Dec 28, 2004
北朝鮮制裁への覚悟
世論でもマスコミでも各主要政党(社会党や共産党ですら!)でも不誠実な北朝鮮に対する制裁論がもりあがっている。これに対し、小泉総理・外務省らが慎重な立場を崩していないことから、批判がおきている。
こういった現象は、かつて、ロシアとの戦争で盛り上がる世論と、それを抑える政府という日露戦争前夜の構図とも似ているだろう。
明治の頃は、政府が世論に突き上げを喰らいつつも、冷静に事を進め、日露戦争の勝利という結果を導いた。
それでは、この平成ではどうなるのだろうか。
まず、経済制裁の効果について。
これは、非常に高いと推察する。
日本の北朝鮮系団体・個人からの送金は北朝鮮の外貨獲得の主要な手段の一つだ。
また、嗜好品はともかくとしても、薬品や先端技術品などは多くが日本から持ち込まれている。
日本が経済制裁に踏み切れば、北朝鮮は国交を正式にもっている国もあり、また、中国という最大の支援国が直近に控えているから、これらの国を経由して一部は継続することができるだろう。しかし、従来のような量を流入させることはできず、ただでさえ苦しい北朝鮮の経済・社会には大きなダメージになるだろう。
これを踏まえて考えると、大きな効果があるがゆえ、北朝鮮を追い詰めすぎると考えられる。
日本が大東亜戦争に突入した大きな理由には「ABCD包囲網」と呼ばれた欧米連合国による経済封鎖がある。北朝鮮が同じ選択をしないという保障があろうか?
よしんば、全面戦争をかける力はなくとも、テロやミサイル攻撃は可能だ。
まさかそこまでは……、と思う向きもあろうが、なにせ、拉致を本当に実行したり、大韓航空機を爆破するようなテロ国家であり、独裁国家である。
座して滅ぶくらいであれば、万が一にかけてくるという可能性は捨てきれまい。
では逆に北朝鮮指導部がもっと理性的であった場合を考えてみよう。
この場合には、経済制裁のダメージが国家の崩壊を招く可能性がある(ルーマニアタイプの“革命”など)。
そうなれば、韓国は北朝鮮を“吸収合併”せざるをえなくなるだろう。
かつて共産圏の優等国といわれた東独を抱え込んだ西独すら、その国力の格差のために苦しんだ(あるいは現在進行形で苦しんでいる)。
それが、最貧国の一つともいわれる北朝鮮を抱え込めば、韓国経済・社会は大きく混乱しよう。当然、アジア経済にもそれは波及する。
そして、多くの“経済難民”が日本(と中国)に押し寄せることとなるのも目に見えていえる。
ここまで考えれば、政府・外務省が全面的な経済制裁に慎重なるのも無理からぬことといえるだろう。
だが、これだけのリスクを覚悟しても、私は経済制裁をすべきだと考える。
それは、同胞のため、国家と国民の尊厳をかけることだからだ。
Dec 24, 2004
価値観の優先順位
少年ら女子高生殺害 千葉県警、4人逮捕 バッグ強奪、発覚恐れ(産経新聞12月24日=Goo News)という事件が発生した。
動機として「強盗がばれるといやなので殺害した」と供述しているというが、これが本当だとすれば、現在の教育の問題点を浮き彫りにしている。
なぜならば、彼らは、殺人を犯すより、いわゆる“ひったくり”程度(というと語弊はあるが)の犯罪の発覚のほうが自分達にとって、より忌避すべき事として捉えているということだからだ。
一般常識的に考えれば、それは逆である。ひったくりの発覚をおそれることは、殺人の動機にまでならない。
彼らの価値観では、自分達のひったくりを隠すことのほうが、殺人よりも優先順位が高い。どうしてこんなことになってしまったのかと考えれば、記事中のコメントにもあるように、『モラル教育が著しく低下したこと』にあるように思われる。更に私は家庭だけでなく学校教育におけるそれを指摘したい。
すなわち、『個』を大事にする教育、とされてきたものが、その実、『自分だけ』を優先する教育になっているということだ。
公に対する意識、社会への感謝の念、先達者達への畏敬。そういった単純な事、あるいは伝統的な価値観が、『軍国主義につながる』というようなわけのわからない理屈により学校教育で疎かに(極端な場合は否定)されてきた結果だということだ。
世代的にも、今回の犯人を教育してきた世代は(教師でも親でも)70年安保世代にあたる。安保闘争という名の騒乱の総括──民主主義国家でありながら、不法な暴力闘争で多数の破壊を行い、死傷者を出したにもかかわらず、社会変革はできず、また理想にすえた社会主義・共産主義はソ連・東欧の崩壊という形で否定された。結果として、安保闘争は『失敗』であり、“大人たち”の選択が日本にとってベターであったという事実を認めるという行為をしていない。
もっと先鋭化して表現すれば、「自分達が正義で、間違っているのは社会。目的が正義であれば、手段としての暴力・不法行為はやむなし」ということに「反省」がないということになる。最近では「目的は正しかったが手段が間違っていた」などという論も若干きかれるようになったが、但し書きをつけること自体、本当には反省していない証拠だろう。
閑話休題。前記については、そのうちまとまったエントリをつくろう。
ともあれ、道徳、公と私、権利と義務といった教育の強化は必須であり、急務だ。
Dec 22, 2004
借金まみれの国家
来年度予算財務省原案が閣議了承された。
緊縮型財政ではあるが、歳入に占める国債の比率は41.8%と高く、国と地方の長期債務残高は774兆円と先進国の中で最悪だ。
収入の四割を借金でまわしているなどというのは、家計や企業財務に例えてみても、破綻的状況であることは、すぐに理解できるところである。
各マスコミも、早速、これを“攻撃”しているわけだが、ちょっと待ってほしい。
この状況を改善するための「増税」を“攻撃”していたのも、マスコミではなかったか?
財政が不健全といっては叩き、増税といっては叩く。
これでは、批判のための批判に堕ちてしまう。
といっても、増税には納得できないという声が大きい。 その最大の理由は「国家の努力が足りない」と感じられているからだろう。 つまり、支出削減のための努力ということである。 それをつきつめていった結果、どうしても、国家財政が破綻の危機にあるなら、増税の受け取り方もまた違ってくるだろう。
そして、この「支出削減努力」こそ、小泉がすすめている構造改革の重要な要素だ。
地方交付税の削減や郵政民営化、道路公団民営化などもそうした路線である。
マスコミが増税にも、不健全財政にも“反対”だというならば、こうした小泉改革をもっと後押しするべきではないだろうか。
確かに改革にも不満な面は多いが、地方エゴや省益を廃し充分でないものを充分にするように報道していくべきではないだろうか。
今は各論反対(=不満点がある)から、その改革事態がダメだ、という報道姿勢のように思われる。
増税反対、不健全財政反対、小泉改革(特に各論)反対ときては、一歩も進むことはできず、それは日本と日本国民にとって不幸なことだ。
国家百年の大計を見据えた報道と議論が必要なのではないだろうか。
Dec 21, 2004
小泉の対中強硬化
李登輝氏ビザ申請 中国、報復措置も(産経新聞12月21日=Goo News)ときたものだ。
毎回、一騒動となる、李登輝前中華民国総統への日本入国ビザ発給について、政府は今回は認めるという方針を決定した。それに、中国が「報復」を検討するという。
一体、何に対する「報復」なのか。
役職にあろうとなかろうと、影響力があろうとなかろうと、ある個人について、、ビザを発給するかしないかなどというのは、日本の内政問題にすぎない。それに報復をちらつかせて方針変更を迫るのは、内政干渉以外の何者でもない。
では、中国への北朝鮮高官の入国について、日本が「報復」を行って撤回を迫っても中国は文句はいわないということだろうか?
もちろん、そんなことはあるまい。
こんな一方的な自国利益の押し付け、それも内政干渉に日本は屈する必要はない。
毅然と対応してほしい。
それにしても、李登輝氏は元日本国籍(台湾が日本領土だった時代)をもつ。
日本本土がこんなに「遠く」なるとは、当時は思いもしなかっただろう。
さて、中国に対して強硬に出るのは、今回だけではない。
潜水艦問題、靖国参拝継続問題、対中ODA問題。
このところ、ことごとく対中強硬路線にうってでている。
これは何を意味しているのか。
一つ考えられるのは外交カードとして用いるということ。
これを「圧力」として使いつつ、別のこと──例えば、対北朝鮮制裁を中国に認めさせるというようなことをしているという考え方。
そして、もう一つ考えられるのは、米国が、対中強硬路線に転じ、その意を受けているのではないか、という考え方だ。
私は、今までの日本外交の手腕をみる限り、前者のような事は難しいのではないかと思う。むしろ、後者が“本命”ではないか。
東南アジア諸国も中国の軍備増強を脅威に感じ、また、経済発展をとげつつある今、米国が対中対決路線に転じたというのは、ありえる話だ。
今後の、アメリカの対中外交を注意深く観察する必要があろう。
Dec 20, 2004
民主党・岡田代表の時代錯誤
かつて、社会党が、首脳部の中国訪問を頻繁に行い“親中国”をアピールした時期があった。
それは、親ソ路線が苦戦しはじめ、国内マスコミも親中路線(あるいは中国を利用した日本叩き)に走っていった時代であったから、社会党の支持に一定の成果があったのではないかと思う。
民主代表が東南アから帰国、小泉外交批判は不発に(読売新聞12月18日=Goo Newsという記事によれば、民主党・岡田代表は「中国通」であり、今回の東南アジア歴訪でも「中国は日本にとってチャンスだ。経済関係の拡大は中国にもアジア全体にも大きな利益がある」「中国脅威論の立場には立たない」と主張したという。 これは、記事中にもあるように、小泉政権の日米同盟重視路線への批判であり、親中路線のアピールでもある。
だが、東南アジア諸国からは、中国の軍事的脅威に、日米同盟の牽制効果を期待する声があがったようだ。
更に、日本では中国に親しみ感じる人、過去最低38% 内閣府世論調査(朝日新聞12月18日=Goo News)という有様(中国に「親しみを感じる」と答えた人は前年より10.3ポイント減の37.6%で過去最低。「親しみを感じない」と答えた人が同10.2ポイント増の58.2%となり過去最高)で、親中路線は日本人にも評価されないだろう。
岡田代表の親中路線は、実際に中国の脅威にさらされている諸国では評価されず、国内にも嫌中感情が広まっているということで、国策的にも人気取り的にも、時代錯誤とでもいうべき失策であろう。
国内では大きく報道されていないのが幸いかもしれない。
Dec 17, 2004
ドンキホーテ火災・続
出火時に盗み、女逮捕 大宮のドンキ、放火との関連調査(産経新聞12月17日=Goo News)によれば、ドン・キホーテ大宮大和田店が十五日に放火された事件で、出火直前に同店で万引したとして、女性が逮捕された。
放火との関連は操作中らしいが、注目しているのは「女は十一月十八日早朝、同店の出入り口ガラスを金づちで割って侵入し、ボストンバッグなど八点(六万円相当)を盗んだとして窃盗容疑で逮捕され、大宮区検に送検されたが、簡易鑑定で「心神耗弱で責任能力なし」とされたため、今月八日に処分保留で釈放された。」という点である。
窃盗犯として捕まえて、心神耗弱で釈放、また窃盗では、店としてもたまらない。
理屈からいえば、捕まえても捕まえても釈放され、なかには気づかずに商品を盗まれてしまうこともあろう。これでは、どうにもならない。
もちろん、現行の法律からすれば、こうするしかないのだが、その法に欠陥があるのではないか。つまり、あまりに犯罪者の人権に配慮しすぎる一方、被害者がないがしろにされているのではないだろうか。
Dec 16, 2004
事件報道のあり方
奈良の女児誘拐殺人、14日の脅迫メールに女児画像(読売新聞12月16日=Goo News)などで、奈良市の小1女児が誘拐・殺害された事件で、親族に、今度は妹を狙うというような脅迫が届いたことが明らかにされた。
報道されている状況からすると、犯人の行動に間違いないだろう。 まるで反省もなく、できるだけ早く逮捕してほしい。
それで、気になるのが、メールの無いように「妹」とあることだ。
ワイドショーなどで、被害者の家族構成は散々に晒されているから、このキーワード自体は犯人特定にあまり意味はないだろう。
しかし、もし、家族構成などが一切報道されていなかったなら、これは、犯人が家族のことを知っている(被害者から聞き出したという可能性もないとはいえないが)ということになり、犯人特定に役立つだろう。
また、「目星をつけている範囲」「携帯がGPSつきで、その機能・性能」といったことも報道されているが、これも、もしなかったら、犯人の携帯の使い方はかわり、思わぬところで「ボロ」を出していた可能性もある。
二次被害防止、捜査協力、捜査の監視、重大事件への社会的責務など、事件報道を行う必要性はよくわかる。
しかし、直接の事件以外の周辺のディティールの報道は、少なくとも被疑者の逮捕までは避けるべきではないだろうか。
現在の事件報道は、視聴率をとるがための、単なる覗き趣味に堕ち、結果として捜査も困難にしているように思える。
Dec 15, 2004
ドンキホーテ火災
ドン・キホーテ 放火断定 圧縮陳列で延焼か(産経新聞12月15日=Goo News)など、既に各所で報道されている通り、大型量販店「ドンキホーテ」浦和花月店が放火され、店舗を全焼した上で、店員3名が死亡する惨事になった。
今回の報道で「圧縮陳列」が槍玉にあがっている。
確かに、圧縮陳列をしていなければ、もっと逃げやすかったというのは確かだろう。ただ、圧縮陳列なくしてドンキホーテが成り立たなかったのも事実だ。
人命軽視をしていいという訳ではないが、圧縮陳列によるリスク(避難誘導のしにくさ)と平常時の販売メリットを考えて、どちらをどれだけ推進するかは経営戦略であると思う。
例えば、問屋街や電気街の専門店は昔から圧縮陳列の原形のようなことをしていたし、最近の100円ショップや雑貨屋などはドンキを真似たような陳列をしている。
圧縮陳列がビジネススタイルとして優れたものであるということだろう。
逆にいえば、今回はたまたまドンキホーテだっただけで、こうした店にも同じような危険は潜んでいるといえる。ことさら、ドンキホーテの圧縮陳列をあげつらうのは、それを世間に広めたということだとしても、いささか行き過ぎのような気がする。
ましてや、最新の情報では死亡した3名は、一度店外に出た後、避難の最終確認のためか店舗に再突入(なんという献身ぶり!)したという証言が出ている。これが本当だとすると、圧縮陳列は直接の理由にはならなくなってくる。
……が、一度、報道で定着してしまった悪印象をぬぐうことは困難だろう。今後、圧縮陳列が必要以上の悪イメージをもたれてしまうことを危惧する(もちろん、通常の陳列よりリスクが高いことは知っておくべきだが)。
消防法違反についてもとりあげられているが、これは何もドンキホーテだけの話ではない。普通に店舗を訪れても、防火シャッター前や消火栓まわりに商品が陳列されているのを目にすることは容易だ。また、百貨店などではバックヤードの階段は在庫置き場と化しているのも、よくあることだ。
もちろん、消防法違反は責められるべきだが、ドンキホーテだけが防火にルーズであるかのように誤解される報道は実態ではない。こうした業界の慢性的な問題として取り上げていかねばミスリードになる。
今回の事件で、最も責められるべきは、ドンキホーテではない。
放火犯人そのものである。
現在のマスコミは、叩きやすきところを叩いているだけにしか見えず、この単純な事実を無視しているかのように報道しているのが大いに疑問だ。
と、ドンキホーテを擁護するかのような論を並べたが、実は私は会社としてのドンキホーテはあまり好きではない。
マスコミに“ヒーロー”扱いされた薬の深夜販売で厚生省と揉めた時(これはこれでドンキが“突破”することを応援していたが)も、顧客の利便性の追及=売上拡大という動機に忠実だっただけだ。同じ動機から、24時間営業を拒否されたので閉店後数分で開店というような行為をしたこともあるし、残業代未払い問題、仕入業者に人員派遣を強要したなどして告発されたり(後2者は一般的に見られることでもあるが、ドンキホーテの場合はその規模が尋常ではないようだ)もしている。
企業倫理という観点からいうと問題あり、ということだ。
Dec 14, 2004
トヨタカップを呼んだ男たち
トヨタカップを呼んだ男たち(Sportsnavi=『サッカー批評』25号掲載「トヨタカップ、24年目の証言」より)の記事を読んだ。
この話の中に出てくるペレの引退試合、三菱ダイヤモンドサッカー、雪の中のトヨタカップ、みな懐かしい。
当時、日本サッカーは白と赤の代表ユニフォームに、一般に知られている選手は釜本だけ。日本リーグの観客席には閑古鳥がなく、サッカー冬の時代であった。
幸運もあって、トヨタカップが開催されるに至るストーリーは、記事を読んでもらうととして、各人に共通しているのが「世界レベルの生のプレイを日本人に見せたことが今日に繋がった」と証言していることだ。
日本代表はアジアでこそ強豪だが、世界レベルではまだまだ中堅。Jリーグもバブル崩壊後は大物外国人は招聘できず、世界レベルには届かない。
それでもトヨタカップは空席があり、Jのチャンピオンシップは満員になるという24年前とは「逆」になるに至った。
大物日本人選手は海外リーグに次々と“流出”していても、それはJの衰退ではなく日本サッカー界の興隆ととらえられる。
大リーグへの人材流出で人気低下といわれ、どうやったら流出を防げるかという内向きな議論に終始する日本野球界には大いにヒントになるのではないだろうか。
閑話休題。
今大会でトヨタカップは終わった。
そして、来年から欧州・南米以外の地域も参加する「世界クラブ選手権」に移行する。
当然、Jのチームがアジア代表として参加することもできる。
そして、世界クラブ選手権優勝をJが成し遂げられたときこそ、トヨタカップは日本サッカー界のマイルストーンとして歴史に刻まれるに違いない。
日本代表のW杯優勝、Jチームの世界クラブ選手権優勝。
この2つを“夢の両輪”として日本サッカー界は進んでいくのだろう。
願わくば、生きているうちにかなうことを……100年計画じゃ、ちょっと人生足りないかな。
Dec 13, 2004
戦後は終わらない
日中戦争映画・ドラマ、多数放映へ=来年「勝利60周年」でキャンペーン-中国(時事通信12月13日)
【北京13日時事】来年「抗日戦争勝利60周年」を迎える中国で、日中戦争をテーマにした映画やテレビドラマが多数放映される。日刊紙・北京青年報によると、これまでに60以上の作品の制作が決まった。過去の戦争をめぐる映像を通じ、愛国主義を高揚させるキャンペーンが展開されるが、対日感情への跳ね返りも懸念される。
中国のマスコミが政府の意向を受けてないわけがない。
先の米国と対比すれば、中国の姿勢がよくわかるというものだ。
外交上はいろいろといってはいるが、中国側には、日本との関係改善を積極的に図るような意図はないということだろう。
日本もそのつもりで外交をしていかなくてはなるまい。
Dec 10, 2004
サッカー戦争!?
サッカーワールドカップ・アジア最終予選で、日本は北朝鮮と同じ組に入った。
北朝鮮といえば、今、日本の国民から最も“敵視”されている国といっていいだろう。
戦後でいえば、安保闘争時の学生の「米帝」と同じような、しかも、もっと幅広い年齢層から敵視されているといえるのではないか。
ただでさえ、ナショナリズムが盛り上がるサッカーの国際試合だ。対北朝鮮となれば、今までなかったほど日本のサポートが“盛り上がる”危険性がある。今までマナーでは世界的にも高い評価がある日本サポーターだが、日本とこれだけ関係が悪化している国との対戦は過去にないだけに一抹の不安がある。
自制に期待したい。
一方、アウェーの北朝鮮戦はなお心配だ。 ただでさえ、アウェーの洗礼というものがあるのだが、日本が初戦で大勝でもしようものなら、どういう事をしてくるかまったく想像がつかない。 外貨獲得の観点から、日本サポーターは受け入れるかもしれないが、チームスタッフの一部にビザを発給しなかったり、宿泊・練習環境の極端な冷遇なども、あの国なら簡単に実行できてしまうだろう。
いっそ、今までサッカー界でも何度かあったが、対戦国同士の関係が悪化しているとして第三国開催したらどうだろうか?
Dec 09, 2004
戦後は終わったのか
「日本が攻撃」今年も削除 米の真珠湾犠牲者追悼布告(産経新聞12月8日)という記事によれば、12月8日(現地時間7日)の米大統領が毎年、発表している真珠湾攻撃記念日の布告文書から「日本」の国名が消えたという。
従来は「日本帝国の事前通告のない攻撃で二千四百人以上の米兵が死亡した」となっていたが、昨年から日本の国名が削除。今年は「事前通告なく」の部分もなくなったそうだ。
昨年から、という部分に、やはりイラク派遣を中心とする“対米貢献”への配慮があらわれている。外交はギブアンドテイクなのだから、こうした面でも対米同盟重視政策は評価されてもよいだろう。なにせ、日本は米国頼りの経済運営を強いられているのだから、反日感情が喚起されるような事項は一つでも減ったほうがよい。
そして、もう一つは、やはり、直接、日本と戦った人々が高齢化し、あるいは依拠し、第二次世界大戦が過去の歴史となりつつあることを感じぜすにはおれない。
「戦後」は終わろうとしているのだろう。
だが、戦争そのものを忘れてはいけない。
特に、日本ではGHQ、後に“進歩的文化人”などによりイデオロギーのための歴史解釈しかされてきていない。
必要な事は、そうした偏りなく歴史を俯瞰し、見つめなおすことだ。
それにしても、日本で第二次大戦を語る際には、軍部の横暴や失態、政府の無策などが語られることが多いのだが、真珠湾を奇襲にして敵愾心をあおり、現在に至るまで「不意打ち」と汚名を着る直接の原因となった在米大使館──外務省の致命的失態は、もっと批判されるべきだと思うのだが。
Dec 08, 2004
教育改革の失敗
日本の15歳、学力トップ転落 OECD調査(産経新聞12月8日)という記事によれば、長くトップレベルにあった日本の学力が低下したことをが示されたという。
同記事中にもあるように、これは「ゆとり教育」による当然の帰結といえるだろう。
かねてから疑問なのだが、教育改革をするにあたって「提言」するメンバーは、大抵、役人と学者、すなわち、その時の教育制度を「勝ち抜いた」人たちである。
そうした人たちで「今の教育の欠点を改正する」のは無理があるのではないか。
人は成功より失敗から多く学ぶといわれているが、彼らは成功し続けてきた人種なのだから。
教育改革を行うには、現行の教育システムで「負けた」人を積極的に改革案の作成に登用しなくては、有効な改革案を作成することはできないだろう。
Dec 07, 2004
日本球界の薄っぺらさ
日本プロ野球組織は6日、ダイエーからの球団譲り受けを申請しているソフトバンクに対するヒアリングを行った。
<ソフトバンク>楽天やライブドアと異なるヒアリング(毎日新聞12月6日)によれば、結局のところ「ヒアリングは、孫社長の決意を聞くセレモニーにすぎなかった。」ということになる。
ピッチャー交代 あなたも監督!! ソフトバンク公開ヒアリング ネットで采配参加計画(スポーツ報知12月7日)では、「終了後は「質問は実行委員会での割り当てです。やはり新規の球団をつくるのと既存の球団を譲り受けるのとでは随分、違うなと思った」と比較的容易だったヒアリングを皮肉りつつ」(楽天取締役)とされているが、実際としては、<楽天>「ソフトバンクに優しすぎる」 NPBヒアリング(毎日新聞12月6日)のとおり「楽天の井上智治・球団取締役がソフトバンク・孫社長にかみついた」と解釈するほうが自然だろう。
ライブドアが攻撃された「アダルトサイト問題」もなぜか既存球団にはスルーされてしまったようだし、オークションでの違法出品・詐欺問題、グループ会社によるアダルトソフト、アダルトソフト雑誌出版といったことは話に出ていないようだ。
ライブドア・楽天の時と比較すれば、つまるところ、「審査」なるものが、NPBの都合で適当にやっているものにすぎないということが、図らずも露呈されたことになるだろう。
それにしても、最後の毎日新聞の記事がYahoo Newsの「NPB、孫社長からヒアリング」のカテゴリに登録されていない(記事登録現在)のは、なにか勘繰りたくなるのは、私だけだろうか。
Dec 06, 2004
陸自幹部の改憲案作成
陸自幹部が改憲案作成 自民大綱素案に反映(共同通信12月5日)を読んだ。
まあ、陸自に改憲案をつくらせる中谷元防衛庁長官も、さすがは元陸自というべきか、発想が違う(苦笑)
それはともかく、この共同通信の記事は突っ込みどころ満載だ。
「憲法改正という高度な政治的課題に「制服組」が関与したことは、政治が軍事を監督するシビリアンコントロール(文民統制)を逸脱する」
シビリアンコントロールとは、文民(政治)が武官(軍事)の上位にあって軍を統制することだ。武官が文民に助言することを禁止したものではない。
ましてや今回は文民(中谷議員)の要請で素案を作成したにすぎず、武官(自衛隊)が独断で作成したものではない。例えば、その素案の現実化を武力で強要したというなら話は別だが、どこにシビリアンコントロールの逸脱があるのだろうか。
むしろ、文民の要請を断るほうが逸脱といえないか?(もっとも、中谷議員は直接の命令権はもっていないので、これも逸脱とはいえないだろうが)。
更に「公務員の憲法尊重擁護義務にも違反する可能性が高く」とくる。
憲法尊重擁護義務は、憲法第99条にある「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」ということだ。
憲法尊重擁護義務は国民の側が国家の権力行使を制限するためのものである。
すなわち、公務員は憲法に反したり、それを助長するような行動はしてはならい。憲法を悪用したりしてはならい、憲法によって地位が認められている公務員は憲法を尊重する義務があると言っているのだ。
しかし、これと改憲のための行動をすることは矛盾しない。
なぜなら、日本国憲法には改憲規定があるからだ。であるならば、憲法改正を検討することは、憲法に反した行動ではないだろう。
憲法を尊重し、擁護するためには、時々に応じて改憲を「検討」することも必要な筈だ。
第一、これがいけないのであれば、内閣法制局などは、憲法改正について一切、タッチできないことになってしまう。
今回の事件で問題にするのだとしたら「武官が“政治”に関わった」という点の筈だ。
有事立法などで自衛隊制服組からの意見を取り入れるのは、実際の法の適用・運用者からのヒアリングである。しかし、憲法の素案を作成するのはそれとは次元が異なるものだ。
この素案提出を武官に求めた事は中谷議員の間違いであったと思う。最低でも、文民である防衛庁背広組を通すべきだったと私は考える。
Dec 03, 2004
新Netscape登場
Netscapeといえば、インターネットブラウザの現在形を構築・普及させたソフトであり、圧倒的なシェアをもっていたソフトである。
その後、IEのOSバンドルによる無料配布というOSの独占を背景としたMSの“潰し”によって、急速にシェアを喪失。
従来のソースを全て捨て去ってオープンソースによる新エンジンの開発という手段をとるものの、AOLの買収、カリスマ=マーク・アンドリーセン離脱など転落の一途をたどる。
AOLはNetscape6,7をリリースしたものの、評判は悪く、特に7以降はAOLが積極的に展開する意思を示していなかった。
一方、オープンソースコミュニティとして完全にNetscapeからスピンアウトした形になったMozilla Foundationは、Mozilla Suite,Firefoxといった“製品版”ブラウザを意欲的に開発し、特にFirefoxは大きく注目されているところである。
こうして、Netscapeは遺志がMozillaに引き継がれ、ブランドとしてはフェードアウトしてインターネット界から消えていく……と思われていたところ、突如、Netscapeの新ブラウザが発表された。
Netscapeの新ブラウザは、FirefoxとIEの「どっちも採り」(Itmedia12月1日)だ。
なんと、IEとFirefoxの両方のエンジンをサポートしているという。
これは、確かに事前に発表された「意表を突く機能」を搭載したといえよう。
これにより、ユーザーは、それでしか表示されない頁も多く存在するIEと、セキュリティに定評のあるFirefoxを簡単に切り替えることができる。
面白い発想だ。
Netscapeが記事中にもあるように「いいところどり」を目指しているのは明らかだが、逆にいうとIEとFirefoxの「違い」がわからないと、旨みがわからないということにもなる。となると、一部マニアしか使われないようなものになってしまう可能性も……
とはいえ、Netscapeをかつて愛用していた身としては、ぜひともブランド復活してほしいものだ。
Dec 02, 2004
駐屯地存続を願う市長
陸自駐屯地の存続要望 「必要不可欠」と福島市長(産経新聞12月1日)という記事がある。
最近の自衛隊削減報道について、福島市長、郡山市長が市内駐屯地存続を求める要望書を防衛庁長官、財務相に提出したとのことだ。
沖縄などの市長による“基地反対”は大きくニュースにとりあげられるのに、“基地賛成”はほとんど取り上げられないのは作為がすけてみえる。
九州では、対自衛隊感情がすこぶるよい。岩国、厚木、横須賀といった街では、米軍基地と共存している。
歴史的経緯も含めて、沖縄に“基地問題”があることは確かであり、沖縄が大きな負担を負っているのも事実だ。が、基地を抱える日本各地方の意見を必ずしも代表したものではないことも事実として、もっと報道すべきであろう。
Dec 01, 2004
西武・松坂、楽天潰し発言
松坂“楽天つぶし”宣言!初めに叩いて全部勝つ(サンケイスポーツ11月30日)ということで、西武ライオンズの松坂投手が、“楽天全勝宣言”をしたらしい。
松坂といえば、球界を代表するエースということになっているが、正直、この発言には“?”をつけてしまう。
これが、監督や評論家の意見ならわかる。
新チームを叩いておく、弱いチームを叩いておくことは優勝には必須だ。
しかし、戦力的に劣ることがわかっており、今後数年間は苦しい戦いになるだろうといわれている楽天球団。それでも、2リーグ12球団制を維持し、東北初の球団としてなんとかうまく育ってほしい。そういったムードが支配的だろう。
そこに、“球界のエース”の、いわば弱いものイジメ発言では、白けてしまうのではないだろうか。
勝負のプロとしては間違った発言ではないのだが、ファンからお金をいただくという意味のプロとしては、もう少し“ファンの要望”を汲んだほうがいいのではないだろうか。
Nov 30, 2004
民主党の迷走
首相は堂々と靖国参拝を フジテレビ番組で平沼氏(産経新聞11月28日)によれば、民主党の菅直人前代表は「太平洋戦争で日本人だけでも300万人が亡くなった。この戦争の指導者の責任はある。それを無しとするような形を取るべきではない」と、A級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への首相の参拝を批判した(岡田民主党前代表も同じような主旨を党首討論でこたえていた筈)。
一方、靖国問題で首相の姿勢を批判…民主・小沢氏(読売新聞11月28日)によれば、民主党の小沢一郎副代表は「『靖国参拝が自分の信念だ』というなら、堂々とそう言えばいい。今年は正月に行って、いいかげんなことでごまかそうとしているのが、日本が侮られる最大の問題だ」と述べ、首相の姿勢を批判したという。
大分、ニュアンスが異なる。
これでは、民主党は党内不一致の感を与え、支持を拡大することは難しいだろう。
靖国問題でみると、自民党でも加藤元幹事長らが小泉首相の参拝に反対を表明しているが、自民党はそうした派閥抗争を繰り返してきた歴史があるために、なんとなくみんながそういうものだと思って得をしている。政権担当政党の“既得権益”とでもいうべきか。
それに対して、これを奪取しなくてはいけない民主党は、自民党と同じようなことをしていては駄目だ。
私は、今の民主党を単純に応援するものではない。しかし、民主党が政権を現実の射程に収め、政党同士が切磋琢磨するような環境になれば、現在よりも政治の質は向上するだろうと期待するものだ。
Nov 29, 2004
対中ODA停止へ?
対中ODA打ち切りに言及 「卒業の時期」と首相(共同通信11月28日)ということで、小泉首相が“聖域”だった対中ODAの打ち切りに言及した。
これに先立ち、町村外相が対中ODA減額明言 外相、近い将来「打ち切り」も(産経新聞11月27日)、参議院が対中ODA推進は不必要 円借款廃止視野に縮減を 参院報告書(産経新聞11月10日)というように、相次いで対中ODA見直しを打ち出しており、この問題がいよいよ本格化してきたようだ。
私は、対中ODAの削減・廃止に大賛成である。
まず、原則論からいく。
ODA(Official Development Assistanc=政府開発援助)は「開発途上国の経済・社会の発展や福祉の向上に役立つために行う資金・技術提供による協力のこと」(外務省HPより)だ。
中国は、ロケットを打ち上げ、原子力潜水艦を運用し、あまつさえ開発途上国への援助も行っている。“世界の工場”とも称されるほど発展している国は、既に「開発途上国」ではありえない。
また、国策面からも問題がある。
軍事力、特に海軍力の増強は著しく、ODAで「浮いた」資金を回していると考えられ、先の原潜領海侵犯事件やガス田問題で見られるようにそれが日本にも向いている。
加えて、日本国内産業と中国産業は多くの分野で競争し、特に日本の中小企業は苦戦を強いられている。国内企業は苦しい中から税金をとられた上に、その税金が他国の競争相手の支援に使われているのでは、国民感情も納得すまい。
もし、対中ODA打ち切りを決定できるのであれば、小泉首相は大英断を下した首相となろう。
ただ、一方で気になる情報がある。
日本からのODAなしでもやって行ける=中国外相(ロイター11月28日)だ。
これが、プライドに基く本気の発言だったり(これはまずありえないだろう)、日本がODAを政治カード化しようと中国が受け取って「それはカードとして効かないよ」というプラフだったり(これはあるかも)する分にはかまわない。
しかし、中国が納得した形でODAを打ち切るかわりに、裏で変なバーターが約束されていないかと心配だ。
そうでないことを祈りたい。
Nov 26, 2004
裁判で訂正放送請求できず
裁判で訂正放送請求できず NHK番組の名誉棄損訴訟(産経新聞11月25日)によると、テレビ番組で事実に反する内容を放送され名誉を傷つけられたとして、NHKに放送法に基づく訂正放送を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は裁判で訂正放送を求めることはできないとの初判断を示した
まずは、放送法第4条(訂正放送等)を抜粋してみよう。
第4条 放送事業者が真実でない事項の放送をしたという理由によつて、その放送により権利の侵害を受けた本人又はその直接関係人から、放送のあつた日から3箇月以内に請求があつたときは、放送事業者は、遅滞なくその放送をした事項が真実でないかどうかを調査して、その真実でないことが判明したときは、判明した日から2日以内に、その放送をした放送設備と同等の放送投備により、相当の方法で、訂正又は取消しの放送をしなければならない。
2 放送事業者がその放送について真実でない事項を発見したときも、前項と同様とする。
3 前2項の規定は、民法(明治29年法律第89号)の規定による損害賠償の請求を妨げるものではない。
なるほど、訂正放送は放送局の“義務”とはされているが、被害者の“権利”とされているわけではない。
法学者の間でも、見解が分かれていたようだが、最高裁の判断も法理的にはおかしなものではないだろう。
しかし、現実問題として(インターネットの普及により多少低下したとはいえ)圧倒的な影響力をもつマスコミに対して、1個人はあまりに無力である。様々な報道被害を泣き寝入りしている人は多くいる筈だ(私の周囲にもいる)。
法改正をして、報道被害者の権利として、訂正報道の要求を認めるべきではないだろうか。
Nov 25, 2004
外交カードとして靖国問題
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でチリを訪れていた小泉首相と中国の胡錦濤国家主席が21日、会談を行った。
この中で、胡主席は小泉首相の靖国神社参拝を直接批判し「日中の障害」と中止を要求したという。
最近の日中首脳会談では靖国問題はとりあげられなくなってきていたのだが、ここにきて急にとりあげてきた理由は簡単だ。
原潜領海侵犯問題で日本に責められるのがわかっていたため、そのカウンターを必要としたのである。
つまり、靖国問題でなくても、日本を責めることができるものであれば、何でもよかったのだろう。
この中国からの“攻勢”にも小泉首相は冷静に対応したようだ。
チリでは靖国神社参拝の今後について言及しなかったのは、いわゆる“大人の態度”的なもので、国際外交としては、やや不満が残るところだが、圧力には屈せずに日本の基本姿勢を説明し、参拝を中止すると言わなかったことには(日本の歴代首相が腰砕けだったことに比べれば)評価できる。
私は、靖国問題を外交カードとして持ち出した事自体には、中国に憤りを感じたりはしていない。外交というものは、そうしたものだからだ。
むしろ、それに簡単に踊らされている国内のマスコミを見ているほうが怒りを感じる。
Nov 22, 2004
ドラえもんの声変わり
ドラえもんの声、交代へ…大山のぶ代ら来春降板(産経新聞11月22日)ということで、ドラえもんの声優陣、大山(ドラえもん)、小原乃梨子(のび太)、野村道子(しずか)、たてかべ和也(ジャイアン)、肝付兼太(スネ夫)という主要声優陣が交代することになったという。
今年春の映画公開が中止となり、TVシリーズ新作も制作停止(再放送で番組自体は放映していた)となっていたことから、ファンの間では何か特別な動きがあるのでは、と噂されていたが、それは事実だったようだ。
長期シリーズにおける声優陣交代といえばいくつかの例があった。
サザエさんやちびまる子ちゃんでは、各キャラ単位で交代があったが、以前の声優を参考にしつつも声自体は全く新たなものである。
また、ルパン三世では長く主役・ルパン三世を務めた山田康雄氏の逝去により、物真似芸人の栗田貫一を後任に起用“同じ声”を出させた(同様の例に、セーラームーンで主役セーラームーンの三石琴乃が病気による長期休があり、荒木香恵が“同じ声”で代役をつとめたことがある)。
後任声優が発表されていないが、25年間のイメージというのは並大抵のものではなく、どのような方針でいくのかは気になるところだ。
報道によれば、今回の声優一斉交代は制作側の主導だそうだが、これで思い出すのがルパン三世である。
OVAとして87年に制作された「ルパン三世 風魔一族の陰謀」では、シリーズ声優陣の若返りを図ってキャストを一新。ルパン三世に古川登志夫、次元大介に銀河万丈、峰不二子に小山茉美、石川五右ェ門に塩沢兼人、銭形警部に加藤精三という“ニュールパン”にしたのだが、これがファンに酷評。次からは、また、何事もなかったかのようにいつもの声優陣に戻ってしまったのだ。
確かにドラえもんの声優陣は70才から66才と高齢化しているが、全員交代はかなりのリスクだろう。
ドラえもんの主題歌にアイドルを起用したりと、テレビ朝日の近年の手法には、若干、疑問符があるのだが、私もかつては見て育った番組だけにうまく交代が成功してほしいものである。
Nov 19, 2004
Firefox拡張機能
Firefoxの魅力の一つに、豊富な拡張機能があります。
xpiで提供されるそれらの機能は(そのサイトからのソフトインストールを許可にしておけば)ブラウザ上からクリックすることでインストールすることができ、大変手軽です。
また、インストール後も「ツール」→「拡張機能」で削除や設定変更、あるいはVerUPの検索などを簡単に行えるのもよいです。
現在、私が使っている拡張機能はこんなところです。
Tabbrowser Extensions
Mozilla Suiteの頃から愛用しているタブブラジング拡張機能。
一時、拡張しすぎで動作が重くなりましたが、機能を個別に指定することで、ある程度解消されています。
タブをダブルクリックでの新規タブ作成や、タブごとへのクローズボタンの表示、新規タブの開き方の細かい制御などができます。
Sage
いわゆるRSS/ATOMのfeedリーダ。Firefox組込となって、サイドバーに表示される。
専用ソフトに比べるとやや簡単なものだが、どうせブラウザで記事は見るので、Firefoxの中に取り込まれているのがありがたい(多くのRSSリーダソフトはHTML表示にIEコンポーネント使用しているのが個人的にイヤ)。
私は1日に1回程度しか更新のないサイトのRSSリーダとして使用しています(ニュースサイトなど煩雑に更新のかかるサイトはThunderbirdのRSSリーダでチェックしています)。
Ez Sidebar
Slidebarを分離して別ウインドウとして表示したり、任意のWebページをパネルとして追加できます。これとSageを組み合わせると、表情に便利です。
Search Button
検索バーにボタンを追加するのが主目的? 私は、検索することが多いので、自動的に検索バーの履歴を削除したり、新しいタブを開いてアクティブにして検索結果を表示する機能を愛用しています。
ieview
世の中にはIEでしか動かないサイトも結構多い。そんなときに、この拡張を使うとリンクを右クリックして「Open Link Target in IE」を選択することで、URLコピペなどをしなくてもIEでサイトを簡単に開くことができて便利。
Popup ALT Attributes
画像にalt属性で設定された代替テキストを、NC4以前やIEなどと同様にポップアップ表示するための拡張機能です。
本来のHTML定義からすると、画像が表示されさすれば必要のないはずの機能ですが、実際にはナビゲーションとして表示しないとサイトを巡ることが難しいようなサイトもありますので、それへの対応ですね。
Text Link
リンクになっていないURI文字列をダブルクリックしたときに、リンクのように開けるようにするものです。頭が完全じゃなくても(例えば、ttp)解釈してくれるのがよいですね。
こうやってみると、“outsider reflex”さんの拡張に頼っていることが丸解り。
優れたアプリを提供してくださることに多謝。
拡張機能を選択することで、自分好みの機能でカスタマイズできるFirefoxは、当然、各個人によって使いやすいものになる。
ただ、その冗長性の高さが、逆に初心者には敷居が高く感じないかと心配してしまう。
Nov 18, 2004
ドラフト最年少指名
先日のプロ野球のドラフト会議で、ドラフト市場最年少の指名として、辻本賢人投手(15)が阪神タイガースから8巡目で指名された。
辻本投手は米国の高校を休学中。野球協約には留学生(日本国外の学校に在学している場合)に関する規定がなく、かつ、ドラフト対象選手の条件である日本国籍をもっているということで、対象選手になったということだ。
ユースを組織して年少者をプロスタッフにより指導しているサッカーとの違いがまた浮き彫りになったのはともかく。
一つ気がついたのは、彼が18才未満であるということだ。
というと、労働基準法の年少者保護規定にひっかかるということになる。
第60条により、最大でも一週間の労働時間は48時間に規制される。練習や遠征では成年者と全く同じ行動はできなそうだ。
また、61条により就業できるのは午後10時まで(厚生労働大臣の許可を得ても最大午後11時まで)になる。プロ野球ニュースに生出演できないのも当然として、ナイターで延長戦が長引くとベンチから退場しなくてはいけないということになる。
どうやら、どんなに成長しても三年以内は、抑えとして起用することは難しいということになりそうだ。
Nov 17, 2004
Thunderbird
といっても人形劇でもV6が宣伝してたやつでもない。
Mozillaのメーラーの方である。
Thunderbird V0.9の英語版が公開されてはや二週間近く。Win版では特に問題がなさそうなので、導入を試みました。
今まで、0.8を使用していたので、セオリー通り拡張機能削除→アンインストール→0.9インストール。各種データも問題なく移行しました。
なお、テスト用ですが、日本語化情報はこちらMozilla L10N - Thunderbird 0.9 Contribute JLPから取得しています。
0.8から0.9でのVerUPで追加された機能の目玉は、「Saved Searchフォルダ」(設定された検索条件に基づいてメッセージを1つのフォルダでまとめて表示。その検索条件を保存できる)、「メッセージグループ」(任意のフォルダ内で、選択した項目でメッセージをグルーピングする)機能のようです。
しかし、個人的には、表示条件(「全て」「未読」「最近のメール」とかのやつ)が各フォルダごとに設定・保存できるようになったことと、RSS機能の文字コード対応が強化(バグフィクス?)されていることが有難いですね。
また、相変わらずスパムフィルタが強力なのも嬉しい限り。
スパムメールに悩まされている方は、一度、試してみてはどうだろうか?
Nov 16, 2004
北朝鮮と日本と米国
第3回日朝実務協議が終了し、訪朝団が帰国した。
今回、日本のマスコミは北朝鮮側に入国を拒否されて同行できなかったため、会談の詳細がようやく明らかになりつつある。
既に各種報道で明らかにされているので、改めては述べないが、北朝鮮の言い訳振りは子供の理屈のようで呆れる。
もっとも、それに右往左往させられている日本の現状にも呆れるところは大きい。
今回もめぐみさんのものという遺骨が北朝鮮側から渡された。
遺骨のDNA鑑定には、時間がかかるものと思われる。制裁論が高まっているとはいえ、この鑑定結果を待たなくては、さすがに政府は動きにくいだろう。これでまた時間が稼がれてしまう。また、火葬された遺骨というものはDNA鑑定が難しいものなのなので、“否”という鑑定結果が出ても、それを北朝鮮は言い訳にすることができる。
見え透いてはいるが、突っ込みにくいといういやらしい戦術だ。
一方、米国では、コリン・パウエル国務長官が辞任を表明した。
国務省は日本でいえば外務省にあたるが、パウエルは米統合参謀本部議長出身であるため、軍部にも影響力があった。
他にも辞任する閣僚がいるとされ、後任も不明な状態であるから断定はできないが、彼が辞任することで、穏健派の勢力は後退するだろう。
強硬派の勢力伸長は、対北朝鮮だけに限ってみれば、日本に有利に働く。
北朝鮮が恐れるのは、何よりも米国の武力であるため、同盟国・日本への対応も、それを意識せざるえなくなるからだ。
利用できるものは利用し、引くばかりでなく強い“押し”もなくては、外交というものは進展しない。
ましてや、日本側には北朝鮮と国交正常化するさしたる理由はないのだから。
Nov 15, 2004
奉祝・紀宮内親王殿下ご婚約
紀宮清子内親王殿下と秋篠宮殿下のご学友である黒田慶樹氏のご婚約が発表された。
謹んでお祝いを申し上げたい。
新潟県中越地震の被災者らに配慮して、正式発表こそ延期されたようだが、台風・地震など暗い話題が多かっただけに、こうした明るい話題は喜ばしい。
女性皇族は、結婚すれば皇籍から離脱することになる。最も近くでは、三笠宮殿下の次女、容子内親王殿下が八三年にご結婚されており、また、天皇家となると六〇年の清宮貴子内親王殿下以来のことである。
ただでさえ、結婚となれば環境の変化にとまどうものだが、天皇家からともなれば、より以上の“激変”。前例が二〇年以上前であるから、社会環境も異なり、誰にとっても“未知”の部分は多いのではないか。
様々に困難はあるだろうが、ご夫婦と、そして周囲の人々の支えがあれば、きっと乗り越えてゆけるだろう──願わくば、お二人の周囲を変な“取材”でかき乱さないでほしいものだ。
以下、雑感。
黒田氏は、学習院大学を卒業後、銀行に就職するが、都市計画をやりたいということで、それを辞めて都庁に入庁。希望通り、現在は東京都都市整備局市街地建築部に所属されている。
このような“キナ臭い”職場からは、万が一を考えて遠ざけられてしまい、希望通りの仕事ができなくなってしまうのではないだろうか?
また、紀宮内親王殿下といえば、アニメ好きでとして一部では有名だ。
アニメージュが愛読書だった(元々は複数のアニメ誌を読まれていただが、一冊に絞るように言われ、ナウシカ連載中だったアニメージュにしたとか)とか、クラッシャージョーのファンで、友人に頼んでコミケで同人誌を買ってきてもらったなどという逸話がある。
ご結婚後は晴れて“一般人”ということで、コミケに自ら来場!──されたりはしないよな、やっぱり。
Nov 12, 2004
アラファト逝去
PLO(パレスチナ暫定統治機構)議長のヤセル・アラファト(本名:モハメッド・ラウフ・アラファト・アル=クドゥフ・アル・フセイニ)氏が逝去した。享年75才。故人の冥福を祈る。
過去の日本の報道を振り返るに、「イスラエル=悪、PLO(アラファト)=善」のような単純な二元論が多かったように思う。
そこで、アラファトの“影”に光をあてていきたい。
まず、忘れてはならないのは、彼は紛れもないテロリストであったということだ。 1959年、カイロ大学在学中にファタハを組織。現在の報道では、「対イスラエル武装闘争」とされているが、これこそテロそのものである。 1968年、遠足から帰る途中のユダヤ人児童を乗せたバスが南部の砂漠を走行中、地雷を踏み、29人が死傷する事件もファタハによるとされている。 1969年2月にPLO議長に就任すると従来の穏健派を一層。PLO配下の「ブラック・セプテンバー」(実際にはファタハの国際テロ活動時の隠れ蓑的名称といわれている)は、1971年にヨルダン首相ワシフィ・アル・タルを暗殺、1972年には有名なミュンヘンオリンピック選手村イスラエル選手団人質虐殺事件を起こしている。
彼が穏健路線に転じたといわれているのが、1998年、国連総会でイスラエルの生存権承認とテロ放棄演説だ。この後、1993年にイスラエルとパレスチナ暫定自治共同宣言に調印し、1994年にはノーベル平和賞を受賞するまでに至る。
だが、2000年9月の、イスラエル・リクード党シャロン党首(現首相)のエルサレム旧市街「神殿の丘」(イスラムの聖地)訪問を契機にイスラエル・パレスチナ間の武力衝突が再燃・激化。2003年にイスラエルとPLOは新中東和平案「ロードマップ」に合意したが、実際にはイスラエルのテロが横行していることは現在進行形だ。
アラファトは、イスラエルがいうようにテロに資金援助までしていたかどうかまでは定かではないが、最後まで治安・情報部門は自分の手元においていたため、テロを意図的に取り締まらないなどの間接的な形で、イスラエルへの“武力闘争”を続けていると受け取られている(これが、米などからアラファトが「和平最大の障壁」といわれている要因の一つだ)。
また、嘆き悲しむパレスチナ人の姿が報道されているが、自治政府やPLOの資産を一手に管理・掌握し、また、側近や盟友による指導体制を敷いて汚職をまかり通らせたことに批判も多かった。
実際、昨年の米誌フォーブスの「世界の国王・元首資産番付」によると、個人資産は3億ドル(約320億円)で6位にランキングされている。ビジネスを行っているわけでもないアラファトがどうやってそれだけの資産を貯めたのかは、大いに疑問が残るところだ。
アラファトがカリスマ的指導者であり、後継者が見あたらないといわれているのも、先に述べたように、側近政治を行い、“ライバル”を蹴落としてきたためだ。
今後は後継者争いが激化すると見られているが、特にクリスチャンであったスーハ夫人は素顔をそのまま人前に出すなどイスラムの伝統的価値観を守らず、フランスで贅沢な生活をしているなど反感を買っている。この人物が(遺産の行方なども含めて)表に出てくるようだと、より一層、状況は混沌とし、パレスチナは統制を失うことになろう。
長期的には、アラファトの死はイスラエル・パレスチナ和平に有利に働くと見ているが、短期的にはテロ激化などが見られると思われる。
ところで、アラファトの病はAIDSだったという情報がある。
病状に関しては、「白血球の増大と血小板の減少」「胃腸の消化障害」「体重の急激な減少」「白血病ではない」「意識障害」などと断片的なものが出回っているが、それとは整合する。その上、なぜか病名が公開されていないという現状の説明もできる。
なかなか説得力がある説だとは思うが、今となっては、何が病名でも特に違いがあるわけではあるまい。
ただ、「イスラエル(や内部抗争)による毒殺」などという怪説を防ぐためには、病名の公開をすべきだと思う。
Nov 11, 2004
中国潜水艦領海侵犯
10日、中国潜水艦漢級攻撃型原子力潜水艦とみられる潜水艦が潜航したまま沖縄県先島諸島周辺の日本領海を侵犯するという事件が発生した。
漢級は中共海軍が74年から就役させている、同国最初の原子力潜水艦である。
いわゆる核弾道弾をもつような戦略潜水艦ではなく、敵艦攻撃など戦術的な目的をもつ潜水艦ではあるが、戦術核兵器を装備していることはほぼ間違いない。
性能的には、原子力潜水艦を保有しているという名目のために建造されたようなもので、就役当時から劣るものとされている。既に旧式化しているのだから余計に性能的な評価は低くなる。
このことから、推察するに、海上自衛隊の兵器性能を探りにきたのではあるまい(海自の対潜水艦能力は世界屈指だから、漢級ではすぐに発見されてしまうことは自明だ)。
日本領海に潜入してから発見されるまでの、海自の兵器運用という意味での対応能力、そして、日本政府の初動を確認することが軍事的な意味合い。そして、最大の目的は発見されることを前提に、日米台に対する政治的な意味合い──天然ガス田や領土問題、そして台湾問題に対する示威行動だったと見るべきだろう。
種子島南東太平洋上にいる中国の潜水艦救難艦と航洋曳船は、いざという時に「故障だった」と“言い訳”をするためのものだと思われる。
さて、この事件に対する政府の対応で、海上警備行動発令が遅すぎた(潜水艦が領海外へ出てからの発令)という批判がでるだろうことは想像の範疇だった。
しかし、毎日新聞には、私の予想の斜め上をいかれてしまった。
後者の記事では「日中が緊張している海域でもあるので、過剰に反応したのかもしれないが、より抑制的に対応すべきだったのではないか」「仮に故障した船を潜水艦が助けにいっただけだとしたら、海上保安庁で十分対処できるはず。情報不足で判断できないが、法的な要件を満たしているかどうか疑問を感じる」というおよそ常識から掛け離れたコメントを掲載している。
まず、潜水艦は、他国領海内を通過する際には、浮上して国旗を掲げなければならないことが国連海洋法条約で定められている。
また、潜水艦という兵器が潜水したまま領海内を航行するというのは、軍事行動として類して処理するのが常識であり、同条約での領海内での第三国による一切の軍事行動禁止にも抵触する。
このことから、潜水したままの潜水艦について海上警備活動を発令することは法的な要件を十分に満たしているといえる。
もし、本当に故障だとすれば、それを日本側に通告すればよいのであり、今回の潜水艦の違法行動は明白だ。
もっとも、故障だったとしても通告などしないのは常識で、それに対して海上警備行動をするというのも常識である。中国でも(政治的な利用は別として)問題とすることはありえない。
毎日新聞に掲載されたコメントは「家の近くに武器をもった身元不明の不審者がうろついているから警察を呼んだ」ことについて、「もしかして病人だっただけかもしれない。警察を呼ぶのはいきすぎである」と非難しているのに等しい。
また、前者社説では「近くに中国の潜水艦救難艦などが航行しており、領海を侵犯したのは、中国の原子力潜水艦とみられる。原潜が機関故障を起こしたとすれば、事は重大だ。」としているが、重大だったのは原子力潜水艦が潜航したまま=軍事行動状態で領海侵犯を行ったことであることは言うまでもないだろう。
ましてや「中国側に言うべきことを言うためには、まずはぎくしゃくした日中関係の改善が急務である。外交努力の積み重ねしかとるべき道はない。日中関係をこれ以上悪化させてはならない。」などというのはお門違いもいいところ。潜水艦を派遣した中国側に責任がなく、日本側の対応が悪いから中国様がお怒りだ、いとでもいうことだろうか。
南シナ海では、海洋調査の結果、大量の石油、天然ガスが存在していることが明らかになった。
この地域はヴェトナム、フィリピンなど各国が領有権を主張しているが、中国は14世紀の鄭和による航海にまでさかのぼっての関係をもとに南シナ海の4/5の海域に対して主権を主張。積極的海洋調査を行い、南シナ海北部・西部のみならず、南部でもガス田開発を発表している。1992年に中国政府は領海法を発表し、一方的にこの地域の領有を宣言した。
1988年には南沙諸島で中越が150人近くが戦死する軍事衝突をし、1995年にも中国軍がスプラトリー諸島ミスチーフ環礁からフィリピン漁民を強制退去させる事件が発生するに至っている。
なにか、デジャブすら感じられないだろうか。
今、日本が“弱腰”を見せれば、中国がどういう戦略をとってくるのかの回答は、ここにあるだろう。
Nov 10, 2004
Firefox Ver1.0正式版
Mozilla Foundationは日本時間で9日夜、ついにFirefoxのヴァージョン1正式版をリリースした。既にMozilla Japanから日本語版の無料ダウンロードが開始されている。 V1.0PRの時には、日本語版公開の遅れが一部で批判されていたが、今回は初期リリースの言語コンポーネントとして含まれており、日本語化プロジェクト(ほとんどがボランティア!)の皆さんの仕事ぶりに頭が下がる。
さて、既にPR版を使っていた私は、拡張機能を全て無効(Disable)にした後、上書インストール→拡張機能を再び有効、という手順でアップグレードを行った。 一部、拡張機能で「今回のバージョンに対応していない」という警告が出たが、最新版に差し替えることで問題はなし。 非常にスムーズに移行も完了した。
Firefoxは、かつてNetscapeとして知られていたブラウザからスピンアウトして生まれた軽量ブラウザ(インストールコンポーネントは4.7MB)である。
私がこれを使用する理由は幾つかある。
- NetscapeをVer3の頃から愛用しており、それをずっとバージョンアップしてきた。
- 上記流れでMozilla Suite Ver1.7を使っていたが、同コンポーネントが肥大化し、重くなってきた。
- Firefoxには豊富な拡張機能があり、好み(使用方法)に応じてそれを組み合わせることができる。
- IEと比べ、セキュリティが高い(もちろん、デファクトスタンダードであるIEのほうが狙われやすいという点はあるのだが)。
- タグブラジングが使いやすい。
- 機能強化が随時行われている
- マイクロソフトが嫌い
いずれにしても、ブラウザがIEに独占されている状態は、好ましくない(市場原理が働かないから品質が向上しない、事実上、一社の動向にWeb技術が左右される)から、Firefoxには頑張ってもらいたいところだ。
Nov 09, 2004
マスコミと民主主義と衆愚政治
米大統領選は現職のブッシュ大統領が当選した。
この結果について、対立候補のケリー陣営や米マスコミはともかく、日本のマスコミまでもが「アメリカ国民の選択は間違っている」「ブッシュを選択したのは馬鹿だ」と吹聴する始末だ。
つまり、マスコミ達は賢人として「ケリー」という「正解」をもっていて、それに沿わなかったから「馬鹿」だというのだ。
あげくには「こんな国が民主主義の代表国としているのが恥ずかしい」といコメントがでていた。
思い上がりも甚だしいといえる。
一応は正当な選挙で選択された結果を、つまり民主主義を否定しているのは、彼らマスコミのほうだろう。
一方で、マスコミは、最近の自衛隊イラク撤退論議では、「国民の60%以上が撤退させるべき」などと世論を背景にして撤退論を形成している。
こちらには「国民の選択は間違っている」「撤退を選択したのは馬鹿だ」という論にならないのはなぜだろうか。
それを検討しなくては、ブッシュ再選批判報道と評価基準が異なる、いわゆるダブルススタンダートになっている。
とはいえ、本当はスタンダートは一つなことは自明だ。
マスコミが望む「正解」に沿っている場合は「世論を利用する」。異なっていれば「世論は間違っている」。
先に「正解」(=マスコミが望む結果)がありきということである。
もっとも、彼らが論を一歩進めて米が衆愚政治に堕ちたというのであれば、一聞の価値がある。それは現在の民主主義政治制度の限界を指摘することに他ならず、それを乗り越えるための論議にもつながるのだから。
Nov 08, 2004
戦闘地域神学論争
自衛隊のイラク派遣延長を巡って、論議が活発になってきた。
撤収派は、自衛隊が派遣されているサマワ近郊について、戦闘地域となったから撤退させるべきだとし、その有力な証拠として自衛隊駐屯地にロケット弾が打ち込まれたことをあげている。
しかし、たかだがロケット弾(あるいは迫撃弾)が数発うちこまれたくらいで、戦闘地域だというのは無理がある。
例えば、つい先日、自衛隊の観閲式会場を狙って金属弾がうちこまれるという事件があったが、つまり、埼玉県も戦闘地域だということになるのだろうか? あるいは、何年か前、防衛庁を狙って六本木の交差点に金属弾(当時はロケット弾として報道されていたが、実際には迫撃弾というのが正しいだろう)が落下したこともあったが、六本木が戦闘地域だということになるのだろうか?
物事ははっきりさせたほうがいい。
撤退論者は「戦闘地域だから撤退させるべきと主張している」のではなく、「撤退させたいから戦闘地域と主張している」にすぎない。
だから、論戦が「戦闘地域が否か」などという不毛な神学論争になってしまうのである。
論ずべきは「自衛隊派遣を継続/撤退のどちらが、日本のためになるのか」ということだろう。
Nov 05, 2004
香田氏を悼む
イラクでテログループの人質となり殺害された香田証生氏の遺体が故郷に戻り、お通夜(キリスト教式なので、正式には前夜式)が営まれた。引き続き告別式がとり行われる。
今回のエントリには、以前の繰り返しになる部分もあるが、まとめとして書かせていただく。
香田氏の行動は、やはり、無謀にすぎたといえる。
私は以前、自己責任について“要は「自分のケツは自分で拭け」ということ”と記した。そして“リスクを正しく把握していたか?”“「覚悟」ができていたか?”という二点をあげた。
この基準からすると、今回もやはり、自己責任の範疇であったといえる。香田氏はリスク把握も覚悟もできていなかっただろうことは、目撃者や証言から推測できるからだ。
しかし、拉致された映像で一言挟まれた「すいません」という言葉に、彼の反省と──これからおこることへの覚悟が籠められていたような気がする。
そして、香田氏の両親も立派だった。
事件当初から、“覚悟”をしていたことがうかがえていたが、最悪の結末を迎えてなお、恨みごとの一つもいわず、「皆様には、多くのご心労をおかけしました。また、ご支援いただいた多くの方々に、心から感謝申し上げます」と周囲への謝意を示すコメントを発表しているのだ。
4月の最初の人質事件の家族と比較するのも憚られるが、格というか器が違う。
かつて、日本人は、もっとこうした尊厳をもっていたと思うのだが。
更にはネット上に出回った香田氏の殺害シーン(私はあえて“処刑”という言葉は使わない。彼は刑を処される理由がないからだ)をDVDにしてオークションに出したという事件も発生した。
テロリストは、信念や彼らなりの正義をもって(間違っているとはいえ)行動している。だが、これは、ただの金儲けであり、テロリスト以下、鬼畜以下の所業だ。
出品者が誰だかはわからないが、怒りを通り越して呆れ、悲しくなる。
「大辞林 第二版」(三省堂)によれば、責任とは「自分がかかわった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い」となる。
香田氏の拉致殺害という結末は、まさに自身の行為から生じた結果に対して負ったことであり、香田氏の自己責任といえる。
だがしかし、それと犯罪行為の評価は別だ。
テログループの行動は、決して過失などではなく、明らかな故意。それもソフトターゲットを狙ってのものである。香田氏の自己責任によって、その犯罪が免責されるものではない。
「危険地域に無防備に飛び込んだ結果、事件に巻き込まれた」ことは批判・非難されるべきことである。しかし、同時に「一民間人を拉致殺害する」ことは、より以上に非難され、日本人の怒りの対象になるべき犯罪である筈だ。
そして、テロリストにより惨殺された同胞の死を悼む。
それは当然のことだと思うのだが。
Nov 04, 2004
ブッシュ大統領再選
前回に引き続き接戦となった米大統領選挙だったが、ケリー氏が敗北を認め、ブッシュが勝利宣言を行うに至った。
既に
例えば、ケリー氏の陣営である民主党綱領では、アジアに関する記述は英文でわずか八行。それも、対中関係を中心であり、日本についてはわずか一行なのだ。北朝鮮の核問題でも、現在の六カ国協議の枠組みから日本(と中国)を外して、米韓朝で協議することを表明していた。
ブッシュ陣営である共和党が百四十八行をアジアに費やした上で「日本がもっとも重要」としているのと比較すれば、どちらが日本にとって“得”かは一目瞭然。
小泉首相が「ブッシュ氏にがんばってほしい」と発言して、少し話題になったが、一部マスコミが報道しているような“好き嫌い”などという単純なものではなく、日本の為政者達も、どちらが日本にとって有利なのかはよくわかっているということだろう。
ブッシュが当選したことでどうなるかというと、当面、何も変わらないということになる。
ただし、これは“戦後最良の日米関係”といわれた状態での“現状維持”であるから、日本にとっては好ましいことだ。
ただ、アメリカと良好な関係を保つことだけが日本の国益になるわけでもない。 国連安全保障理事国入りを目指すなど、国際的な政治大国を指向しているのであれば、国際社会で自らリーダシップを示し、あるいは海千山千の各国と対等以上の外交を成し遂げるようにならなくてはならないだろう。 そして、「民主主義国家」である以上、それを実現するためには選挙民が学び、賢い選択をし続けていくしかない。
Nov 02, 2004
三度、日本人人質事件(続々)
今度の日本人人質事件は、遺体が発見されるという残念な結末に終わった。
もとより、殺す気であったと見るべきで、フィリピンのように“即時全面降伏”でもしない限り、生還の可能性は薄かっただろう。
事件そのものは政治問題化することなく終わりそうであり、対テロの基本姿勢、自己責任という考えが、日本でも浸透しているといえる。
だが、一方で、あまりに冷ややかで“怒り”が見えてこない。
例えば、読売新聞11月2日の報道によれば、駐日イラク大使は「イラク人はこの残虐な行為を許しておらず、私は両国の友好に悪影響を及ぼさないよう努力する」「大きな衝撃を受け、非常に憤りを感じている。一般のイラク人は、戦後、急速に復興した日本にあこがれの目を向けており、日本に敵意などないことを理解してほしい」と語ったという。
この大使のコメントの方が、むしろ日本人より“怒り”を感じる。かのグループはイラク人に対してもテロを行うような集団であり、暦とした犯罪集団でもあるのだ。
自衛隊派遣の是非について論があってもいいが、自分の主張を暴力で、それも、直接は無関係な者を拉致殺害するなどということは許されてなるものではない。
同胞が無惨に殺害されたという事実に、日本人はもっと怒りを感じていいいのではないだろうか。
なお、今回、陸上自衛隊第一空挺団(の一部)がイラクへの派遣準備を進めていたという情報もある。人質奪回のために自衛隊が武力行使を行った場合、世論はどう反応したのだろうか……。
Oct 29, 2004
地震対策マニュアルの見直し
新潟県中越地震の報道の中で、地方自治体の職員が「なにせ初めてのことなのでどうしたらいいかわからない」というようなコメントをしていたい。
もっともではあるが、日本としてみれば多くの天災を受け、避難所というものが運用されてきている。そのノウハウが蓄積されていないということに問題を感じる。
こうしたノウハウで思い出すのは、私自身がかつてうけた“地震教育”だ。
曰く「お金は意味がないから持ち出さなくてもよい」「車で逃げることは危険だし活動の妨げになるから避ける」などなど……。
しかし、阪神大震災でも、今回の地震でもお金はすぐに使えるし必要であるということがわかった。
一方、車は、阪神大震災の時は渋滞を巻き起こし、救出・復旧・支援活動に大きな妨げとなった。しかし、今回はそれが簡易シェルターとして生命線にもなっている。
つまり、従来のような全国画一的なマニュアルではなく、全国でのノウハウを生かした上で、地域特性(インフラの普及なども含めて)を考えた本当に使える危機管理マニュアルを作成する必要がある。
そして、もう一つの問題は、それを広く周知するということだ。
就学生には学校があるが、その他の人に対しては、例えば免許の更新時、あるいは病院や銀行(農協)の待合室にブックレットを置くなど、ありとあらゆる機会を捉えなくてはなるまい。
もちろん、多くの地域、多くの場所では無駄に終わるだろう。
しかし、「最悪に備える」というのが危機管理の要諦なのだ。
Oct 28, 2004
三度、日本人人質事件(続)
人質になっていたのは、福岡の旅行者だとわかった。
イラク入りする直前、アンマンで日本人や現地の人間に「イラクは危険だ」と翻意を促されたが、それを強行したそうで、NGOや政府関係者ではなくイラクにこれといった用件があったわけではない。
報道によれば「旅行者だから大丈夫」「お金がなくなればホテルの外で泊まる(野宿?)」「イラクから脱出するお金をもっていなかった(所持金は1万5000円だったという)」ということで、認識が甘いとしかいいようがあるまい。
一方で、昨日、両親がコメントを読み上げていたが、あの時の親族達の異常振りを思い出すと、落差に驚かされる(というか、今回が普通の反応だろう)。
さて、この事件に、各新聞社がどのような反応を示しているかをまとめてみた。
- [邦人人質事件]「イラク民主化への妨害を許すな」(読売新聞10月28日)
- 邦人人質 テロに屈せず救出に(産経新聞10月28日)
- 日本人人質――救出に手立て尽くせ(朝日新聞10月28日)
- 日本人人質事件 政府は無事救出に全力を(毎日新聞10月28日)
- テロの脅しには屈しない(日本経済新聞10月28日)
- 人質の行動について
- 読売:人質になった邦人は、制止の声を振り切ってイラク入りしている。認識が甘かったのではないか。
- 産経:これまでの情報で判断する限り、人質になった青年は軽率のそしりを免れまい。
- 朝日:今回は人質になった香田さんの行動に疑問が多い。旅行のつもりだったのかもしれない。もしそうなら、状況認識があまりにも甘い。
- 毎日:軽率のそしりを免れない。無謀な行動であると批判されても仕方がない。
- 日経:それにしても人質となった香田証生さんはなぜこの時期にイラク入りしたのだろうか。あまり危険だとは思っていなかったとの情報もある。無謀な行動だったと言われてもしかたないだろう。
- 自衛隊撤退について
- 読売:テロリストの脅しに屈しないのは、国際社会の原則だ。首相が揺るぎない姿勢をいち早く示したのは、当然である。
- 産経:小泉純一郎首相が直ちに示した「テロには屈しない」という大原則のもと、「国として救出に全力をあげる」という政府方針以外に取るべき道はない。無法な要求を受け入れることはできないのだ。
- 朝日:朝日新聞は自衛隊のイラク派遣に反対した。しかし、前回の事件が起きたとき「脅迫を受け入れての撤退には応じることができない」と主張した。つらい判断ではあったが、「無法な要求に弱い国だ」というイメージを広げ、同じような事件を誘発してはならない、などの考えからである。私たちの立場は今回も変わらない。小泉首相は犯人の要求を拒否したが、やむを得まい。
- 毎日:テロ組織の要求をのむわけにはいかない。首相の判断は当然である。
- 日経:自衛隊のイラク派遣は政府が国会の審議を経て決定した国策であり、テロリストの要求に屈して変えるわけにはいかない。政府の対応を支持したい。
- 社説の結び
- 読売:一人の認識の甘さが、復興と民主化プロセスに深刻な影響を与えかねない。それが、イラクの現実である。
- 産経:これまでの情報で判断する限り、人質になった青年は軽率のそしりを免れまい。ただ、どんな場合であれ、国民の命を守ることは国家の役目だ。テロには屈しないという原則を堅持したうえで救出に全力をあげてほしい。
- 朝日:サマワに派遣されている自衛隊は、今年12月に派遣期限が切れる。それを延長するか、撤退すべきかについては、今回の事件とは切り離し、イラクをめぐる全体情勢を踏まえたうえで、改めて考えるべきである。
- 毎日:テロに対しては、国内でも常に強い警戒心を持ち続けたい。
- 日経:イラクには自衛隊員のほか、大使館員、報道関係者などがいる。従来以上に慎重な行動が求められる。
結びこそわかれているものの、全新聞とも人質の行動を軽率とし、自衛隊撤退せずという政府方針を支持している。特に朝日、毎日といった新聞も同様であることにはいささか驚いた。
今回の組織が、現体制派イラク人をも標的にしているような明確なテロ集団であるというのも影響はしているのだろうが、(論議を巻き起こしはしたものの)“自己責任”“テロには屈しない”というものがコンセンサスを得たということなのかもしれない。
ダッカ事件から30年弱。ようやくここまで日本はきたのか。
ところで、4月に人質となり解放された3人のメンバーのうち、一人が講演(!)で、「我々は武器をもっていないから解放された(助かった)」というようなことを言っていたらしい。
彼らが軍人であれば、対応がより厳しくなったのは事実だが、だからといって非武装の民間人だから助かったわけでもない(現に多くの民間人が殺害されている)。
もし、今回の人質がうしたディスインフォメーションを信じてしまったなら、悲劇であり、被害者であるともいえよう。
いずれにせよ、最も非難されるべきは人質の軽率な行動ではなく、テロ集団であることはいうまでもない。
Oct 27, 2004
三度、日本人人質事件
イラクで三回目の日本人人質事件が発生した。
アルカイダとつながりがあるとされるヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者が率いる武装勢力が声明を発表したものであり、Webサイトでは映像も公開されている。
その映像をみる限り、武装勢力は従来のザルカウィ系グループと同様の装備に見え、また、自衛隊の48時間以内の撤退を訴える人質の言葉もネイティブな日本語に聞こえることから、情報の確度は高いだろう。
この事件に対し、小泉総理は、事実関係の確認・(事実だとするばなら)救出に全力をあげること・自衛隊は撤退しない、ということを指示したという。
これは全くもって当然の指示だ。
日本国内で自衛隊派遣の是非や、撤退を求める主張はあっても当然である。
しかし、だからといってテロという脅迫に屈する形で、自衛隊の撤退は行われてはならない。
テロに屈しないというのは、国家として当然のことである。
このあたりの理屈は前回の事件の時のエントリを参照してほしいが、テロに屈したフィリピンや、腰砕けになったスペインの対応などが今回の事件を招いたといえるだろう。
それにしても、今回、人質になった日本人はかなり若く見える一方、風体などから自衛隊員や政府関係者とは思い難い。
外務省筋の正式にイラク入国している人間には該当者はいないとする見解が正しいのであれば、ヨルダン経由などで入国した日本人ということになる。
若いことから、駆け出しのフリージャーナリスト、もしくはボランティアと見るのが打倒であろう。
今年4月の日本人人質事件はいうに及ばず、現在のイラクでは人質女性、イラク駐留英軍撤退を訴え=アルジャジーラ(ロイター10月22日)に見られるように、30年以上イラクに滞在、英国とイラク両国の国籍を取得してNGOで活動していた人間ですら人質にされるような有様だ。
もちろん、政府が救出に全力を尽くし、無事に救出されることが最善の結果ではあるが、そこに自らの意思で乗り込んでいったのだから“自己責任”を適用するしかあるまい。
Oct 26, 2004
安全神話とは何か?
新潟県中越地震により、新幹線が営業運転中にはじめて脱線した(過去に回送中の新幹線が切り替わっていないポイントに突っ込み、脱線したことがある)。 これにより、新幹線の安全神話が揺らいだとする声がある。
・新潟中越地震――新幹線、脱線の衝撃(朝日新聞10月25日社説)
・[新幹線の安全]「地震対策を再点検しなくては」(読売新聞10月26日社説)
これらは、脱線したことと、橋脚の損傷などから「安全神話が揺らいだ」としている。
しかし、橋脚の損害のほとんどは表面のコンクリートの剥離である。これは、鉄筋保護と表面整形の役割が大きく、強度上はあまり影響のない部分だ。一部橋脚には深刻なダメージがあるようだが(脱線事故の上越新幹線、高架橋に深刻な被害判明(読売新聞10月25日))、JR東日本の「亀裂が入った橋脚は分散しており、橋げた全体の強度には問題はない」というコメントを私は支持する。
つまり、安全性とは、いついかなる時もダメージを受けないなどという非現実的なものではない。40年に一度の天災に対してダメージそのものを受けないなどという設計は技術上も困難であるし、その莫大なコストは乗客に跳ね返ってくる。そうなれば経営そのものにも関わってくるだろう。
極論すれば、モノはいくら壊れてもいいから、人を守るというのが安全性だ。
今回、新幹線が脱線しながらも死傷者がでなかったのは“運がよかった”とするのは、その通りだろう。しかし、そこまでもっていった──いわば「人事を尽して天命を待つ」の人事をやり遂げているからこそ、その運による判定のレベルまでもっていけたのだと思う(例えば、急ブレーキ後脱線であるにも関わらず、団子状に車両が詰まったりはしていないのは技術力ゆえだ)。
もちろん、安全対策そのものは手厚いにこしたことはないのだが、実際問題として、震源付近では高速で走行している新幹線を安全に停止させることは難しい。
つまり、飛行機が常に墜落事故の危険が逃れられないように、新幹線も常に大地震による脱線(転覆)事故の危険からは逃れられない。
ただ、それを現実的なレベルで極小にしているということこそが“新幹線の安全神話”であり、それは今回の件でも証明されたと私は考える(→参考:産経抄(産経新聞10月26日))
追記(10/27)
新幹線脱線 さらなる安全策を講じよ(産経新聞10月27日社説)が私とほぼ同じ意見であった。曰く「これだけの大地震で列車が脱線してなお一・六キロも走って負傷者がゼロというのは、奇跡に近いといえよう。だが、手をこまねいていただけでは奇跡は起こらなかった。日々のたゆまぬ努力を重ねたわが国の鉄道技術の高さが奇跡を生んだのではないか。」
Oct 25, 2004
新潟県中越地震
10月23日午後5時56分ごろ、新潟県中越地方を震源とする地震があり、同県小千谷市で震度6強を記録するという大地震となった。
いわゆる活断層型地震であり、マグニチュードは6.8ではあるが、震源が地表から20km程度と比較的浅いことから、大きな揺れに繋がったものと思われる。
また、震度6強が三度と余震の規模が大きい。
しかし、逆をいえば、これはエネルギーが分散して発散しているということになるから、一度に放出されていればもっと大きな地震になった可能性もあったところだ。
先のエントリで、災害時の危機管理について記載したが、残念ながら今回も危機管理の、少なくともソフトウェアはうまく回らなかった。
現在の報道でも多数の集落が孤立し、ライフラインが各所で寸断されており、自衛隊の救助活動は不可欠になっていることは判る。しかし、災害派遣要請が出たのは23日午後9時頃。既に震度6強という情報は午後6時30頃までにマスコミでも広く報道されていたところ。ましてや、震源地域は山間部で、先日の台風も考え合わせると、かなり土砂崩れが多くなっていることは、地元の人間であれば容易に想像がついた筈だ。あまりに遅すぎるといえるのではないか。
実は、災害派遣要請を出すべき新潟県知事は、平山征夫新潟県知事は24日までの任期、新知事の泉田裕彦氏(42才で現職最年少知事)が25日から就任という狭間期にあった。23・24が週末であったから、実質的に平山知事は22日で職務終了というような形であり、丁度、23日は事実上の知事不在という状況にあったことが推察され、それが対応の遅れにもつながったのではないかと思われる。
まさに危機管理能力の欠如だろう。
産経新聞10月25日の記事(陸自36分後ヘリ出動 県の要請前に活動)によれば、「事務方と自衛隊との調整が長引いたからだという」が、従来の災害派遣の事例からしても、要請そのものに手間取る理由としてはかなり苦しい。
さしずめ知事不在で、災害派遣の決断をできる人間がおらず、要請はできないけど災害派遣してくれ→それはできない(自衛隊で独断できないのはシビリアンコントロールの基本だ)みたいなやりとりか、新潟県側が手順をまったく理解していなかったとか、そんなくだらぬことではないかと邪推するが……
なにせ、同記事によれば、自衛隊側は6時には運用課長を長とする防衛庁災害対策本部を設置、同32分には最初の陸自ヘリが立川駐屯地から現地に向け離陸。続いて、海上自衛隊の哨戒機、航空自衛隊の救難捜索機も発進。7時には防衛庁災害対策会議(官房審議官主宰)を開催。七時半に陸自2普通科連隊(新潟県上越市高田駐屯地)から三十人の隊員が長岡市、十日町市方面に状況把握のため出発。同45分頃には30普通科連隊(新潟県新発田市新発田駐屯地)から県庁に連絡員を派遣したという。
防衛庁・自衛隊では阪神大震災時以降、内部規則を見直し、陸自の場合「震度5以上で航空ヘリの出動」「震度6以上で隊員の自主派遣」との即応態勢を取っているとのことで、少なくとも最低限の反省は生かされているようだ。
しかし、単体の組織の対応でどうにかなるほど、天災は甘くない。一刻も早く総合的奈危機管理態勢を確立する必要がある。
Oct 22, 2004
台風23号の猛威
台風の当り年である今年、23号がここ四半世紀で最悪の人的被害をもたらした。
被害拡大の要因としては、長雨と相次ぐ台風の襲来による降雨により、自然・人工の保水力が限界に達していたことがあげられるだろう。新たに降った分は、ほとんどそのまま地表を流れていったということだ。
だが、しばらくの間、台風で大きな被害が出ていなかったことが、慢心をもたらしてはいなかっただろうか? かつて、昭和34年の伊勢湾台風では五千人を超す死者・行方不明者が出た。その事が日本の台風防災を大きく前進させたという教訓があった。 しかし、昭和54年年台風20号を最後に百人を超えるような人的被害がでることはなくなっている。 台風で被害にあうのは運の悪い人、というくらいの感覚が蔓延していなかっただろうか?
今回も田畑などの見回り中に被災した方がいる。
気持ちは解るが、命と引き換えにするような事でないだろう。第一、激しい台風の中で異常を発見したとしても、対処できまい(→参考:産経抄[産経新聞10月22日])。
また、度々報道されている舞鶴の孤立バスにしても、なぜ、このような天気の中、移動を強行したのか。
ハード面を考えても、最近はダムが環境破壊の面ばかりから語られれているが、治水、すなわち防災では大きな役割を担っている。
批判が先行する大型土木事業だが、全国の堤防や砂防なども必要な場所はまだある。
つまるところ、防災戦略を立案しなおす必要がある。
ハード面では、どこまでを対象にするのか。
そして、どんなにハードを整備しても、費用対効果・技術上の問題などから、対応できない規模の天災が襲ってくる可能性はある。
「対応できない」というという事を明確にした上で、それに備えてどのようにして被害を最小限に食い止めるかというソフト面での確立。
これらが急務であろう。
従来、ソフト面は村社会で支えていた側面がある。
長老が、己の経験から危険を察知し、(自主)避難を勧告する。
どこにどのような人間がいるかは、普段のコミュニケーションで熟知。
お年寄りは、村の若者が手助け。
しかし、社会情勢の変化はこうしたソフトを維持できなくしている。
今後は、防災無線だけでなく、携帯電話やGPSなどが使えるエリアも広くなっているのだから、そうしたテクノロジーをとりいれつつ、防災については素人である市長の判断だけでなく、プロ(例えば警察・消防(団)・自衛隊など)側からアクションをおこすことを可能とし、それらを有機的に一元化して活用する態勢の確立が必要だ。
これも、日本では忘れられている危機管理の一環であろう。
Oct 21, 2004
中国人の政府不信
重慶市で18日午後、1万人以上の群集が政府庁舎を包囲。警察車両を焼く・放火・略奪など騒乱に発展し、警察当局がゴム弾や催涙弾で鎮圧するという事態になったという。
路上口論、1人のウソが発端…重慶で数万人が大騒乱(読売新聞10月20日)
重慶市で騒乱、警官が鎮圧 胡錦濤政権に打撃(共同通信10月20日)
この事件のきっかけというのが、『地元の労働者同士が路上で口論となり、一方が相手を殴ったことが発端。殴った方は市場で働く労働者だったが、その場を逃れようとして「私は(地元政府の)局長だ」とウソをついた』ことから『「市民が政府当局者に殴られた」とのうわさが広』まったことらしい。
元が本当にデマだったかどうかはともかく、こうした噂が広まり、暴動になること自体、中国国民の間に、強い政府不信があることが伺える。
また、かつてと異なり、こうした民衆を政府が抑えることができなくなっているということでもある。
これと、先の“反日感情”を結びつけて考えると、政府が(その場だけで)いくら抑止しようとしたとしても、何かのきっかけで反日感情による大規模な暴動が発生する危険性が高い。
もちろん、それは過度の反日教育による結果なのだから、中国政府がつくりだしたものではあるのだが、コントロールがきかなくなっている。
こうなると、北京五輪といったものだけでなく、中国進出している多数の日本企業についても危険を感じずにはおれない。今のうちに何らかの手をうっておかねば、単に在留邦人だけでなく、経済的にも大打撃をうけることになってしまうだろう。
Oct 20, 2004
米での(日本にとっての)重要法案成立
米で北朝鮮人権法、正式成立(産経新聞10月19日)ということで、日本にとって重要な法案が米で成立した。
この法律は、北朝鮮に日韓の拉致被害者の全面情報開示と、被害者全員の帰国を認めるように要求するとともに、表現や信教の自由などと並び、拉致問題に「実質的な進展」がない限り、食糧など人道支援以外の援助を禁止するという内容が含まれている。
現在、米は北朝鮮へのの重油の提供を停止しており、実質的な影響はないし、大統領判断で人道支援以外の援助も可能になる抜け道も用意されている。
だが、直接、名指しした法律が成立したという意味合いは大きいことは言うまでもない。
これは、家族会と日本政府の大きな外交的成果であるといえよう。
しかし、どうにもマスコミの扱いが小さいのはどういうことか。評価すべきところは評価しなくては、ミスリードするばかりだろう。
読売新聞は[北朝鮮人権法]「拉致解決へ米国からの追い風」(読売新聞10月20日社説)で、社説で取り上げている。
これによれば、北朝鮮からの反発は激しいというのは当たり前(それだけ効果があるということでもあるが)としても、韓国与党ウリ党が「北を刺激する」として、反発の声があがっているとのことだ。韓国の最近の親北化には呆れるばきりである。
Oct 19, 2004
ソフトバンクのホークス買収
豊富な資金でチーム支援 ダイエー買収名乗りの孫氏会見(朝日新聞10月18日)などによれば、ソフトバンクが産業再生機構入りをしたダイエーが保有する球団、福岡ダイエーホークスを買収すると発表した。
現状、ホークスの売却は決定的と見られており、パリーグ会長も「特例認めれば可能」とパ会長=時間的に逼迫、迅速な判断必要に-ダイエー買収(時事通信10月18日)と歓迎の意向のようだ。
買収とはいえ、新規参入と同等の審査は必要になるのだろう。
となれば、Yahooからリンクされている(というかリンクカテゴリがある)アダルトサイトの問題、子会社が作成しているエロゲー専門誌の扱いも、当然。ヒアリングの最中にはとりあげられるのだろうと期待している。
また、ソフトバンクは孫曰く「グループで1兆円の売り上げがあり、ヤフーBBなどの新たな顧客獲得に年間1000億円以上を使っている。その状況からすれば、数十億円の範囲の球団の赤字は大きな数字ではない」というが、三年連続で経常利益は赤字という経営状況でもある。
そういえば、携帯800MHz帯問題をめぐり、総務省の再編方針を不服として行政訴訟も起こしていた。
今まで新規参入組が指摘されていたような事が、ことごとく当てはまるような気がするのだが。呑気に歓迎している場合ではあるまい……無論、今までの“指摘”がケチなライブドアイジメではないのならば、だが。
しかし、プロ野球経営に名乗りをあげたのは、これで三社目だ。
近鉄とオリックスの合併というのは、一体、何だったのだろう。
追記
ヤフーは球団経営よりも本業のサービス充実を目指すって、Yahooのマーケティング部長が言ってるんですけど(笑)
Oct 18, 2004
ゴミで走る自動車?
パンの切れ端から水素生成…サッポロなどが技術を確立(読売新聞10月17日)によれば、食品廃棄物を分解処理する際に、水素を生成する微生物群を使うことで、従来型の生成方式より効率が良く、硫黄分を含まない水素を生成できる技術を確立したという。
一方、マツダ、電動ハイブリッド水素ロータリー車開発-06年実用化へ(日刊工業新聞10月15日)によれば、マツダは水素を燃料とする自動車の実用化の目処をつけたらしい。
ということは、この2つを組み合わせると、生ゴミ(を原料にした水素)で走る車ができるという理屈になる。
そうなれば、発電そのものの環境負荷が高い電気自動車と比べても、かなりエコロジーな車の登場か?
ただ、水素自動車は、事故を起こした時に恐いような気がするのだが、そのあたりはどうなっているのだろうか。
Oct 15, 2004
ライブドア潰し発動中
先日、日本プロ野球連盟に加盟申請している楽天とライブドアに対する二度目のヒアリングが行われた。
財務状況を確認するヒアリングと事前に言われていたが、ライブドアに対しては中盤よりアダルトサイト、アダルトソフトについての質問が集中したようだ。巨人の球団代表はソフト自体を持参したり、いかに簡単にアダルトサイトにつながるか、入った先にはどのような画像があるかなど、実際に書類を用意しての追及したという。
堀江社長は「自動的に取り締まるのは技術的に難しく、パトロールは行っているが完全に排除するのは難しい」「製作会社が小さいところなので、ライブドアと書かないと取り扱ってくれないんです」と弁明したそうだ。
なんというか、私は「堀江社長って、正直でいい人だなぁ」と思ってしまった。
ネットをある程度やっている人間であれば、“取締り”が困難であり、Yahooなどでもオークションの管理には苦労しているのは周知の事実だが、それをそのまま口にしてしまうのだから。
対して楽天は「成人確認を厳しくすることで青少年への影響は防げる」と回答したらしいが、大嘘もいいところだ。
せいぜい、年齢確認ページと称されるおためごかし(あなたは18才以上ですか? というヤツだ)をしているくらいである。規約で禁止されているのに、楽天系の無料HPにアダルト情報が掲載されている=パトロールしきれていないのは少し検索すればわかることだ。ライブドアに対しては「巨人が」証拠物件を用意したのに対して、あまりに追及が杜撰で、落差を感じるのが普通だろう。
あるいは事前に楽天とはシナリオをつくってあったのかと疑わせるほどだ。
今回の「追及」については、かつてオリックスが球団譲渡申請した時のことを思い出した。あの時も巨人などから「金貸しはイメージが悪い」などというニュアンスのことを言われていた記憶がある。
アダルトを主業にしているならともかく、手がけている程度、それも企業名からその事を連想しない程度であれば私はなんら問題ないと思う。必要以上の追求は「職業の貴賎」を問うているようにしか見えない(普段は、新聞紙上で差別問題を声高に批判している筈だが)。
そもそも、読売新聞にしたところで、系列の報日本テレビはお色気番組や低俗番組をバンバン流しているし、中央公論新社だってヌードやセックスシーンのある書籍を販売している。報知新聞だって、毎朝、アダルト情報配信中だ。人様をそんなに追及できるほど、高尚な企業だというのだろうか?
そんなにエラそうにするのは、彼らが“飼っている”新聞拡張団を全廃してからにしてほしいものだ。
Oct 14, 2004
漫画「国が燃える」休載
抗議受け漫画休載 南京大虐殺めぐり集英社(共同通信10月13日)によれば、「週刊ヤングジャンプ」で連載中の本宮ひろ志の「国が燃える」が、抗議により休載されるという。
問題になったのは南京大虐殺や百人切りを事実として描写した点であり、一般読者の他、地方議員グループが「歴史を歪曲(わいきょく)している」と抗議したという。
私は、“いわゆる”南京大虐殺や百人切り競争については「なかった」とする意見をもっている。だが、それとは別に今回の「休載」という措置には納得がいかない。
具体的にどのような形で抗議を受けたのかは定かではないが、抗議を受けたから休載というのでは、安易な言論封殺に繋がる。
抗議を受けても、自分の見解に自信があるならば、それを貫き通すべきだし、間違っていると考え直したのであれば、それを明確に表明すべきだ。
それが、表現者としての本宮氏と、マスコミとしての発行元・講談社の義務であろう。
今回の休載は「まずい事になったから、ほとぼりがさめるまでやりすごそう」という程度のものとしか思えない。このままうやむやにしてしまおうという意図が見える。
とても、責任ある表現者・マスコミの態度には見えない。
それにしても、かつては“左より”の抗議が盛んだったものだが、こうした“右より”の抗議が大きくなるとは、時代も変わったものだ。
追記(2004/10/16)
産経新聞が社説でとりあげていた。
Oct 13, 2004
「絶対可憐ブロギング」ソースコード公開
C-WWWの深沢さんが運営されている絶対可憐ブロギングのソースコードが公開されました。
メインとなるのは「特定のキーワードを含むブログサイトを bulkfeed および feedback で RSS Feed 検索し、得られた結果のRSSを取得し、個々のアイテムがまだ取得していないものだったらBlosxom用のエントリファイルを指定されたディレクトリに作成する」という部分で、これをcacheプラグインで表示する、という形になるようです。
Blosxom自体は表示用エンジンとして利用されているということになります。
一般公開するには、何かの形でcronが使えないと(手軽なのはここか?)辛いですが、自宅PCに環境を構築して、自分用ポータルとして構築してもよいかも。
複数キーワードのものをカテゴライズして一括配置できたり、一度検索したサイトへのリンク集が自動的に作成されたりと、単なるRSS Feed検索+RSSリーダより便利かと。
……個人的にRead meに難をいえば、Blosxom側の必須プライグインの情報などがないことでしょうか。
Oct 12, 2004
ライブドア潰し
ライブドアに続いて、楽天がプロ野球球団新設に名乗りをあげたが、それを同じ仙台にぶつけたことで「ライブドア潰しでは?」という憶測を呼んでいる。
マーケティングを考えた場合、確かに仙台というのが“おいしい”候補ではある。
だが、ライブドアが発表済のところに、わざわざぶつけたきたというのが、確かにあやしい。
本拠地をずらしたとしても、2球団が認められると奇数になってしまうから、リーグ運営が困難になることは5球団の時と同じだ。
これでは、最初からライブドアをつぶすつもりだ、というのも頷ける見方である。
一方で、西のダイエーでは、ホークスタウン(福岡ドーム経営会社)から高木社長(ダイエー球団オーナー代行、ダイエー本社社長)が解任されるという事態が発生。セクハラ問題が主な理由とされており、オーナー代行職も辞任するに至った
事実関係はよくわからないが、この時期に急に噴出したというのがきな臭い。
同じく理由にあげられた高木氏著書のホークスタウンによる大量購入問題も、自分会社の社長が著書を出した(出している)場合には、よくある事であり、とりたてて問題になるような事とは思えず、それを理由にせざるをえない事にも引っかかるところがある。
現在、高木氏はダイエー社長として産業再生機構・銀行と対立関係にあることから、そのあたりが仕掛人のようには思える。
ただ、それに野球界(といってもオーナー連中は財界人だったりするわけだが)がのかったという事はないだろうか?
つまり、新規参入2組には「同じ仙台では困るから、両者の間で調整してくれ」といって、時間稼ぎ。
一方で、産業再生機構活用に反対する高木社長の力を弱め、ダイエーを産業再生機構入りさせる。そうなれば、球団は手放さざるをえなくなり、ロッテとの合併という話が見えてくる。
そして、(新規参入組は散々、時間をかけた末に不合格として)めでたく10球団になったところで1リーグ制導入……
ダイエー反高木社長派と楽天を使った大陰謀ということになるのだが、さすがに穿ちすぎだろうか。
だが、そんなことを考えてしまうくらいの「あやしさ」がプロ野球球団オーナーたちにはある。
Oct 07, 2004
My RSS
MyRSS.JPというサイトがあります。
「あらゆるサイトのRSSを配信」とめいうたれている通り、HTMLを巡回して、そこから更新情報のRSSを作成してくれるという無料サービスです。
具体的には、指定したHTMLから、前回巡回時との差分を取得。差分のうち、Aリンクをリンク先、Aタグで囲まれている部分をタイトル(及びリンク先HTMLのTitleタグをタイトルに含むかどうかを指定できる)としてRSSを生成するらしい。
広告をある程度、避けるようにできる(抽出するリンクを「すべて」「取得URLと同じトップ+セカンドドメイン」「取得URLと同じドメイン」と指定できる)などの工夫はありますが、必ずしも綺麗なRSSとしては吐けてはいませんが、RSSリーダでヘッドラインとして取得するには、概ね満足できるレベルです。
このサービスとRSSリーダを組み合わせることで、RSSを生成していないサイトでも一括して更新チェックをすることができるようになり、大変、便利です。
Oct 06, 2004
適材適所の小泉新内閣?
産経新聞10月5日の社説によれば、町村新外相は、いわゆる「A級戦犯」を靖国神社から分祀すべきだとする一部政治家や中国の主張について、「政治権力者が『分祀しなさい』というのは、信教の自由への政治の介入になる」と反対の考えを表明し、小泉首相の靖国参拝を支持。また、対中ODA(政府開発援助)を今後も縮小していく考えを示唆。日朝関係については、拉致事件で誠実な答えが見いだされていくことが正常化交渉に入る前提条件で、その辺をうやむやにして正常化交渉に入ろうという前につんのめった姿勢はまずいとし、経済制裁も考慮に入れるべきだとしたという。
また、同日の記事によれば、中山新文科相は「もっと子どもたちが切磋琢磨(せっさたくま)する風潮を高めたい」「前回、政務次官を拝命してから13年がたつが、日本人が外国人に負けていることを痛感した。頑張らないと日本は大変なことになる。これまでの教育は競争しない方がいいという風潮があった」「現実の社会に出ると非常に厳しい競争にさらされる。ギャップを感じ就職しても辞める人もいる。21世紀の日本が世界の中でごしていくためには、競い合う気持ちが大事だと分からせたい」と述べたという。
町村氏は文相(文科相)時代(第2次橋本改造内閣、第2次森改造内閣)にも教科書問題や教育基本法改正問で毅然とした対応を示していたが、今度もなかなかの主張だ。さすがは父・金五氏以来の福田(安倍─森)派。中山氏も森派であり、福田以来の自民党右派の系譜が守られているようだ。
私は右派であるから指示をするという立場はとらないが、町村、中山両大臣の発言は、至極妥当なものであると考える。
もし、これが本当に実現できるのであれば、森派偏重・郵政民営化推進内閣という小泉新内閣は、それだけでない適材適所を実現していたといえるだろう。
Oct 05, 2004
秀丸エクスプローラー
有名なテキストエディタに「秀丸エディタ」があります。
マクロ機能が強力なこともあり、私は愛用しています。
このソフトのアドインアプリケーションとしてHidemarnet Explorerというものがあります。
このアプリを使用すると、秀丸エディタでFTPサーバ上にあるテキスト形式ファイルを、シームレスに扱うことができるのです。
つまり、通常、ファイルの修正なら、「ローカルに残しておいたファイルを開く→編集→保存→FTPソフトでUPLOAD」という手順を踏むところを「FTPサーバのファイルを開く→編集→FTPサーバ上に保存」で済むということなのです。
もちろん、FTPサーバ上のフォルダを指定することで、新規ファイルを直接、FTPサーバ上に保存することも可能です。
という機能があるとなると、テキストファイルでエントリを作成していくBlosxomのファイル作成・編集には非常に適しているということになります。
秀丸エディタ上での作業になるので、ファイルに修正や追記をする場合でも、wikieditishを使うよりもずっと使いやすいことはいうまでもないでしょう。
特にBlosxomのエントリを秀丸でつくられている方は、一度、試してみることをお勧めします。
Oct 04, 2004
RSS Generator
hail2uのkyoさんが公開されているRSS Generatorというものがあります。
これは、HTMLからRSSを生成してくれるという優れものです。
で、ある掲示板のRSSを作成することに挑戦。
といっても、cronが使えないサーバなので、どうするか考えたあげく、掲示板の書込完了時にあらわれるHTML画面(よくある「書き込みは正常に完了しました」などのメッセージ画面)の中に、imgタグを追加し、リンク先にCGI指定。
また、様々な問題から、plであるソースを、cgi化(print文を省く)。同時に、今回は引数でURLリストファイル名を渡すのではなく、埋め込みにしたので、21行目を削除し、31行目では、直接、ファイル名を記入、$argに引き渡すようにしました。
いささか強引な手法ではありますが、更新するタイミングでRSSを書き換えにいっていることには変わりないですし、きちんと生成できているようで問題なし。 なお、正規表現で指定されている要素(一番目の括弧内がリンクファイル名、二番目の括弧がタイトル名になる)では、書込みをした人の名前までタイトルに取り込むと便利なので、そうしました。
これとRSSリーダの併用をすることで、PULL型だったコンテンツが、PUSH型へと変貌するので、大変に便利。
一般公開せずに、自サイトにだけ使っても管理の手間が省けますね。
Oct 01, 2004
小心者の森
小泉人事で、早速、不満があらわれた。
・自派5人入閣の森氏「ありがた迷惑」…各派が首相批判(読売新聞9月30日)
この中で、森前首相は、挙党体制を築くように進言し、また、自身が出した“閣僚推薦リスト”を無視されたために怒りを爆発させた、とされている。
が、一方で、こんな報道もある。
・補助金削減の削減で徹底抗戦宣言 森氏「命懸けて反対」(産経新聞9月29日)
この中では森は29日夜の時点で、「29日夜、内閣改造、党役員人事については言及しなかった」とされている。急に怒りをあらわにしたのはなぜだろうか。
普通、感情的に昂ぶるのは“直後”であって、間があいていることは帰ってあやしい。ましてや、森といえば、体躯とは逆に小心者であることで有名だ。
となれば、考えられるのは、「森派優遇」に小心者ゆえの保身が働き、「ほかの派閥の不満をやわらげるため、怒って見せた」(読売新聞記事より)という説が説得力がある。
本人にも“閣僚リスト”を無視されたことに怒りはあると思う。
しかし、この程度の腹芸ができなくては、派閥の領袖はつとまらないだろう。
Sep 29, 2004
第二次小泉内閣と自民党
第二次小泉内閣と自民党新三役の体制が発足した。
今回は、これを自民党内力学の観点からまとめつつ、眺めてたい。
今回、最も厚遇されたと受け止められているのは、山崎派である。
落選・浪人中の山崎拓が首相補佐官に任じられ、古賀氏辞職に伴う補欠選挙へのアシストを行うとともに、大臣ポスト2~3に匹敵するといわれる幹事長を手に入れた。
防衛長長官にも同派の大野功統氏が起用されているが、これは念願の初入閣(当選6回)を満たしつつ、大きな転換期を迎えている防衛政策において小泉首相と同じ考え(党内右派)という巧みな人事というべきだろう。
また、自派である森派の伸長も著しい。
閣僚数を3から5に伸ばしている。
ただ、法務・南野知恵子(参院3期)、環境・小池百合子(留任・4回、参院1期)については女性閣僚という意味合いでの登用で、これは他派への言い訳になるのだろう。
注目は外務・町村信孝だ。就任早々から果敢な発言をしており、手腕が期待される──腰砕けにならないといいが。
高村派は14人という小派閥ながら、村上誠一郎が入閣、閣僚ポストが復活したので、まずは勝ち組といえるだろう。
また、15人の小里派が留任で財務・谷垣禎一孝、11人の河野グループも総務・麻生太郎が留任というところは、相応といえる。
堀内派は国家公安委員長・村田吉隆の一人にとどまった。
閣僚数がかわらず、党三役を失っているため、「降格」ということになろう。
この派の実力者であり、反小泉の古賀誠に対する意趣返しということか。
また、領袖・堀内光雄と古賀の間に確執があるといわれている上、伝統的に“お公家集団”と揶揄される喧嘩下手の派閥であるから、舐められているということかもしれない。
ある意味で負け組筆頭なのは二階グループ(旧保守新党系)。 自民党に合流したことで、選挙は戦えたが、案の定、党内では全く存在感を示せずに埋没。扇・海部という全国的に名の通った看板はいるものの、グループとしての解散は間近だろう。
一方、亀井派は、1つポストを失い、経済産業・中川昭一(留任)と農水・島村宜伸となっている。
島村の入閣で、最低限の面子は保てた亀井だが、自身の入閣・三役はならなかった。
これで、小泉・亀井密約も期限切れになったらしく、亀井は反小泉活動を再開する模様だ。
ただし、亀井派は旧中曽根(江藤)系と亀井系の間に亀裂が生じている。
そもそも亀井グループは三塚派が森派になる際に対立して分派したグループであるため、今の小泉=森派とそりがあうわけはなく、常に反小泉予備軍という存在だ。
だから、いっそ最初から冷遇してしまうというのは、ありえる手である。
また、同じく旧中曽根派である山崎派を優遇することは、旧江藤系に対して、亀井系との分断をうながすサインと読むのは、うがちすぎだろうか。
そうなれば、亀井が反小泉行動を激化させようとしても、派内対立で動きがとれないということになるからだ。
さて、“最大派閥”の旧橋本派である。
実は冷遇されているという印象を与えているが、閣僚ポスト自体は1人増で、厚生労働・尾辻秀久(参院)、科学技術長長官・棚橋泰文、金融・伊藤達也という布陣だ。
しかし、“順当”といえるのは参院枠の尾辻のみである(青木参院議員会長への最低限の配慮か?)。
伊藤は当然4回の43才、棚橋にいたっては3回の41歳という若手議員であり、旧橋本派が望んでいたであろう入閣待望組(例えば青木参院議員会長が推薦していたという額賀福志郎前政調会長)とは全く異なる。
派閥の“うまみ”は「金とポストの分配」にあるのだが、こと旧橋本派については、そのポストの分配機能を不全にしてしまった。
「旧橋本派のポストを増やしました」というエクスキューズを用意しながらも、実際には、旧橋本派を無視しているという、そういう人事だ。
こんな人事を可能にしたのは、やはり、日本歯科医師会から旧橋本派への1億円ヤミ献金事件であろう。
これにより、橋本龍太郎は派閥会長から退くことを余儀なくされる一方、新しい派閥会長が決まらない迷走ぶり。さらに、組閣直前の27日には、元官房長官の村岡兼造被告とを在宅起訴、野中広務元幹事長が起訴猶予ということになった。
さしもの旧橋本派も、これでは“自粛”するしない。
そして、仮に反小泉で活動して、首相を追い詰めれば、解散できって返され(かつて、大平総理がこうした行動をしたことがある)る可能性があり、こうした疑惑の中では、多くの落選を生みかねない。従って、旧橋本派あまり強く出ることができないというわけだ。
こうなると、27日の起訴、起訴猶予のタイミング自体、小泉に都合が良すぎる。
あるいは、彼(もしくは側近)による日付の指示があったのではないだろうか。
さて、こうした一方、自民党筆頭副幹事長には旧橋本派・佐田玄一郎(当選5回)、衆院議院運営委員長・川崎二郎を充てた。佐田・川崎は郵政民営化反対派の有力議員であり、これは郵政民営化で暴れないようにするための取り込みであると思われる。
また、国対筆頭副委員長には旧橋本派・小坂憲次(当選5回)、経理局長の堀内派・岸田文雄は留任。国民的人気の高い安倍晋三前幹事長は降格ならが幹事長代理に就任させている。
こうやって通してみると、なかなかしたたかな人事といえよう。
反対派を懐柔するよりも、味方派を多くすることに留意し、かつ、反対派に対するエクスキューズや縛りも準備しているからだ。
これならば、大きなスキャンダルがでない限り、小泉政権は任期満了まで続きそうだ。
Sep 28, 2004
平和維持と安保理
なぜか、大きく報道されない記事を一つ。
平和維持に大きな役割…日本の常任理入り支持 比下院(産経新聞9月26日)
フィリピン下院は25日、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを支持する決議を22日に満場一致で採択したと発表した。
決議は「日本は国連予算の大口拠出国であり、紛争国への援助計画や陸上自衛隊などの派遣を通じて国連の平和維持活動に大きな役割を果たしている」と評価。日本が常任理事国になれば世界は「平和維持事業への(日本の)継続的な関与」を期待できるとした。
デベネシア下院議長は常任理事国入りを目指す日本の姿勢を「正しく、十分正当化できる」と述べ、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟各国などに日本支持を呼び掛けた。
(共同)
この決議では、明確に陸上自衛隊派遣を「国連の平和維持活動に大きな役割を果たしている」と評価しているようだ。その上で、「平和維持事業への(日本の)継続的な関与」を期待できるとしたという。
普段、あれだけありがたがるアジアの国からの日本の軍事に対する評価であるのに、朝日や毎日といった新聞が沈黙しているのはなぜであろうか?
どうやら、“アジア”とひとくくりで、「軍国主義の復活を懸念し、自衛隊派遣に反対している」という彼らの報道とは異なる事態が起きているようだ。
報道というものは、仮に“報道されているもの”が真実だったとしても、取捨選択の時点で既に報道者の主観が入りうるといういい教材だろう。
Sep 27, 2004
中国人の言いがかり
時事通信9月26日の記事より。
日本での新製品発売にも抗議=柳条湖事件の日で反発、「反日」過熱-中国 【北京25日時事】満州事変の発端となった柳条湖事件73周年に当たる今月18日、キヤノンが日本国内を対象に新型デジタルカメラを発売したことに対し、中国国内でクレームが相次ぎ、北京の日系企業に困惑が広がっている。
中国の日系企業は柳条湖事件のほか、8月の終戦記念日(抗日戦勝記念日)や7月の盧溝橋事件の発生日など「反日感情」が高まる日に中国国内で大規模なセールスなどを行うことを控えているが、「日本国内の動きにまで細心の注意が必要になった」との懸念が出ている。
キヤノンのケースではインターネット上で「こんな日に発売するな」と中止を求める書き込みが相次いだ。現地法人「キヤノン中国」(北京)にも電話の問い合わせが2件あったという。
いや、中国国内や中国向け製品の発表であれば、百歩譲って受け止めても良い(それでも納得しがたいのだが)。
だが、日本国内向けの発表にまで、文句を言われる筋合いはない。ただの言いがかりだ。
確かに「声をあげている」のは一部に過ぎない、という見方はできる(サイレントマジョリティの意見は別、ということ)。だが、こうしたことで抗議をする事例は、中国以外に聞いたことがない。
この報道文面からすると、以前は中国からも、このような抗議はなかったようだ。
江沢民の反日教育は、中国共産党が一九九四年九月六日付の人民日報に発表した《愛国主義教育実施綱要》にあるとされており、そこから十年。
“反日原理主義”は着実に教育の成果をあげ、その教育を受けた若年層を中心に強固にその根を降ろしたといえるだろう。そして、その年代が、今後の中国の中核になることはいうまでもない。
今後、日本の企業は、あまり中国に深入りすることは避けたほうがよいだろう。 中国十数億の“潜在マーケット”を手に入れるどころか、“反日”で全てを失いかねないからだ。
Sep 24, 2004
iswebライト(無料)仕様変更
infoseekからメールがきていたので、なにかと思ったら、メンテナンスのお知らせだった。
これによりiswebライト(無料版)のCGI動作が変更され、「CGIで作成したファイルもFTPソフトで削除できるようになります」ということである。
これまで、CGIから生成されたファイル(ライトバック・コメントやwikieditishからの新規投稿など)は、ユーザー権限の問題で、FTPからは削除できず、CGIでのファイル操作ソフトGMW-manager(Going my Wayさん)や、iswebのファイルマネージャー機能などを利用して削除を行っていた。
しかし、今回の改訂でFTPから管理できることになり、操作性が向上することになる。嬉しい改訂だ。
……あとは、trackbackがCGIからうてるようになってくれるとありがたいのだが(^^;
なお、このメンテナンス作業に伴い、2004年09月30日(木)AM 03:00 ~ 2004年10月01日(金)AM 03:00 は、当Blogにはアクセスができなくなりますので、ご注意下さい。
Sep 22, 2004
米国特許制度の破綻
「Tabキーでリンクを探す」技法の特許、MSはどう使うのか?(Itmediaニュース9月13日)というニュースが報じられた。 この特許はMicrosoftが1997年3月に出願したもので、「ユーザーは、キーボードを使用してハイパーリンクを発見し、それらの間を移動することができる。例えば、ユーザーがキーボードのTabキーを押すと、ハイパーテキスト文書内にある最初のハイパーリンクが発見され、そこに移動することができる」「Tabキーで画像のプレースホルダとなるリンクを指定して、その画像をダウンロードするか否かを決定する」こともできると記されている。
この特許が、多くのブラウザに該当する広範囲になることはいうまでもない。
しかし、ハイパーリンクはともかく、タブキーで「次の項目」に飛ぶというのは、汎用機時代以来、広く普及している技術であり、この特許の成立自体に疑問が残る。
だが、米の司法制度では「特許を法廷に持ち込む手段として誰かを提訴できるのは、特許保有者だけだ。例外として、特許所有者が誰かを『訴える』と脅した場合、脅された側が訴訟に持ち込むことはできるが、特許所有者から脅されない限り、その特許を法廷に持ち込むことはできない」となっているらしい。
つまり、MSは、この特許を保有しているだけで、同種ソフトに牽制と圧力をかけることができるというのだ。
本来、特許制度とは、新規で有用な技術の公開を促し、かわりに、一定期間その技術を独占的に使用できる権利を付与する制度で、研究活動を促進し、産業の発展につながることを目的としている。
しかし、米国の特許制度とは、その目的とは大きく異なった運用をされているようだ。
かつて、米では出願中の特許案件を公開する制度がなく、審査期間に関わらず「成立時」から特許が17年間有効とされていた。
そこで、再提出を繰り返して意図的に成立を遅らせて、技術が普及してから特許を成立させ、莫大なロイヤリティを稼ぐという“サブマリン特許”が大きな問題になったのである。
だが、1995年の改正で有効期間は出願日から20年とされた(ただし、法改正以前の出願案件については以前の制度が適用される)。
また、2000年の改正で、アメリカでも諸外国と同様に、出願から十八ヶ月で公開されることになったのだが、これは、国外へ出願するものに限られる。
つまり、どうせ諸外国では公開されてしまうから、それに合わせただけなのだ。
国際的にも巨大マーケットである米国内での特許については、相変わらず成立するまで非公開という“恐怖”がつきまとう。
そして、もう一つの問題点が特許を認める要件だ。
国際的な「先願主義(先に出願したものが権利を得る)」に対して「先発明主義(出願の順とは関係なく、先に発明したものが権利を得る)」を採用しているだけでも齟齬があることや法的安定性を欠く(特許が成立しても、他社が「先に発明した」ことを立証できれば、特許権者が変更されてしまう)という問題がある。
更に、米の特許での発明の要件が「有用的(useful)、実体的(tangible)、具体的(concrete)」であり、日本などに比べると格段に“ゆるい”要件なのだ。
そのため、ごく当たり前で進歩性を認めがたい特許まで成立してしまっている。
これをひっくり返すには、既知の技術であることを証明しなくてはならない。
だが、その法廷闘争を行うためには、前述の条件が必要……。
どうも、米国の特許制度は、思いついたこと、目に付いたことをできるだけ申請し、それで濡れ手に粟(今回のMSの特許のような“知的所有権”の出願には技術的実装は伴わなくてよい)でロイヤリティを獲得しようとしている手助けにしかなっていないようだ。
もはや、産業の促進ではなく、産業の阻害にしか米の特許制度はなっていない。
各国は大国・アメリカといえども、臆することなく、特許制度を国際基準でグローバル化するよう、圧力をかけ続けるべきであろう。
Sep 21, 2004
写真の現実と真実
米報道写真家、エディー・アダムス氏死去 71歳(産経新聞9月20日)という記事があった。
同記事中には、69年ピュリツァー賞受賞作品も掲載されている。彼がベトナム戦争中の68年、サイゴン(当時)でテト攻勢を取材中に南ベトナムのグエン・ロアン国家警察長官が、捉えたベトコン青年を白昼堂々と射殺する瞬間を撮影したものだ。
これは、ベトナム戦争に対する反戦論を大きく盛り上げた写真として有名である。
ちなみに、戦争後、ロアンはアメリカに亡命し、レストランを経営して余生を過ごすのだが、この事については黙して語らなかったという。
確かに、この写真は言い訳のできぬ“事実”を克明に記録している。
が、より詳細な報道をみてみよう。
丁度、ピュリツァー賞写真家のエディ・アダムス氏が死去(CNN Japan 2004/09/20)という記事があった。
ここでも同じく『ベトナム戦争の大義に疑問を投げ掛け、世界中に衝撃を与えたこの写真は、戦争反対の米国世論形成に多大な影響を与え、戦争を公に批判する声が高まった。』とされている。
しかし、『アダムス氏は後年、この写真の影響力に抵抗を感じるようになり、スタジオに飾ろうとはしなかった』と続く。
更には、『処刑された若者がベトコンの指揮官で、射殺される数時間前にグエン・ロアン氏の側近の家族を殺害したいたのだと説明し、「彼(グエン・ロアン)はヒーローだった」と主張していた。』『時によって、1枚の写真が誤解を生むことがある。写真は、物事の持つすべての物語を伝えないから」「彼(グエン・ロアン)の行動が正しかったとは言わない。しかし戦争中のことで、彼はかなり凶悪な連中と戦っていたんだ」と語った。』
影響力のある写真を撮った彼だからこそ、言葉に重みがある。
一枚の写真には、その瞬間の事実は伝えているが、その枠外にある真実までは伝えてくれない。
数多く示される様々な“証拠写真”も、必ずしも事実の全てを、真実を移しているとは限らないということを、(ほとんどの場合は)受け取り手である我々も、常に考えておかねば、時には誤解を、そして、時には送信者側の故意のレトリックにはまってしまうだろう。
Sep 17, 2004
既得権者vs新規参入者
プロ野球の新球団に名乗りをあげた、ライブドアと楽天の加盟問題は、既得権者vs新規参入者の問題ととらえてみることも可能だろう。
既得権者(=従来の球団)はスクラムを組んで、新規参入者をブロック。彼らが思う方向に業界をもっていこうとしている。
これに対して、新規参入者(=ライブドア、楽天)は、業界への参入を訴え、構造改革を訴える。
しかし、ベンチャーとして成長した新規2社は、まさに、そうした既得権者と戦って、現在の地位を築いたわけであり、既存球団側が思っているほど甘い存在ではない。
それを、実際に知らしめたのが、先日のライブドアの会見(産経新聞9月16日)だろう。
この中で、本拠地に仙台を選んだことに、堀江社長は「(受け入れを)早く決断してくれたから。(来季から参入するために)スピーディーに話を進める必要があった」としている。しかし、それだけではあるまい。
100万都市であり、競合球団もなく、マーケットとして勝算があること。
野球熱が高いこと。
そして、なにより、“行政を巻き込める”こと。
早速、宮城知事も会見を開き、バックアップを約束している。
こうなると、既存球団側も、そう無碍にはできなくなるだろう。
しかも、来季、ライブドアに多少の不備があって参入できなかったとしても、もはや悪玉は既存球団側で決定している。悪くいわれることはあるまい。
最悪、来々季の参入を取りやめたとしても、7:3以上で既存球団側が“悪者”になるだろう。
もはや、ライブドアには(球団経営で赤字がでるとかの問題は別にして、企業イメージの観点からは)得にしかならないという状況をつくりだしている。
Sep 16, 2004
世界人口の増大
国連人口基金によれば、世界の人口は63.7億人。このままいけば、50年後には89億人に達すると発表した(世界人口63・7億人、2050年には89億人に(産経新聞9月15日))。
白書によれば、人口増加の8割以上は開発途上国の貧困層で『富裕層による大量の資源消費と、(貧困層の)人口増加が、地球環境への負荷の増大の一因になっている』とされている。
貧困国での人口増加は、更なる貧困を招き、また、食料不足なども深刻化させているから、事態は深刻だ。
いっそのこと、日本は大枚はたいてODAを行うより、同じ金額で日本が世界に誇る品質をもつコンドームを途上国に大量無料配布してはどうか?
そのほうがよほど世界に貢献できそうだし、人口抑制という形で、間接的ながら効果的な貧困国への援助になりそうだ。
Sep 15, 2004
死刑執行
14日、大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件での宅間守死刑囚と、熊本県内などで暴力団組員3人を殺害した島崎末男死刑囚の死刑が執行された。
刑事訴訟法では死刑は確定後、六ヶ月以内に執行することとなっている。
しかし、実際にはそんなに早く執行されることはなく、再審請求などもあいまって、確定から執行までは7、8年。早くても4年余りでの執行で、宅間死刑囚のケースはこれよりさらに早期の執行で、ここ10年間で最短という(→読売新聞9月14日記事)。
また、死刑制度に対する批判などのためか、任期が短かった場合を除いても、赤間文三、倉石忠雄、高辻正巳、左藤恵、田原隆、高村正彦といった法相は執行命令書にサインしていない。
そんな中、今回、サインした法務大臣はというと、野沢太三氏。
プロフィールからみると、なんと工学博士で旧国鉄の技術畑出身である。1986年の参議院選挙比例区で当選した鉄道族議員といえるが、どうして技術畑の人間が擁立されたのかを考えると、色々と想像をめぐらせてしまいますねぇ。
閑話休題。
さて、野沢法相は70歳で引退という自民党内規に従って、2004年7月の参議院選挙に立候補せず、既に議員ではない。従って、次回の内閣改造では大臣を外れることが決まっているし、政界引退ということになる。
以前からも、論争を避けるため、国会閉会中に執行命令にサインするのが通例となっているのだが、今回はさらに法相引退・政界引退間近という“振り逃げ”のようなタイミングだ。
死刑の是非は立法論であるから別にして、こういうタイミングでしか死刑執行命令にサインができず、また、刑訴法違反が常態となっているということは、法的安定性を欠き、著しく不合理・非効率である。
刑訴法改正などを行い、現状と法をすり合わせることは急務であろう。
Sep 14, 2004
韓国の極秘核開発
似たようなエントリが立て続けだが、また、新たな事実が浮上したので、しょうがない。
韓国は1982年にプルトニウム抽出も実験していたことが判明した。
これも、IAEA(国際原子力機関)には未申告なものである。
IAEAに近い外交筋はロイター通信に「政府出資の研究施設で政府系研究者が費用のかかる実験をしているのを政府がまったく知らなかったなんてばかげている」と述べたという。
更に80年代にも事前申告なしにウラン濃縮の前段階に当たる転換実験(金属ウランの生産)も行われていたことも明らかになった。
韓国は米国などの圧力で81年にプルトニウム抽出につながる核燃料再処理計画の放棄を宣言していたのだが、まるで表面だけの言い繕いだったということになる。
米国はこれらに対して、IAEAへの未申告を批判しつつ、核武装のための開発ではないというのを公式見解としている。
しかし、核開発を批難したリビアが抽出したウランは韓国よりも少量だったという事実がある。
アメリカも韓国擁護のため、苦しいダブルスタンダードを余儀なくされていると見るべきだろう。
北朝鮮に核放棄を迫ろうとしている今、これは悪影響だ。
つまるところ、単に韓国が核武装の意図があるかないかだけでなく、対北朝鮮外交にも大きな悪影響を及ぼす。
また、韓国が秘密裏にやっていたなら、日本もやっているのではないかという痛くもない腹を探られ、言いがかりをつけられることにもなりかねない。
日本にとって大きな影響があることなのだから、日本政府も日本のマスコミも、もっと大きくとりあげ、論じるべきである。
Sep 13, 2004
トワーニ正式解散
(株)トワーニが業績不振により解散とのこと。
同社は映画制作会社で、庵野秀明監督の映画「キューティーハニー」の大不振により、解散決定ということらしい。
同作は大宣伝をかましたのにもかかわらず、「下妻物語」の1/8、2億円程度の興行収入にとどまったのトドメの一撃になったらしい。
ちなみに、同社のこれまでの政策映画は、「さくや妖怪伝」、「ドッペルゲンガー」、「天使の牙」。どれも、なんか宣伝していた記憶はあるが、見に行ったこともなければ、話題になったこともないような赤字映画群だ。
これを見ると、解散もやむなしだろう。
ちなみにTVで宣伝はやたらに見たよな、と思うとカラクリは、出資社にあった。日本テレビ(33.3%)/ワーナー・ブラザース(33.3%)/東芝(23.3%)/タイム ワーナー エンターテイメント ジャパン(10%)。
つまり、日本テレビのお手盛りで宣伝してたわけですね。そりゃ、露出が多いわけだ。
ちなみに“「トワーニ」とは、東芝とワーナー・ブラザース、日本テレビの頭文字を取ったもの。永遠(とわ)に発展するという意味が込められています。”ということだそうですが、本当に永遠になっちゃいました。
名は体をあらわすということで……
それにしても、庵野の実写映画はあたらないな。
Sep 10, 2004
絶対可憐ブロギング
Blosxomで掲示板や投稿小説板など、ブログ以外のことを発想・実現されている、C-WWWの深沢さんが、また、新たなものを作成されました。曰く『絶対可憐ブロギング』です。
漫画家の椎名高志氏のファンサイトを運営している深沢氏が、椎名氏の新連載漫画の話題を随時検索して表示・管理するページとしてテスト的につくったものだそうです。
内容的には、bulkfeed や feedback から検索した RSS の内容を1件単位にバラし、blosxom のエントリとして表示・管理しているとのこと。
Blosxom自体はファイルのエントリ化という機能であることを生かした、見事な発想です。
この使い方は、今後の応用範囲が広いと思いますので、技術情報公開希望です。
ただ、動かせるCGIサーバが限定されそうな気がしますが……。
Sep 09, 2004
韓国の極秘ウラン濃縮
韓国が、極秘にウラン濃縮を行っていたことが判明したのは、一週間ほど前のことだ。
韓国は、政府が関与したことではないという言い訳をしている。
しかし、報道される規模の濃縮を行うには、大掛かりなものとなり、政府が知らないなどということはありえない。
しかも、軽水炉では3-5%でよい濃縮度を90%に近い濃縮度まで濃縮、通常は使用されないレーザー法を用いたものだった。
そもそも、やましいことがなければ、最初からIAEAに申告した上で実験すればいいのである。
『核開発疑惑で矢面に立たされるイランも過去に同じレーザー法で、韓国のケースより2けた少ない数ミリ・グラムの濃縮ウランを作った事実が明らかになっている。』ということからすれば、これは、韓国政府が核兵器のための基礎研究を行っていたとしか思えない。
韓国が核を開発していたからといって、日本も核兵器開発をするべきだとか、軍拡をすべきだとか、そういう論に走るつもりはない。
しかし、反米反日親北の“韓国世論”と重ねていけば、韓国は米国同盟から離脱し、独自路線をとるための準備であるように思えてくる。
朝鮮半島南部にそうした国家が成立すれば、日本は安全保障上、重大な危機にたたされてしまう。
もちろん、短期的には、北朝鮮との六カ国協議にも悪影響だ。
韓国のウラン濃縮問題は、日本の国益上、極めて深刻な事態である。
日本政府は、今からでも厳重な抗議をすべきだし、韓国の“同盟離脱”後の戦略について研究する必要があるだろう。
Sep 08, 2004
カテゴリ名と表示順
Blosxom Start Kitには、categories改プラグインが同梱されています。
これはオリジナル(カテゴリごとのページへのリンク・メニューを表示するプラグイン)にkyoさんが「カテゴリの名前を任意に定義できる」という機能を付加したものです。
さて、通常、カテゴリのリストは、アルファベット順に並びます。
しかし、これだと思うような順番に並んでくれない場合があるでしょう。
その時に、この「カテゴリの名前を任意に定義できる」機能を応用することができます。
まず、任意の並びになるように、カテゴリ(フォルダ)名を調整します。例えば、一番最初にしたいカテゴリ名を“A_xxxxx"、二番目にしたいカテゴリ名を“B_xxxxx”、三番目を“C_xxxxx”などとしていきます。
その上で、プラグインの機能で名前をつけています。例えば、“A_xxxx = Delta”、“B_xxxxx = Alpha”、“C_xxxxx = Beta”というようにします。
そうすると、カテゴリの表示は元のフォルダ名(カテゴリ名)の順に並び、表示は別名になりますので、「Delta → Alpha → Beta」という順番で表示されます。
こうすることで、任意のカテゴリ名で表示しながら、任意の表示順にすることが実現できます。
Sep 07, 2004
市民球団・広島カープ
プロ野球・臨時実行委でのオリックスと近鉄の合併の議決で、広島東洋カープだけが棄権した。出席した鈴木球団副本部長は「われわれはファン、地元の声を無視できない。親会社を持つ他球団のスタンスとは違う。ただ法的に機構もきちんとしてきている。反対とは言えないから、あえて棄権させてもらった」と理由を説明したという。
現在では正式には“市民球団”ではなく、マツダ(旧・東洋工業)を経営母体としているカープだが、他の球団のように親会社からの支援をうけているわけではない。
12球団唯一の球団による独立採算で経営を行い、まがりなりにも黒字を出している(らしい)。
他球団と比べて、収入面で恵まれているわけではない。グッズや観客動員の売上が高いわけではなく(むしろ観客動員は低い)、巨人戦の放映権料に頼っているところはセの他球団と同じだ。
だから、抑えているのは支出である。
広島はFA市場には手を出さず、また、自球団FA選手を高額で引き止めるようなことはしない。身の丈にあった選手年俸総額を守っている。
確かに、その結果として、広島は弱体化した。
しかし、このカープの経営姿勢こそが、本当の“球団経営”なのではないだろうか。
かつて、広島東洋カープが広島カープであった頃。
チーム廃止(合併)がほぼ規定路線であり、資金不足にあえいでいた球団を救ったのは広島市民だった。
新聞社や役所におしかけて廃止(合併)撤回を訴え、自身の生活に困窮してもカンパを行った。勝手連的後援会がいくつもでき、毎試合球場の前におかれた樽には多くのカンパがよせられた。
その記憶を、広島東洋カープは忘れていない。
プロ野球球団がファンによって支えられているのだということを、一番、知っている球団なのかもしれない。
巨人戦に収入を頼っており、それがなければ赤字になる(しかも、補充の宛がない)という経営上の問題を差し引いた上でも、今回の広島の“棄権”は、“球団”を“経営”している唯一のチームの見解として、非常に重い。
Sep 06, 2004
プーチンの苦悩
ロシア南部・北オセチア共和国ベスランの学校人質事件で、プーチンは強行突入を選択した。結果として、最終的な死者は500人を超えるだろうという悲劇になった。
しかし、他にほとんど手段はなかったといえる。
今回の事件はチェチェンに対するロシア軍の介入が背景にあり、テロリストの要求も「チェチェンからのロシア軍撤退」ということにあった。
チェチェンへのロシア軍介入の是非を問われれば、私も否とこたえる。撤退すべきである。
しかし、だからといって、テロの要求に屈するべきではない(理由は以前のエントリにあるとおり)。
また、テロリスト側も、どうも真面目に交渉するつもりはなかったように思われる。
最初から人質を容赦なく殺害しているし、人質に水すら与えていない。
そうなれば、人質に子供が多く、体力的に劣ることを考えれば、数日が限度。しかし、このような交渉を成功させるつもりがあれば、そんな短期間で交渉が妥結するわけがないだろう。
大事な交渉道具である人質を粗末に扱うことは、テロリストへの批難を高め、強行突入への口実と支持を与えることになるから、これは“交渉戦術”としては疑問だ。
従って、今回のテロリストの目的は「プーチン政権を窮地においこむこと」にあったと推測される。
どう転んでも人質の大量死という結果を招くようにし、プーチン政権への批判を高めることに目的があったということだ。
つまり、学校への立て篭もりが成功した時点で、今回の悲劇的な結果は決まっていたということになる。
そうでないチャンスがあったとすれば、テロリストの事前準備(学校改修時に多くの武器を隠したという)の段階で阻止することだっただろう。
その意味で、プーチンはテロリストに術中にはまっている。
はまっているからこそ、同様の大量人質テロは、ロシアで今後も続くであろう。
そして、テロが続く限り、テロに屈したと思われる行動=チェチェン撤退をプーチンが決断することはできまい。
かつて、アフガニスタンは「ソ連にとってのヴェトナム」といわれたが、チェチェンは「ロシアにとってのイラク」ということになるだろう。
Sep 03, 2004
安倍幹事長の反論
訪韓していた与党幹事長のうち、安倍幹事長が歴史問題で韓国に反論した。
- 歴史問題も率直に議論「一定の成果」…自公幹事長訪韓(読売新聞9月2日)
- 与党幹事長が訪韓 歴史問題に反論 安倍氏「戦後史みれば分かる」(産経新聞9月2日)
また、「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書を東京都が採択したことを、「東京都がエリートを養成する学校で右翼団体がつくった教科書を採択したと聞き、大変憂慮している」と批判したのに対しては、「日本は政府が教科書検定を行うが、採択には関与しない。扶桑社の教科書は問題があるように誇大に宣伝されており、検定を経て穏当なものになっていると考えている」と反論したという。
ちなみに、朝日新聞では
- 「歴史」より「友好」第一 自公幹事長、訪韓から帰国(朝日新聞9月2日)
訪韓して、相手の国にいるにもかかわらず、毅然と反論できる安倍は大したものだ。 やはり“昭和の妖怪”といわれた祖父・岸信介の血を感じずにはおれない。 幹事長を辞任するらしいが、是非、閣僚などの形で小泉政権にとどまってほしいものだ。
Sep 02, 2004
浅間山噴火
浅間山が噴火した。
といっても、別に珍しいことではない。
2003年2月~4月にも極小規模ながら噴火しているし、83年には爆発もしている。
この機会にと、資料を調べてみた。
すると、1783年の大噴火では、火砕流は吾妻川まで、火山泥流は前橋や高崎付近にまで達したという。
これを、現在の地図と重ねてみると、空恐ろしい。
日本は火山国だといわれるが、こうしたニュースがないと、なかなか実感しにくい。
かつて、富士山のハザードマップの作成・公表が「観光イメージを損なう」として反対した地域があった(現在は中間報告版が公開済→内閣府:富士山の火災防災対策)。
しかし、危機管理の要諦は最悪を想定することだ。日本にある多くの火山が、過去の大規模噴火と同等の噴火がおきた場合の対応を、行政も地域住民も考えているだろうか?
Sep 01, 2004
高齢化社会と夫婦
少々長くなるが、毎日新聞より全文引用する。夫婦心中:実際、区に落ち度があったとは思わない。
「ずっと一緒にいたかった」77歳と76歳
東京都大田区の都営団地で6月、死後1週間とみられるお年寄り夫婦の遺体が発見された。夫(77)は、入所していた特別養護老人ホームから一時帰宅中だった。自宅で暮らす妻(76)と夫婦離ればなれの生活を送っていた。室内には便せんに「ずっと一緒にいたかった」と書かれた夫婦連名の遺書が残されていた。警視庁蒲田署は、睡眠薬などを服用した心中とみている。介護保険制度が始まって5年。介護サービスが充実しているはずの大都会で、悲劇は起きた。
夫婦の遺体は6月28日午後3時ごろ、発見された。10日前から一時帰宅していた父親を大田区内のホームに送ろうと、区内に住む息子が都営団地1階の自宅を訪れた。ドアには内側からチェーンロックが掛かっていた。息子の通報で駆けつけた消防隊員がドアを開け、2人の遺体を発見した。夫は居間でうつぶせに倒れ、妻は寝室のベッドの上で死亡していた。外傷はなく、妻の体内からは睡眠薬が、夫からは殺虫剤が検出された。
夫は以前から足が不自由で車椅子生活だった。身の回りの世話をしていた妻もぜんそくなどの持病を抱え、年齢からも夫の介護が難しくなった。近所付き合いも少なく、2人で寄り添うように生きていた夫婦。夫は4月、ホームに入所する道を選んだ。妻は友人の女性(79)に「このままでは夫婦共倒れになってしまう。でも夫がホームに入ったので私1人になる。どうしよう。死にたい。ご飯を作る気もしない」と弱々しく漏らしていた。
夫の入所後、妻は数日間の短期入所などで夫に会い続けた。ホームの職員は「2人で一緒にいたいね」と話す姿を見たが、妻は介護が必要なほどではなく入所が認められる可能性は少なかった。
6月18日、夫が10日間の予定で一時帰宅した。20年以上暮らした団地で、久しぶりの水入らずの生活。2人は28日の別れを前に、ともに命を絶った。
近所の人によると、夫婦は週1回、ホームヘルパーの訪問を受けていたという。区は、2人で生活したいという夫婦の願いを把握していたのか。区介護事業課は「希望してもホームに入所できない人はたくさんいる。夫から申請が出されていたから基本的には入所する意思があったと思う。適正に入所事務が行われたと認識している」と回答した。2人の生活ぶりなどについては「個人情報にかかわることなので答えられない」と繰り返した。
息子は両親と国内旅行をするなど面倒をみてきたが、「何も答えられない」と話すだけだった。
夫婦が暮らした団地は築30年以上。2DKの間取りの各室には、1人暮らしや「老々介護」の世帯が目立つ。団地の自治会長(80)は「高齢者が多いから、『姿が見えなくなったら連絡を取り合おう』と会合で話し合っている」と語った。
警察庁の統計によると、03年の全国の自殺者(3万4427人)のうち、60歳以上は1万1529人(33.5%)を占る。98年に初めて1万人を突破した後は、ずっと1万人台で推移している。【斎藤良太】
毎日新聞 2004年8月31日 15時00分
高齢社会であり、また、需要に対して供給が圧倒的に不足している現在、個々の事情を斟酌して扱いに差をつけることは困難であり、余計に混乱を増大させる危険性が高い。
だが、この記事を読んだ時、私は泣いた。
悲劇でもある。尊くもある。
わが身に置き換えた時、そこまで愛を貫けるのか、貫いてもらえるのか……
先ほど、区に落ち度があったとは思わない、といったが、それがあくまで現在の制度下においてである。許認可でがんじがらめになった行政をどうにかしないと、この国は滅んでしまう。
それを実感させられる事件でもあった。
Aug 31, 2004
政治家は金持ち?
橋本派の闇献金は、相変わらずニュースになっている。
こうした時、どうも誤解があるようだが、政治家は私腹を肥やすために闇献金を受けているのではない(皆無だとは言わないが)。
全ては選挙資金のためである。
というと、反論があるかもしれない。
資産公開などされると、政治家は金持ちではないかと。
だが、これは因果関係が逆なのである。
政治家だから金持ちになるわけではなく、金持ちでないと政治家にはなれないのだ。
この仕組みを早く変えない限り、自民党型派閥も闇献金もはなくならないし、二世・三世の政治家が減ることもないだろう。
Aug 30, 2004
五輪閉幕
このところの話題を独占していた五輪が閉幕した。
最後に室伏が繰り上げ金メダルとなり、金メダルの数が16個で東京オリンピックと一緒、総メダル数は史上最多となった。
これは金メダル獲得数で5位、総メダル数で6位という堂々たる成績だ。
いわゆる先進諸国に加え、北京に向けて国をあげての強化を行っている中国に次ぐ、あるいは伍する成績をあげている。
参加したのは202カ国・地域。上位3%に日本は入っているということになるのだ。
日本は、日本人自身が思っているより、ずっとスポーツに強い(たとえ、今回のメダルが柔道に頼っているということを割り引いても)。
世界的にもスポーツ大国といえるだろう。
もちろん、米露中というスポーツ“超”大国はいるにせよ、今後は、日本人自身が、そういう自覚をもってスポーツを扱っていくべきだろう。
例えば、スポーツ選手の商業活動や、他国へのスポーツ指導などについて考える時などにおいても。
Aug 25, 2004
1億円献金問題
橋本元首相は2001年7月、東京都内の料亭で日本医科歯科会・会長臼田貞夫氏、常務理事・内田裕丈と会食、臼田被告から1億円の小切手を受領。野中元幹事長、青木参院幹事長も同席していたという事件が問題になっている。
このような会合自体は、政治の世界では珍しいことではない。
1億くらいの裏献金は簡単にもらえなくては、いくらお飾りといわれても派閥の領袖などやっていけないのだから。
問題は、誰がリークしたかということになる。
一般に、こうした事件をリークすることは、政治家はしない。
野党も含めて、有力議員はこうした闇献金などは当たり前のことだ。スネに1つも傷がないなどということはありえないため、恨みをかって暴露合戦になっては元も子もないからだ。
では、誰が?
今回は、日歯会の勢力争いからリークされたのではないかと私は見ている。
2003年の会長選挙では、かなりの“選挙資金”が投入されたということも報道されており、その激しさがうかがえるからだ。
臼田派の追い落としということである。
とはいえ、結局、得をしたのは小泉総理ということになるだろう。
自民党の支持率は減らしたものの、これで、旧橋本派の派閥人事を拒否する大儀名分を得た。また、この逆風の中では、橋本派も解散・総選挙を求めるような戦略はとれない。となれば、小泉退陣を実現するための戦術を一つ失ったことになる。
小泉が総理総裁を任期一杯務める可能性は、また、高くなったといえよう。
Aug 24, 2004
なぜヲタク市場は盛り上がったか・試論
近年のヲタク文化の盛り上がりと、市場としての拡大が一般的にも注目されているところだ。
これが、バブル崩壊という局面において制作費が安いことや、安いホビーであるといったこと、あるいは“第一次アニメ・コミック世代”が企業TOPにまで達し、社会がアニメ・コミックを容認する風潮になったことなど、いくつかの要素はあげられよう。
しかし、そういったポイントとは別に私が注目しているのは「対象層への競合市場のなさ」である。
バブル期から、日本のマーケティング戦略は「若い人にうける」、もっといえば「若い女性にうける」ことをメインストリームとしてきていた。
若い世代は、可処分所得を多くもっており、また、若い女性を引き寄せれば、それを目当てに男性は集まってくる、というわけだ。
これはこれで間違っていない。この手法で多くのヒットが生まれている。
だが、猫も杓子もそればかりとなってしまうと、どうだろう。マーケティングの対象とならない層が必ず出てくる筈だ。
その代表格が、青年層(少年層から脱し、ファミリー層になるまでの間)を中心にした“ファッションなどには格別の興味をもたないグループ”なのではないか。
流行のファッションを追いかけたり、女性に対してマメにアプローチをかけるようでないグループだ。
そして、世代としては「若者」であるから、可処分所得が多いことにはかわりない。
“ヲタク市場”はまさに、こうした層を狙っている。
彼らにとっては、数少ない「自分達を対象にしたマーケット」であり、競合するような強力なマーケットが他にほとんど存在しない。
このことが、彼らをヲタク市場に向けさせ、また、ヲタク市場を隆盛に導いた一因ではないだろうか。
Aug 23, 2004
一生懸命
なにか世間はオリンピック一色。
かくいう私もオリンピックから目が離せないところだが、やはり、日本人選手の活躍が著しいためだろう。
バブルの頃から、「一生懸命が格好悪い」というような風潮が蔓延している。
しかし、勝っても負けても涙が流れるような、人生をある種目に捧げてきた選手たちの姿を見ても、そう思えるだろうか?
それを見て感動があるからこそ、あれだけの視聴率をあげているのではないか?
表層的な偽悪に流れることなく物事を見れば、“努力”の価値を誰もが思い出してくれるだろう。
Aug 18, 2004
JavaScriptsによるTB受付
結局、「リファラを送信してきたTrackBackの拒否及びMozilla/で始まるUser Agent名を送信してきたTrackBackを拒否しない」という設定に戻しました。
私はカスタマイズ部分を組み込みなおすのが面倒なので、直接、コードをコメントアウトしましたが、現在のスタートキットで(Ver1.1)ではconfigで設定でき、また、デフォルトでOFFになっているので問題ないでしょう。
脆弱性を承知の上で戻したのは、現在のところISWEBからのTrackBack送信ではフレーバー+Javascripts以上のものがみつからないこと、情報元サイト(blog.bulknews.net)で悪用コードの公開が中止されため、危険度が当面は低下したと判断したためです。
Javascriptsによるトラックバック送信の全面拒否は、現在の日本の無料CGIサーバの状況からすると、やりすぎのような気がします。
むしろ、同一Ping URIからのTBは、1エントリに1回しか受け取らないとかいう方向で対応してみてはどうだろうか。
Aug 17, 2004
オリンピック
アテネでオリンピックが開幕した。
各国代表が全力で競技を行う中、日本選手団も活躍を見せており、連日、ニュースを賑わせている。
日本人が健全な愛国心をもちつづけていることの発露だ。
さて、オリンピックといえば、聖火リレーである。
この聖火リレーを発案・実行したのが、アドルフ・ヒトラーだというのは、あまり広くは知られていない事実である。
“ナチス”の行為を「軍国主義」「ファシズム」として、なんでも“悪”として罵るような諸勢力は、これをなんと評価しているのだろうか?
もし、これを例外的に「よいことだった」とするならば、聖火リレーもベルリンオリンピックの権威付けという「軍国主義」「ファシズム」による国威発揚の発案だったのだから、ナチスの他の行為も、その動機とは切り離して一つずつ是々非々で判断すべきであろう。
そして、同じことは、戦中・戦前の日本の行為に対してもいえる筈だ。
Aug 10, 2004
美浜原発事故は原発事故ではない
美浜原発で、二次冷却水のパイプが破損。高温の蒸気が噴出し、4人が死亡、2人重体、5人が負傷という大事故がおきた。
この事故について、はっきりさせておきたいのは、「原発という場所」でおきた事故ではなるが、一般的な意味での「原発事故」とは言い難いということだ。
というのも、一般には「原発事故」=「原子炉事故」というような扱いをされているからである。
今回の事故である二次冷却水とは放射能を帯びていない。(原子炉で加熱されて放射能を帯びている)一次冷却水によって、過熱されて蒸気でタービンを回すために存在するものである。
こうしたタービンを回すための“熱湯サイクル”は一般の火力発電所でも存在する。つまり、今回の事故は原発でなくても理論上、起こりうる事故なのだ。
つまり、原子炉事故でもなく原発特有の事故でもない、今回の事故は「原発事故」というよりも「原発という場所での事故」として理解すべきなのである。
もちろん、「原子力発電サイクルでの事故」という意味で「原発事故」という表現が間違っているわけではない。
が、一部マスコミでは冷却水の一次・二次の区別をつけないような報道や、「JCO東海事業所の臨界事故で2人が死亡して以来」などという表現をしている。
また、野党は、「国内の原発史上で最多の死傷者を出す深刻な事態であり、関電と政府の安全対策が厳しく問われる」(共産党)、「原子力安全・保安院はすべての同型炉の運転をいったん停止してでも安全性の点検に取り組むべきだ」(社民党)などとしている。
これらは、ことさら原子炉事故と混同させるようなミスリードだ。
もし、本当に安全を考えるのであれば、同じように高温の蒸気で発電している(従って今回の事故と同じような高温水のパイプがある)火力発電所も検査の対象に含めなくてはならない筈なのだから。
Aug 09, 2004
コメントスパム対処
hail2u.netのkyoさんがblosxom starter kit #20で、writebackにコメントスパム対策のコードを追加されました。
まだソースのみの公開ということでしたが、追加部分を加えました。
整理すると
- 特定のURL以外のリファラを送信してきたコメントの投稿は拒否
- ASCIIのみのコメント・TrackBackは拒否
ASCIIのみ拒否は、私も独自で追加していましたが、kyoさんのコードに統一しました。
また、前エントリで殺してあるとした、JavascriptsによるTrackback送信無効対策を復活させてあります。
これでも問題のない方策を発見したためですが、やり方はあまり広められたものでもないので、秘密。
Aug 08, 2004
Trackbackのセキュリティ問題
blog.bulknews.netにより、Trackback の脆弱性についての勧告が発表されました。
これをうけ、hail2u.netのkyoさんが、blosxom starter kit #18とblosxom starter kit #19にて、Blosxom Startkitのwritebackプラグインに対策コードを追加したものを公開されました。
で、このサイトでも導入してあるのですが、blosxom starter kit #18で追加されている「リファラが送信された場合には拒否」「正規表現"^Mozilla/"にマッチするUAは拒否」という2つの対策用コードは殺してあります。
というのも、これは、要はJavascriptsによるTrackback送信を無効にするための対策なのです。
つまり、ISWEBの環境上、bookmarklet + wikieditish が動作しないため、私はJavascriptsでTrackbackをとばしているのですが、これができなくなってしまうというのです。
とはいえ、他のサイトでこの対策がすすんでいくと、自分のサイトにはうけれても、他のサイトにはTrackbackが送れないということになります。
うーむ。どうしよう……
Aug 06, 2004
中国に騙されるな
本日の各報道によるとアジア杯決勝戦で中国各紙が「礼儀ある観戦」求めたとされている。
確かにこれは誤りではない。
しかし、彼らが本当にいいたいことはこれではない。
「日本政府は対日感情が“狭隘(きょうあい)な反日・愛国教育”に由来するとしているが、日本側に原因があるとする見方はない」
「中関係を悪化させるのは日本側の(政治家の)責任。“歴史”を提起してくるのはいつも日本側だ。戦争で侵略され、心の傷がまだ治っていない人もいる」
前者は政府系新聞の中国青年報の報道記事、後者は中国政府の対日外交関係者筋の発言とされているものだ。
つまり、彼らは、この反日行動の原因は「日本にある」として、自制要請は形ばかり、あるいは北京五輪を睨んで「日本だけが特別で、しかも原因は日本にあります」というエクスキューズを出していると見るべきだろう。
Aug 05, 2004
中国の矮小なるナショナリズム(2)
この話題ばかり続いて恐縮だが、読売新聞社説が私が考えているのとほぼ同じ内容だったので、全文を引用させていただく。
【[アジアカップ]「“愛国”教育が生んだ反日民族主義」】(読売新聞社説8月5日付)
中国で開かれているサッカーアジアカップが、「反日」一色に染まっている。「ブーイングは気にしない。ただ、国歌が流れたら、世界中のどんなファンでも敬意をはらうべきだ」
ジーコ監督が語ったように、国歌演奏の間もブーイングをやめない態度は、常軌を逸した行為と言わざるを得ない。
反日意識がとりわけむき出しとなった重慶のゲームでは、日本人サポーターに物を投げつけ、日本チームを乗せたバスを囲んで罵声(ばせい)を浴びせる、といった不穏な動きまであった。
こうした偏狭なナショナリズムは、中国政府自身が育てたものだ。
「反日シンドローム」――。こう形容したくなる程、中国で反日感情が高まったのは、一九九〇年代半ば以降のことである。とりわけ戦後五十年の節目となった九五年、江沢民政権は、「愛国団結」を訴える「抗日戦勝キャンペーン」を大展開した。
新聞、テレビは、旧日本軍の侵略、残虐行為を検証する報道であふれ、その後、「反日」は愛国教育の基調となる。アジアカップのスタンドを埋めたサポーターの大半は、この「愛国世代」の若者たちだ。彼らにとって反日は、「自明の理」という感覚になってしまった。
共産党独裁政権の正統性と求心力を維持するため、江沢民指導部は、「愛国教育」を通じて日本に対する民族的反感を増幅させた。中国の若者の間で、反日が不満のはけ口になりがちなのは、体制批判が許されない中国国内の問題の反映でもあるだろう。
中国政府は、今回のアジアカップから様々な教訓をくみ取れるはずだ。
四年後には、威信をかけた北京五輪が開催される。今回のようなマナー無視の無法応援さえ抑制できないのでは、五輪開催の能力を疑われかねない。
中国共産主義青年団機関紙「中国青年報」は重慶での日本・ヨルダン戦に合わせ、「北京五輪が待っていることを忘れるな」と異例の警告記事を載せた。済南での対バーレーン戦を見る限り、効き目は限られたものだった。七日の決勝戦は、五輪開催能力を占う関門となる。
江沢民・前国家主席は九八年の訪日の際、「歴史の教訓を永遠にくみ取らなければならない」と、一方的かつ執ように繰り返し、日本国内の嫌中感情に火をつける結果を招いた。
平和の祭典オリンピックを主催することになる胡錦濤政権は、自ら育てた反日という「負の連鎖」を断ち切るよう努めるべきだ。負の連鎖が続くのは、日中双方にとって不幸なことだ。
スタジアムにきている人間の大部分は実際に大戦経験のない若者だ。
自分の経験のないことをどう考えるかは“教育”と“報道”によることが大である。もちろん、中国では、それが政府に握られていることはいうまでもない。
私は個々の中国人を貶める意図はない。
ただ、集団として見た場合、こうした反日教育に凝り固まった世代がいるというのが事実であるということが、今回の事件で、日本人にもわかりやすく露呈したといえよう。
そして、やがては、その世代が社会の中核になっていく。
それがどのような結果をもたらすかは、今から十分に考えておくべきだろう。
Aug 04, 2004
新聞という中立でないもの
新聞が中立だの公正明大だのではありえないことは、もはや周知の事実であろう。
そのわかりやすい例を見つけたので、引用しておこう。
・サッカーの反日感情、政府が中国に改善要請
・<サッカーアジア杯>政府、中国に「平静な対応」申し入れ
見出しだけ並べてみるとどうだろう?
前者のほうがより強硬であり、後者のほうはだいぶへりくだっているように感じるのではないだろうか。
では、実際の記事の引用。
【サッカーの反日感情、政府が中国に改善要請】(読売新聞8月4日)
細田官房長官は4日午前の記者会見で、中国で開催中のサッカー・アジアカップで中国人観衆が反日感情を露骨に示している問題について、「政府ベースで外務省を通じて(中国側に改善を)申し入れている。あくまでも平静に対応し、スポーツの交流なので反日感情をあおるようなことになってはいけない」と述べた。
細田長官は中国政府に対して7月26日、28日と8月3日の3回、申し入れたことを明らかにした。
また、アジアカップ決勝戦で日本と中国が対戦することに関連しては、「中国側にしっかり対応してほしい」と指摘した。
これに関連して小泉首相は4日昼、首相官邸で記者団に、「スポーツなので、お互い温かく楽しもうという方がいいのではないか」と語った。
【<サッカーアジア杯>政府、中国に「平静な対応」申し入れ】(毎日新聞8月4日)
細田博之官房長官は4日午前の記者会見で、中国で開かれているサッカーのアジア・カップで観客が日本代表チームに激しいブーイングを浴びせるなどしている問題で、政府として中国側に抗議したことを明らかにした。7月26日に日本戦が行われた重慶市当局に対し、28日には北京の日本大使館を通じて中国外務省に「平静な対応」を申し入れたほか、今月3日には外務省の薮中三十二アジア大洋州局長が在京中国大使館の程永華公使に直接、抗議したという。
細田長官は会見で「反日感情をあおるようなことになってはならないということで申し入れた。トラブル・暴力行為が起きてはいけないので、その点は中国側にしっかりと対応していただきたい」と述べた。
というわけで、報道している対象は全く同じものだったのである。
それぞれの新聞に「立場」「主観」があることがよくおわかりいただけるであろう。
Aug 03, 2004
中国の矮小なるナショナリズム
サッカーのアジアカップにおいて、中国人観客の反日的な観戦態度が問題となっている。
場所が重慶であったことから、重慶爆撃などにより反日感情が強いのだという説明がされている。もっとも、私は(一部マスコミも報道しているように)実際の事実がどうであったかより、そういう教育をされてきた(特に江沢民時代)のが原因だと考えているが、これも考察すると長くなるので、一先ずおいておくとしよう。
さて、反日感情が強いというそれ自体は事実であるし、異常なレベルとはいえ試合中のブーイングはまた、仕方があるまい。
だが、国歌吹奏中にもブーイングを行うというのは、日本という国家に対する侮辱行為だ。更に、日本人選手が怪我をすると、それに拍手までしたという(■日本のけがに拍手喝采(産経新聞7月29日))。
これはスポーツ応援のレベルではなく、国際常識にも反する行為である。
一部報道では「応援スタイルがやや違うだけ」などと評していたが、中国をかばうにも程があるだろう。
中国観客はインタビューで明確に「うさをはらすためにスタジアムにきた」「日本が“反省”をしていないから」というように、反日活動をするためにスタジアムにきたことを名言していた。
実際、中国人観客は、日本国歌吹奏にはブーイングするのに、続く相手国の国家吹奏には静まりかえる。また、観客が日本を非難する政治的主張(魚釣島領有権問題)のプラカードを掲げていたことも報道されている。これは「(日本の対戦国の)応援にきた」のではなく「日本にブーイングしにきた」というのを端的にあらわしているだろう。
まず、「応援」の問題ではなく「日本非難」をしたいがための行為だということを認識すべきである。
それでも、これが試合に対するものにとどまっているうちはよい。
しかし、日本人サポーターが、「中国人観客を刺激しないために」国旗を広げることを事実上禁止され(一部にはゲートで国旗を没収されたとの報道もあるが、未確認)、あげくには試合終了後、中国人観客から物を投げつけられるという事態は異常そのものだ(この様子はTV朝日で実際の映像が報道されていた)。
いくらアウェーであっても、安全に応援することもできないのでは、中国という国の矮小なナショナリズムを露呈している。
更には、こんな事も起きている。中国人報道陣、ジーコ監督に「台湾問題」で“迷”質問(読売新聞8月2日)(要約:日本サッカー協会作成の英語の代表チーム紹介パンフの地図で、中国が黄色く塗られているのに台湾が黄色く塗られていないことに対して抗議する意図で、中国報道陣から質問が出た)。
領土問題は確かに繊細な問題だが、それをジーコに質問しても仕方あるまい。スポーツの世界と政治の世界は完全に切り分けることができないのは事実だが、中国人のやり方は、そうしたレベルを越え、場をわきまえていないこと甚だしい。呆れるより他にない。
重慶での反日問題にたいし、日本サッカー協会は敏感に反応した。7月25日の時点で、AFC(アジアサッカー協会)に抗議文を提出している(日本サッカー協会がAFCに抗議文(夕刊フジ7月26日))。
また、ジーコ監督も国家吹奏中のブーイングに批判のコメントを発表している。
なんと毅然たる態度か。すぐに中国に対して腰砕けになる日本政府にも見習ってほしいものである。
それにしても、これが「対中国戦」となったらどうなってしまうのだろうか。
今後、中国ではオリンピックが開催される。出場自体をボイコットとはいわないまでも、対戦形式の競技での「対中国戦」はボイコット(棄権)したほうがよいのではないか。
確かにそれで“得”をするのは中国選手であるが、日本人選手と観客の身の安全にはかえられまい。
Jul 31, 2004
選挙にみる小泉改革
さて、参院選挙の投票率を見てみよう。
04年 56.57%
01年 56.44%
98年 58.84%
今回も過去4番目の低水準 となった。
従来、低投票率であれば、組織票をもっている党が強いといわれていた。
例えば、創価学会という強力な母体をもつ(逆にそれ以外からはほとんど支持されていないのだが)公明党は手堅く票をまとめている。
しかし、従来は組織票を誇っていた自民党が強さを発揮できていない。
自民党の議員は政権与党であることを存分に利用する。
まず、公共事業の予算をできるだけ多く確保する。
その公共事業を、地元にできるだけ多く予算分配するように活動する。
そして、確保した予算=仕事を、支援企業に割り振って、金を地元におとす。そして、必要な許認可(これがまた膨大な数があり、とてもまともに許認可を待っていては、いつまでたっても仕事が前進できないようなものだ)を与える。
支援企業は、仕事がもらえる見返りとして、人・モノ・金を、その議員に対して援助する。
これが地域利益誘導型の政治手法である。
需要と供給がマッチングした実に見事なシステムといえるだろう(もっとも、これは都市には摘要できない。自民党が都市部に弱いのは、そのためでもある)。
だが、このシステムは崩壊しつつあるのだ。
一つは長引く景気低迷で予算が圧迫され、十分な予算を各地元に巻くことができなくなったこと。
そして、もう一つは、他ならぬ小泉改革のためである。
小泉改革は、規制緩和を進行させ、今まで議員に頼る必要があった許認可を廃止、緩和している。
さらに、地方から国家へ税金を吸い上げ、それを国家から地方へと再分配するスタイルをやめようとしている。
そして、自民党議員の支援企業の多くが建設業であるのに対し、予算の使い方を変えて、彼らが関係のないような分野(IT、科学技術など)に、より多くの投資をしようとしている。
このどれもが、地域利益誘導型システムにおける国会議員が“力の源泉”としていたものを弱めるようなものでしかない。
つまり、組織票の力が発揮できなかった今回の自民党の姿は、小泉改革が進展し、実際に効果をあげていることを示すものだったのである。
Jul 30, 2004
参院選の結果の読み方
遅ればせながら、参議院選挙の結果の分析なぞ。
まず、今回の結果をもう一度まとめ。
自民 49 (-1)
公明 11 (+1)
民主 50 (+12)
共産 4 (-11)
社民 2 (±0)
マスコミに一般には「自民敗北、民主躍進」として報道されている内容だ。
しかし、これを前回選挙である2001年と今回の改選である1998年の選挙結果と一緒にしてみよう
| 政党名 | 04年 | 01年 | 98年 |
| 自民 | 49 | 65 | 46 |
| 公明 | 11 | 13 | 9 |
| 保守 | -- | 1 | -- |
| 民主 | 50 | 26 | 27 |
| 自由 | -- | 6 | 6 |
| 共産 | 4 | 5 | 15 |
| 社民 | 2 | 3 | 5 |
| 無所 | 5 | 2 | 18 |
今回、自民党の改選前議席として示された「50」というのは、実は選挙結果ではない。政界再編といわれた政党の烏合離散の中で、旧自由党→保守党の参議院議員が合流しているために選挙のあとに増えた数字である。
98年の選挙では46議席しか獲得していないので、選挙同士で比べれば「+3」だったのだ。ただし、98年の参院選は景気の悪化と政界再編の余波で自民党が大きく議席を減らし、橋本総理(当時)が退陣するに至った「大敗北選挙」であったから、これより伸びているのは当然だろう。
一方の民主党も、同じ理由で議席が選挙結果より大きく増えている。単純に増減からいえば、共産党から丸々かっぱいだようにみえるが、選挙結果からすると倍近い増加ぶりで、共産党だけでなく、旧自由党基盤を順調に取り込んだ上で、無所属・諸派に流れていた票もがっちりとまとめたということになろう。
01年の選挙と比較してみると、自民党は大きく票を減らし、やはり民主党は大きく票を伸ばしている(そして、共産党はこの時にはすでに没落している)。
このことからも、「民主党勝利」という報道は間違っていないし、55年体制時の旧社会党に匹敵する大政党になったといえよう。
さて、ここからが考察だ。
自民党は01年は「大勝」であった。小泉ブームがあったからである。だから、ここから減っているのはやむをえない。
しかし、逆にいえば、自民党の“実力”は50議席前後で、あとは何かしらの“風”を得ないと上積が難しくなっているということだ。
民主党は、まだ実力が50議席になったとは思わないほうがよい。
このところの参議院選挙では、「10~15」議席が“浮動票”となっていると思われるからだ。
98年には批判票の形で共産党に入っていた票。
01年には小泉ブームで自民党が“上積み”した票。
それが今回、批判票の形で民主党に入ったと考えると、獲得議席数の“増減”が説明できてしまう。
つまり、民主党が“役立たず”と有権者に思われれば、民主党の次回の獲得議席は35~40議席程度になり、違う政党に議席を与えることになるだろう。
まとめると、自民党は98年の選挙よりは勝ち(=議席を伸ばし)、ほぼ改選議席を守った。これにより「自民党は負けなかった」と評価できる。
一方、「民主党は勝った」が、それは浮動票の取込によるもので、「まだ民主党の実力にはなっていない」と評価できよう。
民主党は、かつて、“マドンナブーム”と“おたかさんブーム”で89年の参院選挙で46議席を獲得した旧社会党が、今や社民党として2議席しか獲得できていないことを、他山の石とせなばなるまい。
Jul 29, 2004
ブッシュを応援しよう
共和党・ブッシュ VS 民主党・ケリーの対決となる米大統領選挙。日本は、ブッシュが勝利するように最大限の支援をすべきである。
理由は単純である。その方が日本の国益にかなうからだ。
日本人にとっては意外なことかもしれないが、米国ではアジア政策のパートナーを中国とすべきであるという勢力が根強い。
中国は国連常任理事国であり、戦略核を保有。北朝鮮やチベットは極端にしても周辺諸国に政治・軍事的影響力をもち、華僑を通じてアジア経済にも影響力をもつ。立派な“大国”であり、この“アジアの盟主”こそ、米が手を結ぶのに最も適した相手というわけだ。
この考え方は、米ではなにも特別なものではなく、政治的には民主党がそうした政策をとりがちである。その証左として、クリントン大統領の対アジア政策があげられるだろう。彼は、明確に中国との戦略的パートナーシップを打ち出していた。
これに対して、日本こそアジアのパートナーであるとする勢力ももちろんある。戦前からの列強であり、同じ自由主義陣営にして経済大国である日本こそ米のパートナーたるべきだというわけだ。
この考え方は、日米安保を基軸としていることもあって、軍部や共和党に比較的多い。
こちらの証左としては、ロン・ヤスのレーガン大統領や、現ブッシュ大統領を見れば明らかだろう。
米にとって、どちらの政策が有利であるのかは、彼らが考えるべきことであり、ここでは問わない。
ただ、日本にとって、対中国を重視する民主党と、戦後、最良といわれる日米関係を出現させたブッシュ。どちらが日本にとって国益にかなうかは一目瞭然であろう。
だから、日本政府はできうる限り最大限、ブッシュ再選を支援すべきなのだ。
Jul 28, 2004
BlosxomでBlog以外のことをする
C-WWWの深沢さんが、Blosxomを改造した小説投稿用スクリプトを開発されており、Beta版が公開されました。
一般にBlosxomはBlogツールとして認識されていますが、その本体は非常にシンプルなつくりで、テキストファイルをエントリ化するだけの機能です。なので、このようにBlogツール以外にも色々と応用がきく筈です。
深沢さんは他にも、Blosxomによる掲示板も開発・運用されており、Blosxomのもつ可能性を引き出してくれています。
こうした使用方法が、今度は増えていくと面白いですね。
Jul 27, 2004
理念なき野球界
プロ野球界が揺れている。
近鉄の経営危機と、その回避策としてのオリックスとの統合からはじまって、1リーグ制への移行という話がでてきている。
状況証拠からすると、去年の契約更改頃からシナリオができていたように思えるが、それはともかく。
この騒動では巨人軍オーナー・渡辺恒雄氏が悪役となっているが、本質的問題はそこではない。
よく比較されるJリーグをここでも俎上に載せてみよう。
Jリーグ発足当時の川淵チェアマンは、読売クラブオーナーだった渡辺氏と議論を戦わせ、自分の意見を押し通すくらいの強引さをもち、あるいは日本人有力選手は海外に流出。Jリーグそのものも強いチーム、弱いチームが固定されている。
こうしてあげてみると、渡辺氏とあまり変わらないことをやっているとも見えるだろう。
であるのに、この“好感度”の違いはどこからくるのか。
ファンに対して“うける”ことをやっているかどうかという違いはあるが、それは表面的なことで、本質的には“理念”があるかどうかが決定的な違いであろう。
川渕氏は明確だ。
「日本代表チームをワールドカップで優勝させること」
Jリーグも、プロ化をしなければ代表チームが強くなれないという論法で設立している。
それに対し、渡辺氏には理念がない。8球団1リーグを唱えているが、それは手段であって目的ではない筈だ。8球団1リーグの目的は“野球の人気回復”“経営改善”“巨人の立場を守る”というようにしか、ファンには理解されていないのではないだろうか?
これではファンに総スカンをくうのは当然だし、そもそも理念ですらない、ただの場当たり的な短期目標、戦術目標にすぎない。
もし、渡辺氏が、「プロ野球を大リーグに勝るリーグにする」という理念をうちだし、そのための手段として「プレイの質を高めるために少数精鋭=8球団1リーグにする」というように明確に示していたら、どうだっただろうか。
もちろん、反対意見は多かっただろうが、少なくとも賛成意見はずっと大きくなっていたに違いない。議論も「理念には賛成」「手段をどうしたらいいか」というようになっていただろう。
理念をわすれたプロ野球界は、このままでは衰退するだけだろう。
そして、日本プロ野球黄金時代の終わりが、この2004年だったと回顧されるのかもしれない。
追記
川淵キャプテン、ライバルのプロ野球界に辛口提言!(サンケイスポーツ9月18日) というわけで、やはり、「理念の欠如」と「改革阻止の立場」を批難している。
Jul 26, 2004
Jun 25, 2004
データ操作の恐怖
「パソコンに熱中するとキレやすい…脳科学者が指摘」(読売新聞6月22日)
YahooにもTOPICSとして出たので、ご存知の方も多いだろう。
森教授が「ゲーム脳」という言葉を広めたといってよく、この人が「ゲームをやるとキレやすい」という“科学”を広めている。「パソコンやテレビゲームに長時間興じると、創造力や理性など人間らしさに関係する脳の前頭前野と呼ばれる部分の機能が低下する」。日本大文理学部の森昭雄教授は前頭前野の活動が低下した状態を「ゲーム脳」と呼ぶ。
それが、きちんとした研究であれば、私も何もいうことがない。
しかし、この記事は、こう続く。
さて、この記事の笑いどころにお気づきだろうか?森教授は、加害女児も好きだったチャット(ネット上のおしゃべり)を行っているときの前頭前野の脳波を、3人に対して調べた。最初の5―10分は脳の活動を示すβ波が増えたが、その後は出なくなった。携帯電話によるメールや漫画本、アニメでも同様だった。
ネットとはいえ、文章を作るために脳は活動していると考えがちだが、森教授は「チャットや携帯メールは文章を練らず、惰性でやっている」と指摘する。前頭前野が弱くなると、自己抑制が出来ず、動物的、本能的に行動するという。
サンプルが3人なのである。
そして、電話や面と向かってのおしゃべりとの比較もないのである。
これは、恣意的にデータを操作することが十分に可能だ。
100人サンプルをとったら、1割にしか該当しない結果かもしれない。
面とむかってでも会話に熱中すると、同じ脳波かもしれない。
……とはいえ、こうした記事を見出しだけで見ていれば、おかしさに全く気づかないだろう。イメージだけがどんどん先行していく。
そうしてどういった事態が待ち受けるのか──私は、恐怖する。
Jun 11, 2004
佐世保小学生殺傷事件
痛ましい事件だ。
佐世保で、学校内で小学校六年生の女児が、同級生の女児をカッターで刺殺するという事件がおきた。
この事件、真相が今一つわからない。少年法の壁や、現場の目撃者がいないなどの要因だ。ただ、いくつか論点があるので、それを列記してみたい。
- ・インターネットが犯罪の引き金
- その後の加害女児によれば、学校での人間関係(被害者から「重い」と言われた)のが発端とされている。また、親が部活を勉強を理由にやめさせてから荒れはじめたという報道もなされている。
所詮、今回のインターネットの使われ方は女児らの年齢ではよくある交換日記や授業中の手紙を電子媒体で置き換えたものにすぎない。ましてや「バーチャル」などではありえない(仮想現実ではなく、顔も名前もわかる相手とやりとりしているのだ)。
副次的には作用しているかもしれないが、インターネットを使っているからこそ事件になったというような見方は短絡的かつ的外れというべきだ。この年代にはよくある「悪口を言った」「言わない」というような事が発端と捉えるべきだろう。
- ・加害者の証言は事実ではない
- 誤解がないように言っておくと、嘘をついているということではない。人間、興奮状態にある時は記憶が事実と異なることはままある。ましてや、元々、加害者の“主観”でしかありえない。
被害者はお亡くなりになったので当たり前だが、加害者(と書くと柔らかいが、要は“犯人”)の一方的な主張を事実の判明であるかのように垂れ流すマスコミの報道姿勢には大きな疑問が残る。
- ・短絡的な犯行は暴力的なゲームや漫画の影響
- 現在、ゲームや漫画というのは子供の日常になっている。全国に、漫画やゲームにさらされている子供は何万人もいる。だが、その子供達がみんな殺人事件を起こしているわけではない。
それなのに、なぜ、彼女だけが実際に犯行に及んだのか。彼女は漫画やゲームがなければ犯行をおこさなかったのか。
それこそが追求されるべきだろう。
- ・“徴候”に気づかなかった学校への非難
- 確かにある程度は非難される余地もある。しかし、学校内で小学生同士で殺人事件がおきるなどということは、さすがに想定外だし、その事自体は誰も非難できまい。学校がとめることができた筈と決め付けることは、あまりに“神の視点”にたった物言いであり、“後付”ではないだろうか?
学校の対応、教育に問題がないとは言わない。だが、スケープゴートにされているのではないだろうか。
- ・搬送しなかった救急隊への非難
- 既に加害者から、「15分放置した」との証言がある。救急隊を読んでから到着するまでの時間を考えれば、頚動脈から大量出血してから20分が経過していることになる。救急隊が搬送をしなかったことは、残念ながら適当というしかない。これを非難するのは、あまり感情論にすぎるだろう。
マスコミ批判的なものを並べたが、見るべき意見もある。読売新聞より引用しよう。
インターネット上での書き込みのことなど、断片的に、少しずつ情報が伝わってくる。だが、まだ何も分かっていないに等しい。長崎県佐世保市で起きた女子小学生の事件のことである◆児童相談所長が加害者の少女について「ごく普通の子」と語った。両親も「問題なく育った」と話しているという。「普通の子」だったとは、重大事件でしばしば耳にすることだ◆しかし、普通の子は理由が何であれ、カッターナイフで人を襲ったりはしない。少女が被害少女について話すことのすべてを真実とみることも危ない。十一年間の成育の過程を詳しく調べてこそ、「なぜ」という疑問に迫ることができる◆今度も文部科学省は「心の教育」を言っている。神戸市で起きた連続児童殺傷事件の後、中央教育審議会が「心の教育」の在り方をまとめたが、A4判で五十ページ以上もある。分量は多いが、成果が上がっているとは聞かない◆命を大切にする教育を見直すことは必要である。ネットを利用する際のモラルを教えることにも異論はないが、果たして子供たちの心を響かす指導ができるだろうか◆三度の食事をしっかり取り、思い切り運動をして汗を流し、基本的な学力をきちんと身につけていく。これができる環境を家庭や学校でいかに作っていくか。それが先決のような気もするのだ。(読売新聞・2004年6月6日付編集手帳)ありがちな「最近の子供は」と一括にして「同じ」「普通」だとするのは、今後にも、真実の究明にもまるで役に立つまい。
何が「違う」のかを検討することこそ、再発防止のために必要なことではないだろうか。
Jun 07, 2004
ISWEBでの直接リンク
再びhail2u.netさんから、infoseekの403 Forbiddenを回避するというエントリに注目。
当サイトでは、TOPにJava Scriptsを仕込んでJumpさせているのですが、これはノートン先生なんかのセキュリティ設定によっては弾かれます(と思う)。
んで、それを回避するためには、HTTPリダイレクトを使う手があるのは知っていましたが、http://ime.nu/ くらいしか知らなかったので、これは避けていました。
ところが、Googleを使う手があったとは……
Googleがこれを塞いでくるかも、という危惧はKyoさんが指摘しているとおりですが、私のような小細工より、当然にスマートなのでした。
脱帽。
May 31, 2004
コメントスパム対策
hail2u.netさんで、コメントスパム対策のエントリが。
さすがにスマートな解決方法です。私の場合は力技でしたから。
ちなみに、私はコメントスパム対策以外にも、荒らし対策として、ドメイン/IP指定のコメント拒否機能をつけてあります。
ただ、ソースが汚いので、公開はしません(笑)
May 25, 2004
コメントスパム対策
color99さんのところで、コメントスパムに関するエントリができていた。
幸い、うちではまだそうしたことはないが、備えあれば憂いなし。早速いろいろと調査してみました。
いくつか方策があるようですが、IP指定は荒らしには有効でしょうがSPAMには効果が薄い。かといって、認証方式(限定した人にパスを渡すなど)は、管理もめんどうだし、そこまでして書き込みしてくれる人がいるとも思えない。 フォームのHTMLにキーを埋め込む手もあるようですが、元々、iswebの仕様(外部からのCGI起動が不可)からすると、これは対策する必要がなさそう。
で、ドラスティックな案を発見。
きままにポロポロさんの続々コメントスパムというエントリにあるもので、英語オンリーのコメントを弾くというものです。
私のblogに英語の真面目なコメントがつくことなど考えられないので、早速、このロジックをBlosxomに取り入れてみることに。
writebackプラグインの
# Only spring into action if POSTing to the writeback plug-in
の直下の行のif条件式の末尾に、正規表現で、param('comment')の中身に半角英数字以外 or param('comment')の中身が全くの空白であることを条件とするように書き加え。前者はもちろんですが、後者を条件にいれておかないと、trackbackが書き込めなくなるので注意。
元ネタとさせていただた、きままにポロポロのAkihiさんに習い、具体的なソースは書きませんが、簡単なものです。
これで当面はしのげるかな?
本当は、イメージパスワード(それさんのコメントスパム対策 (イメージパスワードでブロック)参照)なんてのがいいんだろうけど、私の実力ではBlosxomに組み込みできないので、とりあえずは、こんなところで(^^;)
May 24, 2004
首相再訪朝
小泉首相が再訪朝し、拉致家族を奪回。しかしながら、当初言われた8人ではなく5人にとどまり、また、(人道)援助と引き換えということで、家族会をはじめ、強い批判の声もあがっている。
今回の訪朝、やはり家族を奪回した成果は評価されるべきである(曽我さんの夫=ジェンキンス氏の場合、米軍の訴追を恐れて本人が固辞したということだから、外交的には8人全員の奪回が可能であったということになる)。
ただ、それに“見返り”が伴った点、あるいは、他の行方不明拉致者において具体的な進展がなかったという点が問題になっている。
今回の訪朝のメリットとデメリット、どちらに天秤が傾くと判断すべきかは難しい。特に外交交渉は、後で明らかになることも多いし、交渉内容が「人間」という「タイムリミットのあるもの」だからなおさらだ。
ただ、いえることは、今回はあまりに「前評判」が煽られすぎた。
当初から、家族8人の奪回確定、さらにそれにプラスアルファがあるような報道が続いた。
リーク元が誰なのかは知らないが、これでは、足元を見透かされ、交渉には不利に働く可能性が高い。
また、それゆえに実際の“成果”に対しての“失望”が大きくなったともいえる。
毎回、サミットの内容が事前に漏れるのは日本からが多いと指摘されたこともあるし、この国の政治家・官僚・マスコミは「交渉」というものが、どういうものなのか、もう一度考え直したほうがよいのではないだろうか?
May 17, 2004
RSSの修正
Bloglinesに、いつのまにか掲載されるようになっていた。
そこで、はたと気づいたことがある。仕様の問題で、いろいろとリンク先をいじっているにも関わらず、rssの中身に手をつけていなかったのだ。
というわけで、早速。
rssのheadのフレーバーの12行目にあるlinkタグで囲まれた中を、直接、BlogのTOPページへのリンクにかきかえる(このページだと“http://gsnight.hp.infoseek.co.jp/?page=”)。
それと、rssのstoryフレーバーの3行目のlinkタグで囲まれた中を、以前のリンク先の表示と同様のやり方で書き換え(このページだと“http://gsnight.hp.infoseek.co.jp/?page=$path/$fn.htm”)。
これで、rssでのリンクも正しいものに変更できました。
May 12, 2004
イラク捕虜虐待事件
米兵によるイラク虐待事件が問題になっている。この問題のポイントは2つ。
1.これは明確な“犯罪”であり、徹底した原因究明と再発防止、“加害者”の処罰が必要。
2.この事件とイラク戦争の是非は無関係
後者について捕捉しておくと、この犯罪があったからイラク戦争が非になるわけでなく、この犯罪がなかったら是になるという性格のものではないからだ。
事件を最初に聞いた時、私は予備役によるものではないかと直感したが、後にそれが裏付けられた。
予備役にもいくつかパターンがあるので、今回、事件をおこした連中は「パートタイム兵」などと言われるものだ。つまり、正規の軍人として訓練を受けたことがなく、年に何日かの訓練を受けるというパターンだ。
こうした予備役は、必要な時だけ召集される。そして、高度な練度が必要とされる最前線には現役兵部隊が投入される一方で、後方や留守の任務につくものだ。
こうした制度は(多少の違いはあるが)各国にあるもので、日本・自衛隊でも予備自衛官補からの予備自衛官になると、自衛官経験がなくても50日/3年の訓練を受ける「パートタイム軍人」になることができる。
ただ、近年、米軍の予備役兵の練度の低さは、それを訓練する職業軍人達の間で問題になっていたようだ。体力はあるから手当で小遣い稼ぎをしようという、程度の連中が集まっていたらしい。
刑務所といえば、日本でも囚人虐待事件が明るみにでたように、平時の先進国でも問題のおきやすいところだ(外界と閉鎖されていることと、看守は“絶対権力者”になるからだ)。
練度の低い予備役兵を大規模にまとめて刑務所管理をすれば、こうなってしまうのは時間の問題だったといえよう。
一方、私は「組織的な犯罪」という見方は疑問視している。
この刑務所管理部隊全体で行っていた(黙認していた)という意味でなら肯定するが、「米軍として」というなら否ということだ。
いくら占領統治が下手だとはいえ、その“復讐”として、こんなことを行っても、米軍としてほとんど利がないからである。
情報部門の関与というのは多少は考えられるが、これも直接的に虐待を指示したというより、彼らがそういう拷問をしたのを見ていた・手伝った(ことがきっかけになった)、間接的な指示(強引・早急な情報収集の指示)なのではないかと私は考えている。
高級軍人というのは、大統領になったアイクや国務長官になったパウエルを引き合いに出すまでもなく、一般社会においてもエリートとして通用するようなメンバーであり、軍人ゆえの視野狭窄や、自己組織防衛などを差し引いても、捕虜虐待のメリットはまるでないのだから。
May 10, 2004
SPAM冤罪被害
GW中より大量のエラーメール(1日100~200件)が着信するようになった。
中身をみると、あたかも私がSPAMメールを発信し、それが宛先不明などで戻ってきたように見えるものだ。
もちろん、私がSPAMメールを送信した事実はない。
実は学術目的ネットワークとして初期に発展したというインターネットの歴史のため、メール送信におけるセキュリティは甘く、簡単にメールの差出人が詐称できてしまうのである。
そのため、SPAM業者が全く関係のない第三者のメールアドレスを差出人として詐称することで、自らは追及・苦情を逃れたり、エラーメールの煩わしさから逃げているというわけだ。
詳細は高崎真哉氏の迷惑メール(spam)撲滅私的調査会内のスパム行為冤罪被害対策調査室に詳しい。
いくつかの対応を行い(おかげで英語でメールを書いたり、フランス語を読むハメになったが)、現在は小康状態である。ただ、これは対応の効果が出たというより、SPAM業者が何かの理由(極端な話、土日で仕事が休み)で送信を控えただけという可能性も高く、しばらくは様子見だ。
May 06, 2004
自己責任とは
自己責任という言葉が一人歩きしているような気がする。
色々と意見はとびかっているが、そもそも自己責任とは何ぞやという定義をしていなくては、議論はかみ合わない。
私が思うに、要は「自分のケツは自分で拭け」ということだろう。
イラク人質事件でいうならポイントは2つだ。
1.リスクを正しく把握していたか?
外務省の渡航情報をはじめ、現地での情報などで、リスクをきちんと把握していたのかどうか。
リスクを正しく把握できず、冬山にTシャツでいくような愚挙を犯していたなら、これ
は非難されるべきである。
2.「覚悟」ができていたか?
もし、リスクを正しく把握できていたとしたら、この点が問題になる。
危険を冒してもやらなくてはならないことがある。そう考えるのは自由であるし、実際、そういう場合はある。渡航の自由は憲法で保障された権利でもある。
ただ、権利の裏には義務がある。
今回でいうならば、政府勧告も無視して危険地域に赴いた(=自分の権利を行使した)結果に生じたことには、自分で責任をとるという義務がある。
つまり「自分に何かあっても、自分のためには何もしないで構わない」という覚悟があるべきだ(もちろん、政府は邦人保護の義務がありますから、そうした意志表示があった場合でもベストを尽くして救出にあたらなくてはならない)。
「命がかかっている以上、自衛隊撤退を要求するのは当然」と言われては、家族も含めて“覚悟”が欠如していたこと指摘せざるをえまい。
再び尾篭な表現をさせていただければ、「自分のケツを他人に突き出して“拭け!”と
要求する」ように見え、結果として拭いてもらってにもかかわらず、それに対するお礼すらない。
こうしたことが、直感的に国民に見抜かれ、自己責任論という世論が盛り上がったのであろう。
NYタイムズに日本の自己責任追求論批判が掲載された。
記事を書いた日本支社の日系人のデスクは偶然にも、朝日新聞社内にあるそうだ。
記事参照
ネット上にて、類似するドイツでのケースがあった。
記事参照
この記事は、今回の事件よりかなり前に書かれたものであるし、マスコミの文章ではないので、比較的信頼できると私は考えている。
Apr 30, 2004
Blosxom3.0alpha1
Blosxom3.0の最初のアルファ版が公開されました。
とはいえ、自分ではソースもかけない身分なので、今はただ眺めるより他なし。
実際に正式リリースされたとしても、今使ってるプラグインの対応の確認がとれ、かつ、使いたいプラグインが3.0にしかない、という状況にならないと移行しないですね。とりあえずは、現状の機能で満足していますし……
Apr 28, 2004
独立記念日
今日は日本の独立記念日である。
といっても、何のことかわからない人が大半だろう。
昭和27年の今日、4月28日に、サンフランシスコ講和条約が発効。第二次大戦の敗北以来占領下にあった日本が独立国として復活した日なのだ。
[主権回復の日]「『戦後』はこの日から始まった」(読売新聞社説4/28)
この条約調印にあたって、日本国内では国論が割れていた。すなわち、単独講和論と全面講和論である。
前者は、実際に行われたとおり、調印できる(講和できる)ところから、まずは講和するというもので、事実上は米を盟主とする自由陣営諸国と(とりあえずは)講和するというものだった。
後者は、ソ連ら共産陣営諸国も含めた全ての国と講和条約を調印するという論である。
理想論に立てば全面講和論に理があるように見える。しかし、既に冷戦期に突入しており自由陣営と共産陣営と足並みを揃えて条約調印するなどというのは絵空事になっていた。
結果、社会党・共産党勢力の反対を押し切って吉田茂はサンフランシスコ講和条約に調印する。
その後の世界情勢、そして日本の辿った復興の道程をたどる時、単独講和論と全面講和論のどちらが日本にとってベターな選択であったかは明らかであろう。
吉田ら当時の政府は高く評価されるべきであるし、全面講和論を唱えていた勢力は今からでも、自分達が間違っていたとはっきり謝罪すべきだ。
Apr 27, 2004
お笑い政治道場?
自民党の柏村参院議員が「人質の中には自衛隊派遣に公然と批判していた人もいるらしい。仮にそうだとしたら、同じ日本国民であっても、そんな反政府、反日的分子のために数億円もの血税を用いることは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」と発言したらしい。
すごいことをいうな、誰だこれは? と思ったら、あの「お笑いまんが道場」の司会をしていたアナウンサーだった
柏村自民議員“脱線”…「反日的分子」発言(ZAKZAK 4/26)
気持ちはわからないでもない。
ただ、今回の事件は、人質メンバーの思想とは直接は関係ない。
右翼だったとしても事件は発生しえたし、助けなくてはいけないし、帰ってきて英雄面してもいいわけでもないからだ。
その観点から考えると、この発言は単に思想に対する不快感の表明であって、国会議員が公の場で発言するようなものではないだろう。
Apr 26, 2004
Apr 23, 2004
萌えは世界
「間」から「おたく」へ――ヴェネツィア・ビエンナーレ第9回建築展記者発表
いやなんともはや。
国際的建築展における“日本代表”のテーマに「おたく:人格=空間=都市」で、「萌え」がキーワードとなるという。この決定を通した関係者は凄い。
これがどういう展示になるのか、そして、国際的にどういう評価を受けるのか。
興味がつきないところであり、続報に注目したい。
Apr 22, 2004
奇妙な人質生活
最初の3人の人質事件。こんな展開になってきた。
武装集団、ビデオ撮影時に「もっと怖がれ」と要求 3人が証言(産経新聞4月20日)
まあ、脅迫ビデオをつくるのに、より効果的になるように演出すること自体は不思議ではない。。
だが、日本政府はこれを演技と見抜いたことは誉めるべきだ。実際、3人は普段はゲスト待遇だったと証言しているのだから。
もちろん、こうした情報を交渉中には外部に公開できるわけもない。その辺も含めて日本政府は見事だったというべきだろう。
一方、的外れに思えるのはこの記事だ。
武装勢力“一揆”だった…昼農民、夜戦士 (ZAKZAK[夕刊フジ]4月20日)
『とくに日本人誘拐事件でも、農民一揆の様相が色濃くうかがえる。
ボランティアの高遠菜穂子さん(34)ら3人を誘拐した武装勢力「聖戦士旅団」もそうだ。』
と記事中ではしているが、イラクの農民がビデオをデジタル編集してCD-Rにやくような機材を所有しているのだろうか? それどころか、FAXでも珍しいという報道をきいたのだが……。
後の2人を拘束したのはそうなのかもしれないが、最初の3人にはあてはまらないだろうことは容易にわかりそうなものだが。
さらに妙なのはこれだ。
所持金すべて奪われた」高遠さんら3人、聴取に説明(読売新聞4月20日)
ガソリンスタンドで給油中に拉致されたというのも、今まであった証言情報と食いちがう。 更に、所持金を全て奪われたというのだが、カメラや時計はもったままであった。 後の2人のうち安田氏はカメラをとられたと証言(ZAKZAK4月21日)しているというのに……
そして、奇妙というか凄いというか。
人質ビデオに謎の日本語男…「言って、言って」指示(ZAKZAK4月21日)
「捜査当局では日本語に精通した諜報員が誘拐・監禁の指揮をとり、武装集団の組織と指示系統を分からなくするため控えていたが、ヤラセ発言の部分で思わず正体を現した可能性がある」という。なるほど「旧バース党などの諜報機関」が関わっていたとしたなら、様々な疑問点も説明がついてくる。
が、新たな疑問がわく。
広島・長崎を知っているほど日本に精通し、わざわざ日本人を狙って誘拐したのに、なんの成果もないまま解放したのは、なぜだろうか。
一人ずつ殺していけば、日本の世論はゆさぶられ、より効果的になった筈だ。
それとも、イタリア人やアメリカ人を殺害したり、サダム政権時代にはクルド人に毒ガスまで使ったというイメージで判断してしまうのが間違いで、日本人やボランティアは殺すことができないという親日家で情に厚い人々なのであろうか?
Apr 21, 2004
渡辺修孝の両親が哀れ
イラクで後で拘束された二人が帰国した。このうち、NGO「米兵・自衛官人権ホットライン」メンバー、渡辺修孝が成田で一騒動をおこした。
特に強調したいのは、空港まで出迎えた両親との対面である。
これを映像報道などから再現してみるとこうなる。
父・国雄氏「帰れたんだから、(日本政府や国民に)お礼を言ってもらいたい」
母・和枝さん「そうだよ」
渡辺「連絡があって初めて向こうの大使館の人が迎えに来ただけなんですからね」
謝意を示すことを拒否。
国雄氏「こっちの状態と向こうの状況は違うと思う」
渡辺「え」(不満そうに)
国雄氏「おまえにはおまえの考えがあるけど、今日、ここにあるってことは、皆さんのおかげさまなんだから」
渡辺「ただ、その前にちょっと話をさせてください。僕も社会的にイラクまで行ってやってきたことがありますんで」
謝意よりも自分の主張を先にすると言い張る。
国雄氏「そうじゃなくて」
和枝さん(涙ながらに)「それはあんたの仕事だからやったらいい。わたしは帰る」
渡辺「あ、そう」
和枝さん「ただ皆さんに、『ありがとう』って、こんなに心配してたんだから、言ってね」
日本政府や国民に感謝の気持ちを伝えるよう説得する両親に、渡辺は聞く耳をもたない。
やがて、渡辺の支持者(NGOメンバー)が、親子の間に割って入る。
和枝さん「やっと会えたんですから親子で話をさせてください」
渡辺「泣いてんじゃねぇよ! 大丈夫大丈夫」
そして、圧巻だったのは、午後3時からの記者会見である。
渡辺「自分は共産主義者で日本政府に対し反戦活動を行っているから『日本政府はたすけてくれないな』と思っていた」
なお、この発言は今のところFNNニュースジャパンでのみ報道されたようだ。
まず、傲慢この上ない態度に多くの人は目を疑い、憤慨するだろう。
親が涙を流しながら訴えることに聞く耳をもたない。
そして、自分の目から見える範囲だけを捉えて「政府は何もしていない」という。水面下の折衝や何かは行われていただろう。よしんば、政府のしてきた手が何も成果があがっていなかったとしても、それは結果論であり、救出のための活動を行ってきた政府関係者がいるのは間違いない。
自分の救出のために尽くしてくれた人に対して、まず最初に感謝するというのは、常識的行動であり、それをするように説得した両親の見識は至極当然のものだ。
しかし、それを全く聞き入れず、自らの主張のみを述べようとする。そして、メンバーに引き離されたといっても、本人がそれをいやがるでもなく、むしろ邪魔者がいなくなったとでもいわんばかりの態度。
渡辺の常識を疑うのが当然で、親が(そういう子供に育ててしまった責任はあるが)哀れでならない。
そして、記者会見での共産主義者発言。
彼の主義主張がなんであるかはっきりと発言してくれたことは評価しよう。下手に耳障りのよい言葉をならべて騙しにかかられるよりよほどよい。それに、個人の主義主張は自由であるのだから。
だが、それで「政府が助けてくれないと思った」というのは、彼の全くの主観にすぎない。日本政府がそんな“差別”をするほどの度胸がないことはいうまでもない(人質に何かあれば政権が吹き飛ぶかもという利己的動機も含めて)。彼の妄想だ。
人は一人では生きられない。
渡辺がなすべきことはイラクでの出来事を語ることでも、自分の意見を主張することでもない。
日本政府と国民に謝意と謝罪を示す。
人としての最低限の礼節なくしては、いかに高尚な主張をしても、ただのエゴにしか聞こえない。
Apr 20, 2004
世論調査結果
今回のイラク邦人人質事件の政府対応について、朝日新聞の調査ですら、支持するという人が6割を越えたという
イラク人質事件で緊急世論調査 政府の対応を6割が評価(朝日新聞4月16日)64%が「評価する」と回答した。犯人側からの自衛隊撤退の要求に応じなかった姿勢には、73%が「正しかった」と受けとめた。
なぜ、「朝日新聞ですら」という表現を使ったかというと、こうしたアンケートでは各社の立場に添うような答えを導くように質問にバイアスがかかるからだ。
例えば、
Q.政府の人命軽視ととられてもやむをえないような対応をどう思いますか?
積極的に支持する / どちらともいえない / どちらかというと不支持 /支持しない
Q.人質全員無事とテロには屈しないという難しい問題を見事にやりとげた今回の政府の対応をどう思いますか?
積極的に支持する / どちらかというと支持 / どちらでもない / とても認めることはできない
という2つの質問をすれば、前者では不支持がより多くなり、後者では支持がより多くなるのは自明だろう。
世論調査やアンケートを称されるものでは、こうしたことが多々ある。細かいアンケート結果をのせている場合、質問文そのものも掲載されていることがあるので、それをよく見ているとどの社がどういう立場にたっているかよくわかる。
朝日新聞が反自衛隊、反自民党であるのは、いまさら説明するまでもないだろう。
だから、その新聞でも政府の対応を評価するという答えが明らかな過半数を占めたというのは大きい。
あれだけ“市民”の“自衛隊撤退要求運動”ばかり報道されていたというのに、一体これはどういう事か。
新聞というものが、世論を必ずしも反映していない好例だろう。
そして、もう、これに国民は気づき始めている。
Apr 19, 2004
横山光輝氏死去
漫画家の横山光輝氏が去る15日、なくなった。享年69才。
横山氏は足を骨折してほぼ寝たきりだったというが、連載は終了していた「殷周伝説」を加筆修正しながら単行本出版中の“現役”であった。
これで、「少年」の二枚看板であり日本のTVアニメの黎明を支えた「鉄人」も「鉄腕」も生みの親を失ってしまったことになる。
残念だ。
横山氏は、鉄人28号で巨大ロボットの元祖となり、魔法使いサリーで魔法少女ものの元祖になり、あるいは三国志全60巻という大作をモノにした。
しかし、世間の評価が低すぎる気がする。
同時代に手塚がいたせいか、トキワ荘グループと接触をもたなかった(というか漫画家同士の付き合いをあまりしなかったらしい)せいなのか。
いずれにせよ、現在の評価はまだまだ彼の功績に見合っていない。
もっともっと評価してしかるべきだ。
Apr 18, 2004
解放人質はイタリアに感謝を
元人質3人に加え、その後に拘束されていた2人も解放された。
無事に帰還されたことを、まずは喜びたい。
一方、これと並行するように、イラクでは外国人の拉致が相次いでいる。中でもイタリア人は一人が実際に殺害されるという痛ましい事態になってしまった。
しかし、イタリアは首相・野党とも、それにひるまず「イタリア軍撤退せず」を表明した(ただし、伊は首相がマスコミ王でもあるので、イタリア発の報道は割り引いて考えなくてはならない)。
この事件は、邦人3人の解放前におきている。もし、ここで、イタリアが軍撤退を発表でもしていたら、人質戦術は有効であるとなって、人質は解放されなかったかもしれない。
殺害されたイタリア人も「イタリア人の死に様を見ろ」と叫びながら、最後まで抵抗しようとし、屈しなかったという。自己責任に伴う覚悟とはそういうものだろう。
もちろん、実際に人質を殺害されたイタリアが最も厳しい立場だったので、取り上げたのだが、各国もテロには屈しないという立場を明確に示していることで、人質戦術は有効でないという印象を与えて解放に貢献していることは忘れてはいけない。
そんな中で日本が自衛隊の撤退を決めていたら、どうなっていただろうか。日本国民のみならず、各国国民を危機にさらすことになっていたであろうことは容易に想像できるだろう。
■各社記事
不明邦人解放 政治宣伝に利用されるな(産経新聞社説4月18日)
[2邦人解放]「同じ愚を繰り返してはならない」(読売新聞社説4月18日)
「反省してほしい」人質5人に安倍幹事長が苦言(読売新聞4月18日)
人質にナイフの脅迫映像は演出 政府分析、早期に認識(産経新聞4月18日)
イラク邦人人質「自衛隊撤退せず」75%が不支持-緊急アンケート/京都(毎日新聞4月10日)
↑これ、たった20人へのアンケート結果って……
Apr 16, 2004
人質解放と新たな拉致
イラクで拉致されていた3人が介抱された。まずは無事であったことを喜びたい。
今回の事件をどうとらえるかは今後の日本にとって重要な問題になってくるだろう。参考までに各新聞社の意見(以下全て4月16日付)。
[3邦人解放]「喜ばしいが教訓も少なくない」(読売新聞社説)
「正しいと信じる目的のためならば手段は常に正当化される――といった幼稚な理屈はテロリストと狂信者だけにとどめておきたいものである」(読売新聞編集手帳)
問われる「自己責任」、退避勧告に法的拘束力なく(読売新聞)
邦人人質事件 ひとまず解放を喜びたい(産経新聞社説)
三人はようやく解放されたが、示唆することは多い(産経新聞産経抄)
イラクの人質事件――解放の喜びと新たな不安(朝日新聞社説)
解放の報にはほっとしながらも、この戦争への疑問は、ふくらむばかりだった(朝日新聞天声人語)
朝日は人質解放というよりも、そこから自衛隊派遣の是非に話をとばしているのであまり参考にはならないか。
ともあれ、日本が国際的に地位を向上させればさせるほど、例え逆恨み的であっても、その行動を妨害しようと思うものは増え、テロのターゲットになる。日本人は「どこにでもいける」という権利をもつが、それは「自己責任」という義務があるということは忘れてはいけない。個人個人に危機管理が問われているのである。そのことをこの事件から読み取って欲しい。
しかし、(元)人質達の元気さには驚いた。報道では、頭巾をかぶらせられてモスクに入ってきたということだが、聖職者協会の事務所の映像では、初期の段階から、“綺麗”なのだ。
外傷や暴行のあとは見られず、肌つやもよい。時計やカメラといった高級品も所持したままだし、服も綺麗。髭も伸びていない。察するに、食事などはきちんと提供されていた上、日用品・携帯品は全て返却され、解放前にはシャワーと髭剃りをさせてくれたのだろう。優しい相手だ。あるいは、既に拉致グループから部族などに身柄が移管されていたのかもしれない(それでも、荷物を返却してくれたのだから、厚待遇だ)。
色々と疑問点や不明点がある。 遠からず記者会見があるものと予想されるので、それに注目したい。 ただ、全世界が注視しているといってもよいので、あまり国際常識から外れた、恥をさらすような言動だけはしてほしくないところだが。
解放された一方、新たに2人のジャーナリストが拉致された。 一部始終を見ていたというイラク人男性からの電子メールによると、次のようになる。
- 撃墜された米軍ヘリの撮影にいくことにした二人は、タクシーの運転手の危険だという忠告を無視して出発。
- 途中、武装勢力の私的検問にひっかかり、引き返すようにいわれる。だが、米軍ヘリの残骸を撮影したいからと言い張り、結局、撮影するならついてこいといわれて、そこから移動。
- 5分走ったところで、3台の車に囲まれる。中国人だとごまかそうとしたが、パスポートがでてきてアウト。拉致される。
米軍ヘリの墜落現場=反米武装勢力の所在地であることは当然だろう。ジャーナリストを含む外国人拉致が多発し、日本人も拉致されたまま帰ってこない(当時)という状況で、そんな地域に行けば、かなりの確率で拉致される危険があると覚悟するのが当然であろう。解放された3人より一層、自己責任が重いといわざるをえない。
もはや、イラクに業務命令以外でとどまる者は全員が、自己責任で行動することといざという時には自分に構わずに行動してくれ、とする文章を一筆書いておくべきだろう。その覚悟ができない者はイラクで活動すべきでない。
■4/19追記
無事、二人が解放された。
本人達の弁によると、ヘリの残骸を取材しようとしたのではなく、戦闘地域にいきたかったということだ
とはいえ、好んで反米武装組織のいる危険な地域にいこうとしたことにはかわりなく、自業自得であるということにもかわりない。
Apr 15, 2004
recentwritebacks_treeプラグイン
C-WWWのFukazawaさんが、recentwritebacks_treeプラグインというものが紹介されていました。
typesterさんのUnknownPlace.で公開されているrecentwritebacks_treeプラグインというのがそれです。
これは、コメントやトラックバックをリストにして表示することができるものです(右側のRecent Writebacks参照)。
使い方は、ソース中の16~21行目で、リスト化するエントリ数とライトバック数(コメント/トラックバック別なので2×2で4変数)を指定し、プラグインフォルダへ。 フレーバーの表示させたいところに、$recentwritebacks_tree::cm_list(コメントリスト)、$recentwritebacks_tree::tb_list(ライトバックリスト)を挿入してやればOK。
リスト化する動作としては、エントリ単位にリスト化されます。 ライトバックの中に古いライトバックと新しいライトバックが混在している場合、エントリそのものが浮上して、古いライトバックも一緒に浮上して(指定した範囲内で)リスト化されるということになります。
なお、私の環境で使用するにあたり、ソースの以下の点を改変しました。
9行目
my $data_dir = "$blosxom::plugin_state_dir/writeback";
↓
my $data_dir = "$blosxom::plugin_state_dir/writebacks";
72行目
if($_ =~ /^name:(.+)/ ……
↓
if($_ =~ /[¥r¥n]+name:(.+) /……
122行目
$file =~ s/txt$/html/;
↓
$file =~ s/txt$/htm/;
一番目はStart Kitの環境に合わせる変更。
三番目はwriteback込でを表示するフレーバーが.htmであるための処置。
二番目は、おそらく、ライトバックを保存するファイル内で若干の形式の違いがあるためと思われます(「日付はwritebackプラグインを改造してwbファイルにdate:セクションを追加してないとでません」とありますが、start kitでは元々そうなっている筈)
あと、ついでに不具合(?)にも気づいてしまいました。
分まで同じタイムスタンプのファイルが複数あると、@wb_listに同じファイル名を何度も拾ってしまうようです。従って、リスト表示も同じものが何度も表示されてしまいます。
まあ、通常の運用ならほとんどありえないでしょうが、サイトの引越しでFTPで一括UPLOADなどすると、現象が発生する可能性があります。
とはいえ、これまた非常に便利なプラグインです。ありがたし。
Apr 14, 2004
エントリの日付
entries_indexプラグインを利用すると、エントリの日付けを作成日時で固定することができる。これは、プラグインフォルダの配下につくられるstatesフォルダ内あるファイルentries_index.datに作成日時を書き込むことで実現されている。従って、サーバ移転の際などは、このファイルをエントリファイルと一緒に移動すれば元の日付を維持できる(ただし、データ中にパスが書かれているので、それを新環境にあわせて置換することは必要)。
また、誤ってこのファイルを消してしまった場合も、自動的に再作成されるが、その場合、日付はその時点でのファイルのタイムスタンプになってしまう。
これを本来のタイムスタンプにしたい場合には、dat中の日付・時間を修正する。
dat中では、エントリ1つ1つにタイムが記載されている。これは、UNIXでの時刻の持ち方にしたがっており、グリニッジ標準時1970年元旦0時0分を基準に、そこからの経過秒数で時刻を表している。
例えば、ここのページなどを利用して、日付を秒数変換して、それを使えばよいだろう。
Apr 13, 2004
小泉首相の家族との面会拒否
イラク拉致の家族は「小泉首相との面会」と「(政府に入ったものであれば確度をとわない)安否情報の提供」を求めている。しかし、政府側はこれを拒否している。この判断は正しい。
「情報」については、現在、文字通り生死を握るものだ。どんな情報を握っていて、それをどんな確度だと認識しているのか。それが外部に流出してしまうことは、今後の“交渉”に致命的悪影響を与えることはいうまでもない。自分の手札をさらしながらポーカーをやるようなものだからだ。
「首相との面会」についても、この「情報」の問題がつきまとう。
仮に首相と面会したとしても、首相は何も情報を話すことはできない。
また、首相が家族に何かを約束したり、考えを話したりすれば、それは、報道されてしまい、世界に日本の手の内をさらすことになる。
だから、この段階では首相は黙して語らず、原則を主張するだけというのがベストなのだ。
心情的には家族が求める要求はわからないでもない。
しかし、それが交渉を不利にするということを理解しなくてはならない。感情のみで取り乱せば、見苦しいという印象を国民に与えるだけでなく、テロリストにつけこめる隙があると誤解させる。そうなれば、拉致事件の解決がより一層難しくなることはいうまでもない。
Apr 12, 2004
拉致事件の奇妙さ
今回の事件で色々と奇妙な点がでてきている。 中には自作自演説というのも流布されいる。 私は今までその立場はとっていなかった。 確かに拉致されたメンバーは自衛隊撤退を要求しているし、高遠氏は左翼団体である労働者社会主義同盟のHPにも寄稿している(余談だが、この同盟の綱領は革命、人民の搾取など今時珍しいくらいの正統派社会主義革命の綱領である。まあ、親中共派の日本労働者党と建党同盟の統合により結成されたもので、前者は日共左派系親中派で日共から除名されたグループで結成されたもの。後者は労働党の分派「労働者社会主義研究会」と山川暁夫、いいだもも、生田あい達が合流した「共産主義者の建党協議会(建党協)」から、さらに山川や労社研が分裂して結成されたもの。だから、ある意味当然の綱領か)。 だが、イラクへいっている報道以外の民間人(NPO、ボランティアなど)の多くは反自衛隊、左翼思想であるから、ソフトターゲットとして民間人を狙えば、そうした主張の持ち主になることは、確率的にもおかしくない。
また、イスラム暦でなく西暦を使用していること、宗教的修辞が少ない、イラクでは高価なスニーカーの着用、CD-Rなどパソコンの使用など、従来のイラクのイスラム過激派との違いを指摘する声もあった。しかし、これも国外から入りこんだ、イスラム原理主義というよりもイスラム系反米組織だと思えば、つじつまは会う。
が、こんな情報がでてきた。
「人質となった北海道千歳市のボランティア高遠菜穂子さん(34)との間に接点があった可能性が浮上した」(中日新聞4月11日)
「サラヤ・アル・ムジャヒディン(戦士旅団)」の声明文全文(産経新聞4月11日)の文中より。
「広島、長崎に原爆で大量殺戮(さつりく)を行った米国は、同じことを、いや、国際的に禁じられている爆弾によってより残虐な形で、抵抗しているファルージャに対して行っていると言っている日本の街の声にわれわれは耳を傾けた。」
後者のような論法は従来のイスラムでは見られない。というよりも、日本の原水禁とか反米左翼運動の引き写しのようなものである。
前者については言わずもがなだ。
実際に解放になっていない段階であり、また、新たな解放条件が提示されたという情報もあるなど、錯綜しており、断定はできないところだ。が、私の中で疑念がわきあがっているのは確かである。
Apr 11, 2004
家族の声明への失望
「高遠・郡山・今井3氏の家族の声明」
我々被害者家族は、イラクのアルジャジーラ放送による速報より「拘束者3名の 24時間以内の解放」という報道を確認しました。言葉にできないほどの安堵感を感 じています。
我々の家族の解放に尽力いただいたアルジャジーラとイラク・ムスリム・ウラマー 協会をはじめとする、世界中の仲間に対して、心からの感謝をささげますと同時に、 改めてこのような混乱を招いたことをお詫びいたします。 しかしながら、家族の心境としては無事な姿を確認するまでは不安は依然ぬぐえな いのも事実です。
引き続き、我々は自衛隊の即時の撤退と、イラクからの全ての武力の廃絶を訴え続け ます。即刻の停戦を求めます。
同時に我々は、継続してイラクを初めとするアラブ諸国の皆様と共に、平和な社会 を目指したいと考えております。また解放の速報以前にワールド・オファーより配信 された川口外務大臣のコメントに対して、その文中に使用された「怒り」「わが国の 自衛隊もこのために派遣されているのです」という表現を、配信以前に削除すること を要求しました。
削除することができないなら放映の中止を求めました。繰り返します。我々は継続 して、イラクを初めとするアラブ諸国の皆様と共に平和な社会を目指したいと考えてお ります。2004年4月11日 AM4:43 家族一同
人質解放の報告をうけて発表された家族の声明。
どうもおかしな声明である。
まず、イラクやアラブに対する感謝を示しているのに、日本や日本国民対する謝意も迷惑をかけたことへのお詫びもない。
また、「自衛隊の即の時撤退と、イラクからのすべての武力の廃絶を訴え続ける」というのは、もはや人質事件とは何にも関係なく、彼らの政治的主張である。
さらに、川口外務大臣がテログループを非難する言葉として使った「怒り」に削除を要求するのも意味不明だ。各国、イスラム指導者まで、今回の拉致を非難している中、当の日本が強い非難をしなくてどうするというのか? 弱腰を見せればつげあがられるだけである。
それに、「わが国の自衛隊もこのために派遣されているのです」というのも、自衛隊が治安目的ではなく復興目的であることを訴えるという交渉戦術に沿ったものである。これは、真実をつたえ、犯人をなだめる言葉だ。
アラブの交渉事では、最初、高いふっかけがあって、強気に対応してそれを現実的なものにさげさせていくというのが基本である。
交渉のプロでもない家族は、「刺激しないでほしい」という要望をするだけならまだしも、「要求」したり「放映中止を求めました」というのは明らかにやりすぎだ。しかも、結果として、「解放する」という交渉結果を引き出したなら、政府の行動は正しかったことになり、家族の「要求」は的外れということだ。そこに反省はないのだろうか?
「我々は継続して、イラクを初めとするアラブ諸国の皆様と共に平和な社会を目指したいと考えております。」という結びの言葉も、彼らの政治的主張である。
身内の者を道具にまでして、自らの思想信条を広めようとする声明文としか読めない。
義務と権利。人への感謝と思いやり。
もっと他に言うことはあるのではないだろうか。
■4/13追記
産経新聞4月12日の記事によれば、「関係者によると、面会では、高遠さんの弟、修一さん(33)らが「政府や党、国民にご迷惑を掛け、おわびする」と述べた。」という。
遅きに失したが、お詫びしたことは評価する。
しかし、あれだけマスコミの前に声高で自衛隊撤退を主張するのに対し、なぜ、各政党本部での面接という場でしか、これを口に出さないのだろうか(報道も「関係者によると」という間接的なものだ)。疑問が残る。
■4/14追記
朝日新聞4月13日の記事によると、家族は「日本中のみなさんにご迷惑、ご心配をかけ、本当に申し訳ありません」とTV番組中で頭を下げたという。
ようやくではあるが、この言葉が出たことを評価する。
イラク邦人拉致事件報道メモ
60年安保の最中、岸首相は「一部の国民が騒いでいるが、今日も後楽園球場は満員だ。声なき声は私を支持している私は国民の声なき声を信じる」と発言したのは有名である。これは一面の真理をついている。
大体、デモや集会は現状に満足できぬ者がおこすものであり、現体制や政策を支持している人は、そういったことをほとんど行わないからだ(おこす必要もあまりないし)。ゆえに、サイレントマジョリティ(声なき多数派)といわれたりする。
今回も報道では政府批判や自衛隊撤退を求めるデモやイラクでの反日感情の報道などが目立っているが、必ずしもそれが全てではない。
というわけで、そうした報道をメモしておく。時事や共同は元記事がすぐになくなる可能性が高いので、引用つき。
「首相の『撤退拒否』表明を支持する」(読売新聞4月10日社説)
小泉首相の態度は正しい 豪首相が支持表明(産経新聞4月10日)
交渉で事件解決を NY市民、自衛隊撤退反対(共同通信4月10日)
イラク日本人人質事件について、米ニューヨークでも強い関心を呼んでいる。
会社役員の女性秘書(63)は「解決への第一歩は交渉で、仲介役になれる第三者のアラブ人などを探すべきだ」と指摘。会計事務所員のマイケル・カシアノさん(31)は「交渉もせず人質たちを死なせてはならない。米軍もいるが、自分たちで解決するよう日本人自身に任せた方がいい」と語った。
ある女性会社員(26)は「米国は事件解決のため日本を全面的に支援すべきだ。ただ事態をこじれさせないように配慮しなければ…」と懸念した。
ジョージア州の会社経営の男性(53)は「イラク戦争は間違った戦争。こんな事件が起きても驚かない」とブッシュ政権の責任を批判し、一方で「自衛隊を撤退させるべきではない」と訴えた。
撤退は日本の名声に傷 英紙が社説(共同通信4月10日)
十日付の英紙タイムズはイラク日本人人質事件に関する社説で、犯人の要求に応じ自衛隊を撤退させることは「小泉(純一郎)首相の威信だけでなく日本の名声や同盟国との関係を傷つけることになる」と主張した。
社説は戦争体験の少ない日本人が今、イラクに派兵して国際的責任を担うという「勇気ある決定」の代償に気づき始めていると指摘。
小泉首相は暴力や脅迫に屈してはならないことを十分に理解しているとした上で、三人の拘束と虐待は「人類社会に対する侮辱」と非難した。
同日付の英インディペンデント紙も社説で、犯人の要求に屈しないことが、日本の指導者としての小泉首相の「通過儀礼」になるとの見方を示した。
「邦人拘束の映像痛ましいが」駐留継続すべきだ=豪紙(時事通信4月10日)
オーストラリアの有力紙シドニー・モーニング・ヘラルドは10日付で、イラクで拘束された3邦人の痛ましい映像によって、各国軍のイラク駐留を疑問視する世論が高まるかもしれないが、撤退すればイラク国民をさらなる無秩序に追い込むことになると指摘。戦争を始めた「占領軍」には道義的責任があり、少なくともオーストラリア軍は駐留を続けるべきだとの社説を掲載した。
「日本人拘束、良くない」=迫撃弾事件、関与せず-サドル師サマワ事務所長(時事通信4月10日)
陸上自衛隊が派遣されているイラク南部ムサンナ州で、イスラム教シーア派強硬派指導者ムクタダ・サドル師のサマワ事務所のシェイク・カゼム・アルアワディ所長が9日、インタビューに応じ、イラクで邦人3人が拘束されたことについて「犯罪で、良くない行為だ」と述べ、「ムジャヒディン旅団」と名乗る犯行グループを非難した。
サドル師側近が関与否定 「解放祈る」と言明(産経新聞4月10日)
聖職者らの批判的反応を報道 アルジャジーラ(産経新聞4月9日)
人質家族のテレビ出演、イラク国内でも高い関心(読売新聞4月11日)
「援助台無し」憤るサマワ市民…自衛隊の活動継続願う(読売新聞4月10日)
■4/13追記
「峻別すべき『解放』とイラク政策」(読売新聞4月13日社説)
■4/14追記
武装勢力の撤退要求に従わず…イタリア首相が明言(読売新聞4月14日)
Apr 10, 2004
民主党を高く評価する
今回のイラクでの日本人人質事件にあたって、民主党は岡田幹事長が「武装グループの要求を受け入れる形で撤退すれば卑劣なやり方を認めることになる。今のイラクにとどまることに法律上の疑義はあるが、関連づけるのは適切ではない」と述べた。
つまり、民主党は「自衛隊は撤退させるべき」という持論はあるが、「テロには屈しない」「テロを利用して自己の主張を通すことはしない」ということだ。
非常に明快で、理にかなっている。
かつての社会党なら、ヒステリックに自衛隊撤退を主張しただろう(というか社民党はそう言っているわけだが)。これも自由党との合併効果であろうか?
日本の野党第一党も、ようやくここまできたかと素直に関心した。
Apr 09, 2004
実際にありそうな政府対応
内容的には前エントリの追記だが、長くなるので別に。
イラク復興支援特別措置法(イラク特置法)は第八条第4項により「防衛庁長官は、実施区域の全部又は一部がこの法律又は基本計画に定められた要件を満たさないものとなった場合には、速やかに、その指定を変更し、又はそこで実施されている活動の中断を命じなければならない。」、第5項で「対応措置のうち公海若しくはその上空又は外国の領域における活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の長又はその指定する者は、当該活動を実施している場所の近傍において、戦闘行為が行われるに至った場合又は付近の状況等に照らして戦闘行為が行われることが予測される場合には、当該活動の実施を一時休止し又は避難するなどして当該戦闘行為による危険を回避しつつ、前項の規定による措置を待つものとする。」とある。いわゆる、「戦闘地域となった場合には退避・撤退する」という方針の法的根拠だ。
これに基づき、サマワの派遣部隊長(佐藤正久一佐)が、イラク国内でのサーア派サドル師グループなどと米軍らとの対立激化による治安悪化を理由に、活動の一時休止・避難を決定。宿営地の警備をオランダ軍に依頼し、人員と車両をイラクから撤退。人質解放後、「治安が回復した」として、イラクに戻る。
こういう筋書きを日本政府は組み立てるかもしれない。
「テロに屈したわけではない」「政府が撤退を決めたわけではない」「たまたま治安悪化のタイミングが重なっただけ」という名目をたてつつ、自衛隊を撤退させて人質の安全を図るというわけだ。
もっとも、こんなおためごかしをしても、せいぜい国内向けと米政府向けにしかならず、単に「テロに屈した」と国際的にはとられるにすぎないだろうが。
■4/16追記
民主党がこれを言い出したが、政府はぶれなく「自衛隊を撤退せず」を貫いた。私が邪推したよりずっと政府は芯が通っていたわけで、立派である。
テロに屈してはならぬ
イラクで日本の民間人3名が反米組織とみられる組織に拘束され、自衛隊の撤退を要求するという事件が発生した。
まず、この事件の背景を分析しておこう。
民間人を人質として自衛隊の撤退を求めるという手法は日本という国家をよく研究しているように思える。なにせ、ダッカ事件ではハイジャックに屈して服役・拘留中の日本赤軍のメンバーを解放した前科がある(そういえば、この時は福田首相、すなわち今の官房長官のオヤジだった)。
だが、最近のイラクでは民間人への襲撃も多くなっており、韓国人牧師7名も拘束されたという情報もある。そこからすれば、特に日本という国家を詳細に分析してターゲットにしたとは断定できない。
「サラヤ・ムジャヒディン(戦士旅団)」と誘拐グループは名乗っているそうだが、これが無名の団体であるということを考え合わせると、このグループが名をあげるために日本人の民間人という“弱い部分”を狙ったということに過ぎないのではないだろうか。
また、今回の事件で「イラクでは自衛隊が支持されていない」としてしまうのも短絡的である。サマワ市民は自衛隊を支持しているとの報道もあるくらいだ。治安が悪化している今、10人もいれば3名くらいの拉致はできてしまうであろうから、この事件を“イラク国民の代表的意見”としてしまうのはおかしい。
その上で、今回の事件に対してどう対応すべきかである。
一言でいえば、テロに屈してはならぬ。自衛隊撤退などは断固として拒否すべきだ。
日本が「テロに屈する」国家と認定されてしまえば、今度、日本の活動・行動が気に入らないグループは、海外にいる日本人を無差別に拉致して、政府を脅迫するという行動にうってでるだろう。そうなれば、今後、在外邦人すべてが拉致の危機にさらされることになる。
もちろん、日本という国家も国家の呈をなさなくなるだろう。脅迫に屈して右往左往して瓦解してしまうだろう。
テロに屈しないことは、日本国民の安全を守るためにも必要なのだ。
もちろん、私は人質の命を軽くみているわけではない。
だが、今回拘束された3人はボランティアやフリージャーナリストなどであり、自らの意思でイラクに赴いたものである。
つまり、危険は承知の上であった。誘拐されるとは思ってはいなかったかもしれないが、死ぬかもしれないとは覚悟していただろう。そして、その死で、他人に迷惑をかけてはならないとも覚悟していたと思う。
危険を冒してもイラクでなすべきことがあると決意した彼らは立派であり、彼らの覚悟を無にしてはならない。
繰り返していうが、テロに屈してはならない。
非難されるべきは、自衛隊でも自衛隊派遣を決定した日本政府ではなく、テロという暴力によって自らの意見を押し通そうとする犯行グループである。
しかし、人質3名の命が重要であることはいうまでもない。
ならば、やる事は(硬軟取り混ぜた意味での)人質救出作戦を敢行するしかないのだ。
これは、日本という国家と国民に突きつけられた最大の踏絵となる。 日本という国家の百年の計が、今、決まろうとしているのだ。
Apr 08, 2004
靖国神社参拝の違憲判決の奇妙さ
福岡地裁で、小泉首相の靖国神社参拝を違憲とする判決がでた。これはまことに奇妙なものである。
まず、政教分離とはどういうことであるかを説明しておこう。
憲法は「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」(20条1項後段)、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」(20条3項)と定められている。これが政教分離の原則ということになる。今回、問題となるのは20条3項である。
20条3項は国が宗教的な行為を行うことの全てを禁止しているわけではない。
なぜなら、例えば首相が慰霊祭に出席したり、死者に「安らかに眠って欲しい」とか「天国で見守っていて欲しい」(霊魂の存在を信じることになる)などということもできなくなってしまうからだ。
そこで、最高裁判例では、違憲かどうかを判断するのに「目的効果基準」というのを示している。これは「国及びその機関の行う宗教的活動のうち、その目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉になるもの」を違憲とするというものである。今回の判決もこの基準を用いている。
まず、靖国神社を訪れる目的は、「国家のために死んだ戦死者・殉職者の霊を弔うこと」である。この目的自体は、世界各国でも、同様の主旨の行事が行われ国家元首が出席していること、日本でも会社や組織のために死んだ殉職者の霊を弔うことが一般に行われていることから鑑みて、国際的にも慣習に従った儀礼であるといえよう。
現在、靖国神社の他に、それに相応しい施設がないことも社会通念上、明らかだろう(だからこそ、“代替”慰霊施設などという論がでてくるのだから)。
次に首相の参拝により靖国神社が援助、助長される効果があるかどうかだ。
靖国神社の参拝が問題になりはじめたのは中国・韓国からの抗議の声が大きく報じられた中曽根首相以降のことである。しかし、実はそれ以前、歴代首相のほとんどは、ニューリベラルといわれた三木首相ですら靖国神社に参拝しているのだ。
そのことを、多くの国民は知らないであろう。逆にいえば、それだけ「首相が靖国神社に参拝する」ということは、影響力がないということでもある。
実際、靖国神社に首相が参拝したからといって、国民が靖国を参拝したり礼賛したりするだろうか? 神道の教義は広まっただろうか?
そんなに小泉のすることにカリスマがあるなら、すでに4回も公式参拝されている靖国神社の参拝客や寄付が大幅に増えたりしていてもよさそうなものだが、そんな徴候も見られない。
とても、援助・助長する効果があったとは思えない。
今回の判決を下した亀川裁判長は「憲法判断は裁判所の責務だ」としている。それに異論はない。しかし、「戦没者追悼場所として必ずしも適切でない靖国神社」などと決め付ける権利はない。批判の声があるのは確かだが、靖国神社を支持する声もまたあるのに、それを無視している。適切かどうかは国民が判断することだ(靖国神社参拝を続けることを公言している小泉率いる自民党が選挙で第一党になっているという事実はあるのだが)。
今回の憲法判断は判決主文ではない(これがなくても判決はなりたつ)。おためごかしをしない、という心意気は買うが、「違憲性についての判断を回避すれば、今後も同様の行為が繰り返される可能性が高い」という理由をつけては、「靖国神社が戦没者追悼場所として必ずしも適切でない」という裁判長の個人的信条によって異例の言及を加え、しかも、国側勝訴として控訴できないようにした、という政治的意図に基づいての行為ととられてもしかたがない。憲法判断を下すのであれば「違憲である」としてただ、理由を示せばよかった筈だからだ。
しかし、いずれにしても、社会通念上、「目的効果基準」に触れているとは思えないのである。
Apr 07, 2004
プロジェクトX中東放送
報道によれば、NHKの人気番組「プロジェクトX」が英訳・アラビア語字幕付で中東に放映されることが決まったという。「放映されるのは東京タワーや新幹線、青函トンネル、瀬戸大橋の建設工事など、経済、技術発展に挑んだ技術者らの軌跡を描いた13作品」(読売新聞4月7日)だそうだ。
ここで、私はTRONの回をぜひとも放映してほしいと思う。
この回は、日本の技術者達が「アメリカからの理不尽な(彼らにしてみれば国益にそった)圧力」によって、プロジェクトが崩壊の危機に瀕しながらも、組み込みデバイス・携帯電話の普及により、米陣営の及ばない“世界シェア第一位”を獲得するというものである。
この筋書きこそ、今の中東、特にイラクでは大いに喝采されるに違いない。そして、同時に親日感情もUPし、結果的に自衛隊の安全度も向上するとことになるだろう。
イラクと日本は、ともに米に武力戦で敗北したという“共通の歴史”をもつ。
そこから復旧し、先進国の仲間入りをした日本の姿を広く中東に広報することは、これからの日本の外交にも大きくプラスになるのに違いないのだ。
今回の放映(番組提供)を決定した外務省には、そういった視点からも番組の内容を選んで欲しい。
Apr 06, 2004
アメリカの稚拙さ
イラクで反米デモが活発化し、各地で衝突が相次いでいる。
デモといっても、その実態は民兵(正規軍以外の武装集団)の騒乱というのに相応しく、「デモで衝突」というよりは「民兵の騒乱」という方がよい。「デモ」という表記はミスリードだ。
ともあれ、相変わらずアメリカの占領統治は拙い。
歴史的にみても、最終的に併合してしまった場所を除き、それなりに成果を残せたのはフィリピンくらいだろう。ヴェトナムなどは(戦争は終了しなかったが)大失敗だ。
日本とドイツに対する占領政策はうまくいったかのように見える(ただ、独については西側連合軍共同の色彩も強い)。しかし、この二者は、戦時中の政府を後継するという体裁をとり、間接支配に近い形とした。米軍は最初期を除いては、明確な軍政を行わず、政府に対して支持するという形だ。
一方、イラクは政府そのものが霧散し、明確な降伏宣言もないまま、うやむやに米軍の軍政がはじまってしまった。こういう場合、国民が“終戦”を納得しにくい。
まして、アラブ諸国は、自然国境は歴史的経緯を無視して国境を引いてきたため、より問題を複雑にしている。様々な勢力を内包しているからだ。
そうした場合、(特に最初期においては)ある程度、中央集権で強権を発動しないと国がまとまることが困難なことは歴史的に明らかだろう。
だが、米は建前論としてそれを認めることはできない。
イラクでのデモを反米感情とか、アラブの大儀などと理由をつけているが、一言でいってしまえば、アメリカの占領政策の稚拙さが原因だ。
かつてペルシャとしてイラクを植民地にしていた英軍は、国王をたてることで3年で統治を安定させた。
アメリカに同じことはできるだろうか?
一縷の望みはイラク人自身による統治の速やかな実行だ。
しかし、“お人よし”のアメリカが「うまくいかないから、手伝ってあげるよ(多くの場合、これは本心でもある!)」としゃしゃり出るようだと、これもうまくはいかなくなるだろう。
拙く見えてもイラク人に任す。
それが、アメリカの拙さを解消するための手段である。
Apr 05, 2004
消費税総額表示は増税と減税の準備
4月1日から、一般小売対象商品において、消費税を内税形式で表示する総額表示制度が法律で義務付けられた。小売店の準備はかなり大変だったようであるし、商品点数の多いホームセンターなどで追いつかないことがあるようだが、まずは混乱なくスタートしたようだ。
批判の声が高いこの法律、将来の増税の際に痛痒感をなくすためだといわれているが、その見方は正しい。
例えば、ガソリンの販売価格はその半分以上が税金なのだが、その“重税感”を感じている人間はほとんどいないだろう。
だが、一方で、これは“減税”の準備でもある。 かねてから野党などを中心に動きがあるように「食料品非課税」「生活必需品低税率化」をしていけば、同じ店に売っているものでも、商品によって税率が異なることになる。 今回の法改正に「消費者はそんなに馬鹿じゃない」という主張も、税率が複数になってくれば、どうだろうか? 総額いくらになるのか、混乱を招くのは必至である。
今回の消費税総額表示の義務付けは増税の準備と減税の準備を同時に行うものである。
Apr 04, 2004
Writebackでの改行
Writebackプラグインでの返信時には、改行が無効になるという仕様になっています。
ただ、私の文体のスタイルからいって、改行があるほうが好みなので、改良することを決意しました。
いろいろと検索してみると、writebackplusというのがあったが、どうも設置が厄介そうである。現在あるプラグインとの整合をチェックするのも面倒。
bloxというのは、<p>タグを自動挿入してくれるようだが、<br />のほうがよいので、これも今ひとつ。
というわけで、R withさんの StarterKitのwritebackの改行はという記事を参考にしてWritebackプラグインを加工しました。 メール送信しているわけでもないので、当面、これでことは足りそうです。
Apr 03, 2004
プロ野球の衰退
日本のプロ野球が開幕した。
近年、人気の地盤沈下が言われている。原因の一つは大リーグの二軍化にあることは間違いないだろう。すなわち、“憧れ”の対象がプロ野球から大リーグへうつってしまったということだ。
大リーグへの人材流出の防止などもいわれているが、問題はそこではない。
プロ野球が大リーグより“下”だと思われている一方、大リーグが手が届かないほど遠くないということがわかってしまったということである。これを同格までもっていかなくては、根本的な解決はできない。
そのためには、まず、プロ野球が大リーグより下だと自らみなされるような施策を止めるべきである。つまり、外人枠の撤廃、大リーグとのFAによらない移籍・トレード解禁などだ。
というと、資金力のある球団が外人選手を揃えて優勝するのではないかというだろうが、外人選手ばかりがスタメンにならんでいる球団が人気がでるだろうか? プロスポーツの経営で間違えていけないのは、究極的には人気を集めることが目的であり、勝利はそのための手段でしかないということだ。
プロ野球が大リーグよりも“下”であり、“流出”を心配するよりも、互角であるこという立場に転じない限り、衰退はとまらないだろう。
Apr 02, 2004
対決国会のアホらしさ
先日からはじまった国会で、政府提出の年金改革関連法案を巡って激しい対決がはじまった。国民にとって重要な関心事であるから、大変、結構なことだ、といいたいところだが、とてもそんな実情ではない。
民主党は廃案に追い込むなどと息巻いているが、その実、提出する筈だった対案の提出が、党内調整の問題からずれ込み、できずにいるだけだ。“審議拒否も”などという対決姿勢は、対案が提出できるまでの時間稼ぎにすぎないのである。
世の中に完全無欠などということは中々ありえない。
ましてや年金制度ともなれば、全てを100%満足させることはありえない(オイルマネーを還元するブルネイのように税金0、年金たっぷり、にでもできれば別だろうが)。提出された法案をあげつらって短所を指摘するのは容易なことである。
民主党がやっているのは、それでしかない。小泉首相の発言に噛み付いているのも、そこに本当に疑問をもっているのではなく、そこを攻めれば堂々めぐりになりやすく、審議を引き延ばせると思っているからにすぎない。誠に無責任極まりない。
政府提出の年金改革関連法案の内容については、私も不十分であり、とても満足できるものではないと分析している。
それでも、(公明党との選挙協力への期待があるとはいえ)参院選の直前に国民に負担増を求める内容を提出してきたというところは、従来の先送りするだけの内閣とは異なる。そこについては政府自民党を評価すべきだ。
Apr 01, 2004
MOREENTRIESの改良#2
MOREENTRIESの改良(?)で示したやり方では、カテゴリー内でプラグインを利用した時にうまくいかない(TOPでページめくりしたのと同じ結果=他カテゴリのものが混ざる)ということに気づきました(遅いよ)。
というわけで、真面目にソース内容を検証。
どうやら、URLをblosxom::self_url()で渡している時点で既に、絶対パスになっているのだと判明。
そこで、前回のやつはなかったことにして、正規表現で絶対パスを通常のURLに置換する処理を組み込みました。
106行目に下に赤字で示した行を追加しています。
#setup prevlink, nextlink
my $url = blosxom::self_url();
$url =~ s/[&¥?;]_start=¥d+//g;
$url =~ s/[&?;]-¥w+=¥d+//g;
$url =~ s/¥?¥s*$//;
$url =~ s/¥/g¥/s¥/n¥/gsnight//e;
私のページの場合、絶対パスに含まれる“/g/s/n/gsnight”の部分を削除すれば通常のURLになりますので、そういう処理になっています(ソース中では/の前に¥をついているのはお約束)。この部分を書き換えれば他でも動く……多分。
Mar 31, 2004
江角マキコの怪
社会保険庁の年金支払促進CMに出演していた江角マキコが年金の未払をしていたことがわかり、ちょっとした問題になった。
民主党の管党首が「江角を証人喚問する」とマスコミ向けのパフォーマンスは党内にも国民にも失笑を買い、底の浅さを露呈したのもちょっとした話題だった。
この問題、社会保険庁の脇が甘かったのも事実だが、問題は誰が情報をリークしたかである。江角が未払いであるのは事務所関係者(含税理士)か社会保険庁内部でしかわからないからだ。
社会保険庁内部だとすれば、その中に民主党シンパがいてリークしたということが考えられる。ただ、官公庁には自民党の影響力が強い筈なのだが……
事務所関係者だとすると、そこになにかドロドロしたものを感じざるをえない。
芸能関係には疎いので、このどちらかであるかは私には不明だ。
ただ、ニュースを眺める時にはこうした切り口を忘れてはならないのである。
Mar 30, 2004
MOREENTRIESの改良(?)
moentriesプラグインは便利なのですが、URLが絶対パスになってしまうという小問題がありました。
そこで、プラグインの中身を書き換えてみました。
とはいっても、Perlはよくわからんので、超強引です。
具体的には111-112行目を
$prevlink = "http://gsnight.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/blosxom.cgi/${appendchar}_start=$prev" if $start > 1;
$nextlink = "http://gsnight.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/blosxom.cgi/${appendchar}_start=$next" if $end < $totalposts;
118行目を
というように書き換えてあります。
本当は$urlの指定などでもっとスマートにできるんでしょうけど……
ま、動いているからヨシということで(笑)
$links .= "</span> <a href='http://gsnight.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/blosxom.cgi/'>Top</a> <span class='nextlink' $style>";
3/31追記
これではうまくいかない部分があるので訂正しました。
訂正内容はドキュメント作成後、公開します。
Mar 29, 2004
回転ドアを普及させよ
六本木ヒルズの回転扉で小学校就学直前の男児が挟まれ死亡するという痛ましい事故がおきた。これをもって回転扉の危険性がクローズアップされ、回転扉を使うなという声まであがっているが、これはヒステリックにすぎる。
回転扉は古い歴史をもつ。その中で死亡事故は何件あったのだろうか。
確かに自動回転扉は歴史が浅い。だが、危険だ、死亡事故がおきたから廃止では短絡にすぎる。
通常の自動扉でも身体を挟まれたり、逆に激突する事故はある。
普通の手動扉でも指を切断するような事故は年に何件もおきている。
あるいは、重い手動扉に挟まれて死亡する事故もあった。
そのときには、それらの扉を廃止せよという論議になっただろうか?
今回、森ビル側は巻き込まれ事故防止のためにロープを張っていた。男児はそれをくぐるか回り込むかしたらしい。事故防止に十分な措置だったとはいえないが、それでも、男児の行動に過失は認められるだろう。男児に判断能力が(年齢的な問題で)不足しているというのなら、やはり、親が注意すべきだった。
回転扉には様々な効用もある。意匠的なものだけでなく、例えば二重式自動扉などより省エネ効果は大きい。 これに関していうならば地球温暖化を招く炭酸ガス排出を抑制するために役立っているということになる。こうした細かい節約のつみ合わせが最終的には大きな効果になるのは周知の通りだ。そうした視点にたてば、回転扉は全人類の生存に貢献しているともいえる。そうした多用な見方が、“回転扉バッシング”には見られない。
森ビル、そして販売・製造元である三和シャッターと子会社の安全管理には落ち度があったのは確かである。甘い。
しかし、男児の行動にも過失はあった。
そして、死亡事故があったから回転扉は危険で廃止すべきだというのは、あまりに短絡的であり、木を見て森をみない論であろう。
Mar 28, 2004
PDA市場はなくなる
NTT Docomo Foma携帯であるSH900iが発売された。
この端末は、メモリカードに入れたMS-Office文章、PDFなどを閲覧するという大きな特徴がある。
他にもTVが見れる携帯もあるし、地上波デジタルを携帯で受信する仕様も固まった。PCから移動した動画を見れるものもある。
元々、スケジューラーやメモ帳の機能もあるし、ソフトも入れ替えられるようになってきているのだから、こうなるとPDAと機能は遜色がなくなってくる。
通信環境やセキュア、端末価格からいえば、携帯の方が有利ですらある。
欠点としてはメール機能の貧弱さや、入出力機能の貧弱さがあるが、前者は互換性をどこで切るかだけの問題だろう。後者は“画面”については液晶の機能向上がめざましい。入力機能は、単に慣れの問題だ。今ではフルキーボードより入力が速いという人間はごまんといる。
圧倒的に市場規模が違う今、もう数年たてば、パーソナル市場としてのPDAは消滅してしまうだろう。
Mar 27, 2004
Googleに掲載
Googleにindexされました。
本格稼動してから、二、三週間というところでしょうか。思ったより早かったなという感じです。
これで、サイドの検索メニューが、きちんと使えるようになります。
実は(というまでもないでしょうけど)、サイドの検索はGoogleを利用しているので、Googleの検索にindexされないと、実質的には使えないんですね。
ちなみに、Iswebなので、アカウントがサブドメインになるので、サイト名で限定して検索するようにしています。他のサイトがひっかかることはありません。
Mar 26, 2004
尖閣諸島は日米安保の適用範囲
一部の報道機関では伏せられているようだが、重要な発言がアメリカであった。
《尖閣諸島は日米安保の適用範囲…米国務省副報道官》
米国務省のエレリ副報道官は24日の記者会見で、尖閣諸島・魚釣島に上陸した中国の活動家を沖縄県警が逮捕した問題について、「72年の沖縄返還に伴い、尖閣諸島は日本の行政下にある」とするとともに、「日米安全保障条約は日本の施政下にある領域に適用され、尖閣諸島にも適用される」と明言した。
ただ、「尖閣諸島の最終的な領有権については、いずれの立場にも立たないというのが米国の長年の方針だ」と述べ、領有権については中立を維持する姿勢を示すとともに、「領有権を主張する国と地域が平和的に問題を解決することを期待する」と語り、冷静な対応を求めた。(2004/3/25 読売新聞)
尖閣諸島は二国間の領土問題であるとして中国に配慮を見せてはいるが、事実上の日本支持を打ち出している。
まあ、尖閣諸島は沖縄が米軍統治下であった時には何も“文句”はでていなかったのに、近年になって米軍統治の範囲に含まれたこと事態が間違いだったなど中国が主張しはじめていたので、米国としても内心は面白くなかったことだろう。
しかし、そうしたものと、今回の発言は別物だ。
尖閣諸島が日米安保の範囲に含まれるというのは、速やかに事態の解決を望むというメッセージであるし、中国にこれ以上の実力行使を行うなというメッセージである。
クリントン前政権とは違い、ブッシュJr政権のアジアのプライマリーパートナーは日本であるという政策が際立ってみえる発言となった。
これは、現在の米国が日本よりも中国との経済問題を抱えているという事情もあるが、やはり、イラクへの自衛隊派遣などで、日本が米国の同盟国として価値を高めていることが大きく影響している
もちろん、魚釣島を実効支配しているからこそでもある。「北方領土は日米安保の対象内」とはさすがに米国もいえないことはいうまでもないだろう。
マスコミは、こうした事実についてもっと報道し、解説すべきだ。そうでなくては、一部マスコミ扇動された国民の“外交音痴”ぷりを解消することはできまい。
Mar 25, 2004
魚釣島での中国人活動家逮捕は当然
日中間で帰属問題が発生している尖閣諸島の魚釣島に上陸した中国人活動家を沖縄県警が不法入国の現行犯で逮捕した。
領有権が、元来、日本のものであることはいうまでもないことであり、ここでは経緯は省略する。それよりもこの逮捕という行為そのものを賞賛したい。
一部では日中関係の悪化を懸念する声もあるというが、あまりに狭視野的なものの見方だ。領土問題においては、その正当性もともかく「実効支配」をしているということが非常に重要な問題になる。これは、北方領土やパレスチナ問題を見れば明らかだろう。
そのため、ここで日本の警察権が尖閣諸島に及んでいるということを示すのは実効支配を国際的にもしらしめることになり、日本にとっては非常に有利なことなのである。
また、どうやら中国側もこの問題を大きくする気は当面ないらしい。
中国側の反応を拾うと、「中国には中国の問題がある」「逮捕について、憤慨と抗議を(表明)した」(駐日大使)、日本側の「冷静な対処」を求めるとともに、尖閣諸島問題の「話し合いによる解決」を呼びかけた(中国外務省)ということになる。
このコメント靖国問題などの中国のコメントと対比させてみると明らかにトーンが低い。これは、中国は国内向けにも“強面”の態度はとらざるをえないが、今回の処置そのものを大きくとりあげないという意思表示ではないだろうか。
日本側の『今回上陸した活動家は、ボートなど移動手段を失っており、放置すれば、問題が長期化する恐れがあった。強制退去を前提に逮捕という強制措置を取った背景には「中国側も、早く問題を片づけた方がいいはず」(政府筋)との判断があったと見られる』(読売新聞3月25日)という見方はあたっていると思われる。
もっとも、老練な中国外交だ。今回は丸く治めておいても、後々、外交カードとしてきってくる可能性は十分にある。そのときでも、日本は毅然とした対応を示すことが必要である。
Mar 24, 2004
天下りに賛成
長く問題になってる中央省庁の関係団体、民間企業への天下りであるが、私はこれには賛成する。ただし、現在の中央省庁の人事制度ならば、という但し書きでだ。
現在の中央省庁の人事制度を簡単に説明してしまうと、同期の中で出世から遅れた人間が次々に退職していくというものだ。最後には事務次官(官僚としての最高位)に就任した人間以外は全て退職しているという図式になる。
この制度は、優秀な人間のみを省庁に残すとともに、ベテランを少なくすることで人件費の抑制や、人事の新陳代謝を進めるという意味では優れた制度である。
しかし、定年の遥か前に“放り出される”のだから、その再雇用先を確保するために生み出されたのが“天下り”ということになる。
省庁にとっては再雇用先の確保、団体・企業にとっては省庁へのパイプを太くするという両者にとって旨みのあるシステムが構築されたのだ。
にもかかわらず、この天下りだけを廃止しては、省庁からは再雇用先が確保できなくなってしまう。そんな“不安定”な雇用システムになってしまえば、省庁への志望者は減り、優秀な人材は確保できなくなる。当然、省庁の能力は低下し、それは日本という国家の衰退に繋がるだろう。
よって、私は現時点での天下りに賛成である。
もし、天下りをなくしたいのであれば、中央省庁の人事制度に先に手をつけるべきだろう。
Mar 23, 2004
押井守は駄作監督
押井守が監督したイノセンスが劇場公開されている。ハリウッドで評価されたなどとマスコミ評判は高い。しかし、あえていってしまえば、映画としては駄作である。
確かにその映像は素晴らしい。しかし、物語としては退屈だ。辛うじてバドーという士郎正宗(原作)のキャラクター性で話がもっているといってもいいだろう。
過去を振り返ってみても、押井は映画として面白いものをあまり作り上げていない。パトレイバー THE MOVIE(1989)、うる星やつら ビューティフル・ドリーマー(1984)、GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995)などで名声を博しているが、いずれも原作つきである。興行的にもパトレイバー以外は失敗といってよい。
また、完全オリジナルでは、天使のたまご(1985)で失笑をかっている。紅い眼鏡(1987)、ケルベロス 地獄の番犬(1991)などは一部で熱狂的な支持を得ているが、これもあくまで一部にすぎない。
思うに、彼の才能は映像作家であり、アレンジャーでありという部分に最も発揮されるのだろう。だから、彼のオリジナル度が増す(それも映像を駆使できるアニメではより顕著に)と映画としては駄作になる。原作の縛りがきつければ、その枠内で最大限に面白いものをつくってみせる。
今後、押井を“映画”監督として起用するのであれば、原作と指導力を発揮できる総監督を置いて、その枠内で仕事をさせるべきだ。そうすれば、映像と物語が両立した、素晴らしい作品を送り出してくれるだろう。
Mar 22, 2004
台湾総統銃撃事件
台湾の総統選挙の最中、19日に陳水扁総統と呂秀蓮副主席が銃撃された。この銃撃への同情票もあって、僅差で陳・呂の現役組が再選を果たした。
二人の命に別状もなく、犯人も捕まっていないことから、対立陣営の連戦氏側は、これを自作自演として非難している。
怪我の程度から見て口径は小さい。となれば、射撃音も小さくなり、あれだけの騒音の中では、よほど近くにいなければ犯人を瞬時に特定することはできまい。これは、目撃者や軽微の対応が遅れることになり、犯人が捕まっていないということになるだろう。
弾薬の方は鉛製と銅製ということになっているが、これはよくわからない。鉛製というのは一般的だが、銅製というのは野生動物の鉛中毒を防ぐために近年、散弾銃などで狩猟で使用されたりしているが、まだ一般的ではない。あるいはジャケット弾の被覆部分とも考えられるが、「弾が砕けて残っていた」との報道もあることから、ジャケット弾とは考えにくい。他に銅製といえば、スパルタン弾とよばれるものがあるが、これだと、銅製弾頭があたった筈の呂副総統はもっと大きな傷になっている筈だ。
弾は「自作」という報道があるのだが、その場合、銅製の弾というのは台湾では一般的なのだろうか。
ともあれ、結果的に軽症だったが、精度が低いであろう自作弾に小口径の銃、目標は移動中という組み合わせでは、狙ったところに命中させることは難しく、軽症で済んだのは結果論だろう。まして、雑踏の中からの射撃では不確定要素が多くなりすぎる。これをもって自作自演というには苦しい。もし、私なら、JFKのようにビルからの狙撃や、レーガンのように歩いているところなどを狙わせる。
もっとも、矛盾するようだが、結果的に軽症になりやすい組み合わせだったことも確かだ。その意味で台湾当局の「博打の胴元が陳陣営を勝たせようとした」という説には説得力がある。
つまり、「自作自演」としてはハイリスクにすぎるが、「胴元が殺さない程度に攻撃」ならリスクとメリットにバランスがとれる。
もちろん、ちと頭のおかしいヤツが成功率などたいして考えないで射撃したという線は捨て切れないが。
ともあれ、台湾は政情不安になっているようだ。これも、国論を二分するような争点があり、80%以上という高い投票率があってこそのことだ。
無関心という名の無責任を続けている日本の国民には見習ってほしいほどである。
Mar 21, 2004
いかりや長介さん逝去
いかりや長介さんがなくなった。享年72才。
近年は役者として活躍していたが、やはり、私の世代にとっては、ザ・ドリフターズのリーダーとしてのコメディアンとしての姿である。
ドリフターズのメンバーとしては先に荒井注さんが逝去しているが、脱退して長くドリフターズの荒井注というイメージは、私には薄れていたし、「ドリフ」の活動は可能だった。しかし、現役メンバー、それもリーダーである。
93年のハナ肇さんの逝去によりクレージーキャッツは解散し、今また、ドリフも去りゆく。昭和は遠くになりにけり。
願わくば、谷啓か植木等をいかりや役に起用して、残ったメンバーで追悼コントなどしてくれないだろうか。
Mar 20, 2004
小泉・亀井の出来レース
なにが出来レースかを語る前に、江藤・亀井派の歴史をかたろう。
中曽根派は吉田の仇敵でもあった鳩山一郎派がその祖である。
鳩山引退後、同派実力者であった河野一郎が派を継承し、さらにその死後、河野派の三分の二を引き継いだのが若き中曽根である(この頃の渾名は“青年将校”だ)。
その後、渡辺美智雄の一時的な離脱や山崎派の離脱、派閥代表の代替わりなどがあったが、事実上の中曽根派として一貫して中曽根がオーナー的立場にあった。中堅・若手が山崎派として離脱した後はなおさらだ。
一方、亀井派は、旧岸派に源流をもつ。岸は首相引退後、総理総裁候補として池田勇人を推す。これが原因で、岸派は福田赳夫派、藤山愛一郎派、川島正次郎派の三派に分裂した(後ニ派は後に消滅)。更に福田派は岸の娘婿である安倍派に衣替えした後、三塚博派になる(この際に加藤六月派が離脱、後に離党して新進党から自由党へ)。この三塚派で、森グループ(森・小泉系)と亀井グループ(三塚・亀井系)が主導権を巡って対立、結局、後継争いに敗れて飛び出したのが亀井派ということになる。
いってみればジリ貧の2派が合流したのが、江藤・亀井派の成立だ。そのため、党内右派という位置づけはあるが、烏合の衆とでもいえるようなバラバラの状態が真実である。
さて、二派の合流となれば、主導権争いが勃発するのは避けられないところだ。数的には旧中曽根(江藤)派のほうが多いのだが、資金力や豪腕ぶりから亀井派が派閥運営の主導権をほぼ握る。ところが、亀井にとっては目の上のタンコブになったのが、大勲位・中曽根だ。かつての三角大福中の唯一の生き残りである中曽根がいる限り、亀井の存在感を増すことができない。
さらに、亀井にとって中曽根を恨むに十分だったのは、01年の総裁選挙である。小泉に対抗して出馬した亀井だったが、その総裁選の最中、中曽根は勝ち馬にのるべく(あるいは小泉の改革姿勢にかつての自分を見たのか、亀井を弱体化させ江藤派の力を相対的に増すためか)森・小泉と手を結んだのだ。
だから、江藤が引退を表明した03年の衆議院選挙はチャンスとなった。“旧中曽根派”の領袖がいなくなるのだから、中曽根の支持勢力が弱まるからである。
小泉首相による中曽根引退勧告には、形ばかりの反対を示したが、亀井派はすんなりをそれを受け入れる。なにせ、自分の手を汚さずして、タンコブを取り除いてくれるのだから。
かくして、江藤・亀井派は亀井派となって、すっきりと一本化された。
『自民党亀井派会長の亀井静香・元政調会長は18日、首相官邸で小泉首相と会い、テロ対策について「挙党態勢で首相を支えるから、思い切った対応をしてほしい」と述べ、首相に協力する考えを伝えた。党内からは、亀井氏は「反小泉」から路線転換したのではないかとの見方も出ている。』(読売新聞3月18日)と報道されたが、これも中曽根を引退させてくれたバーターで、先の衆院選の頃からの既定路線だろう。
主流派にも復帰し、亀井派は万々歳!……とはいかなかった。
中曽根をとばした裏に亀井がいることを気づいていない旧中曽根派ではない。武藤嘉文元総務庁長官が派閥離脱を表明するなど動きを活発化させている。
引退させられた中曽根も、メディアでの露出を続けている。
石原慎太郎の国政復帰時に、一緒に新党を結成して、政界復帰! なんて事をたくらんでるんではないだろうか。
Mar 19, 2004
祝・サッカーU-23日本代表五輪出場
サッカーU-23日本代表がアテネ五輪出場を決めた。谷間世代とレッテルを貼られ続けた彼らは、波乱の(そしていささか組み合わせに恵まれた)最終予選を見事に制した。おめでとう!
これで日本は三大会連続、12年連続の五輪出場である。かつてガラガラのスタンドの日本リーグでヤンマーの釜本を見ていた私にとっては、日本が五輪の“常連”になりつつあることを嬉しく思う。サッカー界が仕掛けた長期強化展望は多少の起伏があるとはいえ、確実に右肩あがりの成長を示している。卓見というべきだ。
そして、もう一つ。レバノン代表にもエールを送りたい。
日本人記者が事前の記者会見で「わざと負けるのではないか」という失礼な質問をしたというが、そうでなくても、目標(五輪出場)を失って、選手のモチベーションは低下しやすい。実際、UAEラウンドではあれだけの動きを見せていたUAEは、気温が低かったことや雨、それに連戦という悪条件を差し引いても、明らかに動きが悪かった。五輪出場の可能性がほとんどなくなって、モチベーションを失ってしまったことは
