たない」と主張したという。 これは、記事中にもあるように、小泉政権の日米同盟重視路線への批判であり、親中路線のアピールでもある。
だが、東南アジア諸国からは、中国の軍事的脅威に、日米同盟の牽制効果を期待する声があがったようだ。
更に、日本では中国に親しみ感じる人、過去最低38% 内閣府世論調査(朝日新聞12月18日=Goo News)という有様(中国に「親しみを感じる」と答えた人は前年より10.3ポイント減の37.6%で過去最低。「親しみを感じない」と答えた人が同10.2ポイント増の58.2%となり過去最高)で、親中路線は日本人にも評価されないだろう。
岡田代表の親中路線は、実際に中国の脅威にさらされている諸国では評価されず、国内にも嫌中感情が広まっているということで、国策的にも人気取り的にも、時代錯誤とでもいうべき失策であろう。
国内では大きく報道されていないのが幸いかもしれない。
Dec 17, 2004
ドンキホーテ火災・続
出火時に盗み、女逮捕 大宮のドンキ、放火との関連調査(産経新聞12月17日=Goo News)によれば、ドン・キホーテ大宮大和田店が十五日に放火された事件で、出火直前に同店で万引したとして、女性が逮捕された。
放火との関連は操作中らしいが、注目しているのは「女は十一月十八日早朝、同店の出入り口ガラスを金づちで割って侵入し、ボストンバッグなど八点(六万円相当)を盗んだとして窃盗容疑で逮捕され、大宮区検に送検されたが、簡易鑑定で「心神耗弱で責任能力なし」とされたため、今月八日に処分保留で釈放された。」という点である。
窃盗犯として捕まえて、心神耗弱で釈放、また窃盗では、店としてもたまらない。
理屈からいえば、捕まえても捕まえても釈放され、なかには気づかずに商品を盗まれてしまうこともあろう。これでは、どうにもならない。
もちろん、現行の法律からすれば、こうするしかないのだが、その法に欠陥があるのではないか。つまり、あまりに犯罪者の人権に配慮しすぎる一方、被害者がないがしろにされているのではないだろうか。
Dec 16, 2004
事件報道のあり方
奈良の女児誘拐殺人、14日の脅迫メールに女児画像(読売新聞12月16日=Goo News)などで、奈良市の小1女児が誘拐・殺害された事件で、親族に、今度は妹を狙うというような脅迫が届いたことが明らかにされた。
報道されている状況からすると、犯人の行動に間違いないだろう。 まるで反省もなく、できるだけ早く逮捕してほしい。
それで、気になるのが、メールの無いように「妹」とあることだ。
ワイドショーなどで、被害者の家族構成は散々に晒されているから、このキーワード自体は犯人特定にあまり意味はないだろう。
しかし、もし、家族構成などが一切報道されていなかったなら、これは、犯人が家族のことを知っている(被害者から聞き出したという可能性もないとはいえないが)ということになり、犯人特定に役立つだろう。
また、「目星をつけている範囲」「携帯がGPSつきで、その機能・性能」といったことも報道されているが、これも、もしなかったら、犯人の携帯の使い方はかわり、思わぬところで「ボロ」を出していた可能性もある。
二次被害防止、捜査協力、捜査の監視、重大事件への社会的責務など、事件報道を行う必要性はよくわかる。
しかし、直接の事件以外の周辺のディティールの報道は、少なくとも被疑者の逮捕までは避けるべきではないだろうか。
現在の事件報道は、視聴率をとるがための、単なる覗き趣味に堕ち、結果として捜査も困難にしているように思える。
Dec 15, 2004
ドンキホーテ火災
ドン・キホーテ 放火断定 圧縮陳列で延焼か(産経新聞12月15日=Goo News)など、既に各所で報道されている通り、大型量販店「ドンキホーテ」浦和花月店が放火され、店舗を全焼した上で、店員3名が死亡する惨事になった。
今回の報道で「圧縮陳列」が槍玉にあがっている。
確かに、圧縮陳列をしていなければ、もっと逃げやすかったというのは確かだろう。ただ、圧縮陳列なくしてドンキホーテが成り立たなかったのも事実だ。
人命軽視をしていいという訳ではないが、圧縮陳列によるリスク(避難誘導のしにくさ)と平常時の販売メリットを考えて、どちらをどれだけ推進するかは経営戦略であると思う。
例えば、問屋街や電気街の専門店は昔から圧縮陳列の原形のようなことをしていたし、最近の100円ショップや雑貨屋などはドンキを真似たような陳列をしている。
圧縮陳列がビジネススタイルとして優れたものであるということだろう。
逆にいえば、今回はたまたまドンキホーテだっただけで、こうした店にも同じような危険は潜んでいるといえる。ことさら、ドンキホーテの圧縮陳列をあげつらうのは、それを世間に広めたということだとしても、いささか行き過ぎのような気がする。
ましてや、最新の情報では死亡した3名は、一度店外に出た後、避難の最終確認のためか店舗に再突入(なんという献身ぶり!)したという証言が出ている。これが本当だとすると、圧縮陳列は直接の理由にはならなくなってくる。
……が、一度、報道で定着してしまった悪印象をぬぐうことは困難だろう。今後、圧縮陳列が必要以上の悪イメージをもたれてしまうことを危惧する(もちろん、通常の陳列よりリスクが高いことは知っておくべきだが)。
消防法違反についてもとりあげられているが、これは何もドンキホーテだけの話ではない。普通に店舗を訪れても、防火シャッター前や消火栓まわりに商品が陳列されているのを目にすることは容易だ。また、百貨店などではバックヤードの階段は在庫置き場と化しているのも、よくあることだ。
もちろん、消防法違反は責められるべきだが、ドンキホーテだけが防火にルーズであるかのように誤解される報道は実態ではない。こうした業界の慢性的な問題として取り上げていかねばミスリードになる。
今回の事件で、最も責められるべきは、ドンキホーテではない。
放火犯人そのものである。
現在のマスコミは、叩きやすきところを叩いているだけにしか見えず、この単純な事実を無視しているかのように報道しているのが大いに疑問だ。
と、ドンキホーテを擁護するかのような論を並べたが、実は私は会社としてのドンキホーテはあまり好きではない。
マスコミに“ヒーロー”扱いされた薬の深夜販売で厚生省と揉めた時(これはこれでドンキが“突破”することを応援していたが)も、顧客の利便性の追及=売上拡大という動機に忠実だっただけだ。同じ動機から、24時間営業を拒否されたので閉店後数分で開店というような行為をしたこともあるし、残業代未払い問題、仕入業者に人員派遣を強要したなどして告発されたり(後2者は一般的に見られることでもあるが、ドンキホーテの場合はその規模が尋常ではないようだ)もしている。
企業倫理という観点からいうと問題あり、ということだ。
Dec 14, 2004
トヨタカップを呼んだ男たち
トヨタカップを呼んだ男たち(Sportsnavi=『サッカー批評』25号掲載「トヨタカップ、24年目の証言」より)の記事を読んだ。
この話の中に出てくるペレの引退試合、三菱ダイヤモンドサッカー、雪の中のトヨタカップ、みな懐かしい。
当時、日本サッカーは白と赤の代表ユニフォームに、一般に知られている選手は釜本だけ。日本リーグの観客席には閑古鳥がなく、サッカー冬の時代であった。
幸運もあって、トヨタカップが開催されるに至るストーリーは、記事を読んでもらうととして、各人に共通しているのが「世界レベルの生のプレイを日本人に見せたことが今日に繋がった」と証言していることだ。
日本代表はアジアでこそ強豪だが、世界レベルではまだまだ中堅。Jリーグもバブル崩壊後は大物外国人は招聘できず、世界レベルには届かない。
それでもトヨタカップは空席があり、Jのチャンピオンシップは満員になるという24年前とは「逆」になるに至った。
大物日本人選手は海外リーグに次々と“流出”していても、それはJの衰退ではなく日本サッカー界の興隆ととらえられる。
大リーグへの人材流出で人気低下といわれ、どうやったら流出を防げるかという内向きな議論に終始する日本野球界には大いにヒントになるのではないだろうか。
閑話休題。
今大会でトヨタカップは終わった。
そして、来年から欧州・南米以外の地域も参加する「世界クラブ選手権」に移行する。
当然、Jのチームがアジア代表として参加することもできる。
そして、世界クラブ選手権優勝をJが成し遂げられたときこそ、トヨタカップは日本サッカー界のマイルストーンとして歴史に刻まれるに違いない。
日本代表のW杯優勝、Jチームの世界クラブ選手権優勝。
この2つを“夢の両輪”として日本サッカー界は進んでいくのだろう。
願わくば、生きているうちにかなうことを……100年計画じゃ、ちょっと人生足りないかな。
Dec 13, 2004
戦後は終わらない
日中戦争映画・ドラマ、多数放映へ=来年「勝利60周年」でキャンペーン-中国(時事通信12月13日)
【北京13日時事】来年「抗日戦争勝利60周年」を迎える中国で、日中戦争をテーマにした映画やテレビドラマが多数放映される。日刊紙・北京青年報によると、これまでに60以上の作品の制作が決まった。過去の戦争をめぐる映像を通じ、愛国主義を高揚させるキャンペーンが展開されるが、対日感情への跳ね返りも懸念される。
中国のマスコミが政府の意向を受けてないわけがない。
先の米国と対比すれば、中国の姿勢がよくわかるというものだ。
外交上はいろいろといってはいるが、中国側には、日本との関係改善を積極的に図るような意図はないということだろう。
日本もそのつもりで外交をしていかなくてはなるまい。
Dec 10, 2004
サッカー戦争!?
サッカーワールドカップ・アジア最終予選で、日本は北朝鮮と同じ組に入った。
北朝鮮といえば、今、日本の国民から最も“敵視”されている国といっていいだろう。
戦後でいえば、安保闘争時の学生の「米帝」と同じような、しかも、もっと幅広い年齢層から敵視されているといえるのではないか。
ただでさえ、ナショナリズムが盛り上がるサッカーの国際試合だ。対北朝鮮となれば、今までなかったほど日本のサポートが“盛り上がる”危険性がある。今までマナーでは世界的にも高い評価がある日本サポーターだが、日本とこれだけ関係が悪化している国との対戦は過去にないだけに一抹の不安がある。
自制に期待したい。
一方、アウェーの北朝鮮戦はなお心配だ。 ただでさえ、アウェーの洗礼というものがあるのだが、日本が初戦で大勝でもしようものなら、どういう事をしてくるかまったく想像がつかない。 外貨獲得の観点から、日本サポーターは受け入れるかもしれないが、チームスタッフの一部にビザを発給しなかったり、宿泊・練習環境の極端な冷遇なども、あの国なら簡単に実行できてしまうだろう。
いっそ、今までサッカー界でも何度かあったが、対戦国同士の関係が悪化しているとして第三国開催したらどうだろうか?
Dec 09, 2004
戦後は終わったのか
「日本が攻撃」今年も削除 米の真珠湾犠牲者追悼布告(産経新聞12月8日)という記事によれば、12月8日(現地時間7日)の米大統領が毎年、発表している真珠湾攻撃記念日の布告文書から「日本」の国名が消えたという。
従来は「日本帝国の事前通告のない攻撃で二千四百人以上の米兵が死亡した」となっていたが、昨年から日本の国名が削除。今年は「事前通告なく」の部分もなくなったそうだ。
昨年から、という部分に、やはりイラク派遣を中心とする“対米貢献”への配慮があらわれている。外交はギブアンドテイクなのだから、こうした面でも対米同盟重視政策は評価されてもよいだろう。なにせ、日本は米国頼りの経済運営を強いられているのだから、反日感情が喚起されるような事項は一つでも減ったほうがよい。
そして、もう一つは、やはり、直接、日本と戦った人々が高齢化し、あるいは依拠し、第二次世界大戦が過去の歴史となりつつあることを感じぜすにはおれない。
「戦後」は終わろうとしているのだろう。
だが、戦争そのものを忘れてはいけない。
特に、日本ではGHQ、後に“進歩的文化人”などによりイデオロギーのための歴史解釈しかされてきていない。
必要な事は、そうした偏りなく歴史を俯瞰し、見つめなおすことだ。
それにしても、日本で第二次大戦を語る際には、軍部の横暴や失態、政府の無策などが語られることが多いのだが、真珠湾を奇襲にして敵愾心をあおり、現在に至るまで「不意打ち」と汚名を着る直接の原因となった在米大使館──外務省の致命的失態は、もっと批判されるべきだと思うのだが。
Dec 08, 2004
教育改革の失敗
日本の15歳、学力トップ転落 OECD調査(産経新聞12月8日)という記事によれば、長くトップレベルにあった日本の学力が低下したことをが示されたという。
同記事中にもあるように、これは「ゆとり教育」による当然の帰結といえるだろう。
かねてから疑問なのだが、教育改革をするにあたって「提言」するメンバーは、大抵、役人と学者、すなわち、その時の教育制度を「勝ち抜いた」人たちである。
そうした人たちで「今の教育の欠点を改正する」のは無理があるのではないか。
人は成功より失敗から多く学ぶといわれているが、彼らは成功し続けてきた人種なのだから。
教育改革を行うには、現行の教育システムで「負けた」人を積極的に改革案の作成に登用しなくては、有効な改革案を作成することはできないだろう。
Dec 07, 2004
日本球界の薄っぺらさ
日本プロ野球組織は6日、ダイエーからの球団譲り受けを申請しているソフトバンクに対するヒアリングを行った。
<ソフトバンク>楽天やライブドアと異なるヒアリング(毎日新聞12月6日)によれば、結局のところ「ヒアリングは、孫社長の決意を聞くセレモニーにすぎなかった。」ということになる。
ピッチャー交代 あなたも監督!! ソフトバンク公開ヒアリング ネットで采配参加計画(スポーツ報知12月7日)では、「終了後は「質問は実行委員会での割り当てです。やはり新規の球団をつくるのと既存の球団を譲り受けるのとでは随分、違うなと思った」と比較的容易だったヒアリングを皮肉りつつ」(楽天取締役)とされているが、実際としては、<楽天>「ソフトバンクに優しすぎる」 NPBヒアリング(毎日新聞12月6日)のとおり「楽天の井上智治・球団取締役がソフトバンク・孫社長にかみついた」と解釈するほうが自然だろう。
ライブドアが攻撃された「アダルトサイト問題」もなぜか既存球団にはスルーされてしまったようだし、オークションでの違法出品・詐欺問題、グループ会社によるアダルトソフト、アダルトソフト雑誌出版といったことは話に出ていないようだ。
ライブドア・楽天の時と比較すれば、つまるところ、「審査」なるものが、NPBの都合で適当にやっているものにすぎないということが、図らずも露呈されたことになるだろう。
それにしても、最後の毎日新聞の記事がYahoo Newsの「NPB、孫社長からヒアリング」のカテゴリに登録されていない(記事登録現在)のは、なにか勘繰りたくなるのは、私だけだろうか。
Dec 06, 2004
陸自幹部の改憲案作成
陸自幹部が改憲案作成 自民大綱素案に反映(共同通信12月5日)を読んだ。
まあ、陸自に改憲案をつくらせる中谷元防衛庁長官も、さすがは元陸自というべきか、発想が違う(苦笑)
それはともかく、この共同通信の記事は突っ込みどころ満載だ。
「憲法改正という高度な政治的課題に「制服組」が関与したことは、政治が軍事を監督するシビリアンコントロール(文民統制)を逸脱する」
シビリアンコントロールとは、文民(政治)が武官(軍事)の上位にあって軍を統制することだ。武官が文民に助言することを禁止したものではない。
ましてや今回は文民(中谷議員)の要請で素案を作成したにすぎず、武官(自衛隊)が独断で作成したものではない。例えば、その素案の現実化を武力で強要したというなら話は別だが、どこにシビリアンコントロールの逸脱があるのだろうか。
むしろ、文民の要請を断るほうが逸脱といえないか?(もっとも、中谷議員は直接の命令権はもっていないので、これも逸脱とはいえないだろうが)。
更に「公務員の憲法尊重擁護義務にも違反する可能性が高く」とくる。
憲法尊重擁護義務は、憲法第99条にある「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」ということだ。
憲法尊重擁護義務は国民の側が国家の権力行使を制限するためのものである。
すなわち、公務員は憲法に反したり、それを助長するような行動はしてはならい。憲法を悪用したりしてはならい、憲法によって地位が認められている公務員は憲法を尊重する義務があると言っているのだ。
しかし、これと改憲のための行動をすることは矛盾しない。
なぜなら、日本国憲法には改憲規定があるからだ。であるならば、憲法改正を検討することは、憲法に反した行動ではないだろう。
憲法を尊重し、擁護するためには、時々に応じて改憲を「検討」することも必要な筈だ。
第一、これがいけないのであれば、内閣法制局などは、憲法改正について一切、タッチできないことになってしまう。
今回の事件で問題にするのだとしたら「武官が“政治”に関わった」という点の筈だ。
有事立法などで自衛隊制服組からの意見を取り入れるのは、実際の法の適用・運用者からのヒアリングである。しかし、憲法の素案を作成するのはそれとは次元が異なるものだ。
この素案提出を武官に求めた事は中谷議員の間違いであったと思う。最低でも、文民である防衛庁背広組を通すべきだったと私は考える。
Dec 03, 2004
新Netscape登場
Netscapeといえば、インターネットブラウザの現在形を構築・普及させたソフトであり、圧倒的なシェアをもっていたソフトである。
その後、IEのOSバンドルによる無料配布というOSの独占を背景としたMSの“潰し”によって、急速にシェアを喪失。
従来のソースを全て捨て去ってオープンソースによる新エンジンの開発という手段をとるものの、AOLの買収、カリスマ=マーク・アンドリーセン離脱など転落の一途をたどる。
AOLはNetscape6,7をリリースしたものの、評判は悪く、特に7以降はAOLが積極的に展開する意思を示していなかった。
一方、オープンソースコミュニティとして完全にNetscapeからスピンアウトした形になったMozilla Foundationは、Mozilla Suite,Firefoxといった“製品版”ブラウザを意欲的に開発し、特にFirefoxは大きく注目されているところである。
こうして、Netscapeは遺志がMozillaに引き継がれ、ブランドとしてはフェードアウトしてインターネット界から消えていく……と思われていたところ、突如、Netscapeの新ブラウザが発表された。
Netscapeの新ブラウザは、FirefoxとIEの「どっちも採り」(Itmedia12月1日)だ。
なんと、IEとFirefoxの両方のエンジンをサポートしているという。
これは、確かに事前に発表された「意表を突く機能」を搭載したといえよう。
これにより、ユーザーは、それでしか表示されない頁も多く存在するIEと、セキュリティに定評のあるFirefoxを簡単に切り替えることができる。
面白い発想だ。
Netscapeが記事中にもあるように「いいところどり」を目指しているのは明らかだが、逆にいうとIEとFirefoxの「違い」がわからないと、旨みがわからないということにもなる。となると、一部マニアしか使われないようなものになってしまう可能性も……
とはいえ、Netscapeをかつて愛用していた身としては、ぜひともブランド復活してほしいものだ。
Dec 02, 2004
駐屯地存続を願う市長
陸自駐屯地の存続要望 「必要不可欠」と福島市長(産経新聞12月1日)という記事がある。
最近の自衛隊削減報道について、福島市長、郡山市長が市内駐屯地存続を求める要望書を防衛庁長官、財務相に提出したとのことだ。
沖縄などの市長による“基地反対”は大きくニュースにとりあげられるのに、“基地賛成”はほとんど取り上げられないのは作為がすけてみえる。
九州では、対自衛隊感情がすこぶるよい。岩国、厚木、横須賀といった街では、米軍基地と共存している。
歴史的経緯も含めて、沖縄に“基地問題”があることは確かであり、沖縄が大きな負担を負っているのも事実だ。が、基地を抱える日本各地方の意見を必ずしも代表したものではないことも事実として、もっと報道すべきであろう。
Dec 01, 2004
西武・松坂、楽天潰し発言
松坂“楽天つぶし”宣言!初めに叩いて全部勝つ(サンケイスポーツ11月30日)ということで、西武ライオンズの松坂投手が、“楽天全勝宣言”をしたらしい。
松坂といえば、球界を代表するエースということになっているが、正直、この発言には“?”をつけてしまう。
これが、監督や評論家の意見ならわかる。
新チームを叩いておく、弱いチームを叩いておくことは優勝には必須だ。
しかし、戦力的に劣ることがわかっており、今後数年間は苦しい戦いになるだろうといわれている楽天球団。それでも、2リーグ12球団制を維持し、東北初の球団としてなんとかうまく育ってほしい。そういったムードが支配的だろう。
そこに、“球界のエース”の、いわば弱いものイジメ発言では、白けてしまうのではないだろうか。
勝負のプロとしては間違った発言ではないのだが、ファンからお金をいただくという意味のプロとしては、もう少し“ファンの要望”を汲んだほうがいいのではないだろうか。
